【子供の矯正7】歯がグラグラしている時期は矯正が難しい


【2017年8月24日 6:00 PM更新】

こんにちは

仙台市泉区・富谷市からも近いただ歯科クリニックです。

初めての方はこのブログの簡単な注意事項こちらの記事に目を通してください。

 

今日は子供の矯正がしづらい時期のお話です。

 

もくじ
①歯の生え変わりは大きく2回の時期に分かれます。
②生え変わりがない時期が矯正治療のしやすい時期です。
③グラグラの歯に力を加えると?
④お口の中は生え変わりがなくてあまり変化がなくても・・・
⑤9歳以降の子供の矯正の問題点

 

①歯の生え変わりは大きく2回の時期に分かれます

お子さんの歯の生え変わりは

6~8歳くらいの間に前歯4本

9~10歳以降から犬歯から後ろの乳歯

の生え変わりの2回の時期があります。

 

どの時期が子供にあっているか?

 

6歳前後で生え変わりが始まるとそのままずっと生え変わりが続くと思ってしまうのですが、実際は前歯4本の生え変わりがあってそれから2年ぐらい生え変わりの休みがあって、犬歯から後ろの生え変わりが始まります。この生え変わりがしている時期、あちこちグラグラの歯があるときと、そういった歯がない時期だとどちらが矯正治療しやすいでしょうか?

 

 

②生え変わりがない時期が矯正治療のしやすい時期です。

そしてこの2回の生え変わりの時期の間の

8~10歳くらいの間の2年間

が矯正をするのにいいタイミングです。

 

乳歯というのは下から生えてくる永久歯に根っこが吸収されて最後には歯ぐきの上に浮いている状態になります。それでグラグラになり最後は抜けてしまいます。

乳歯の根っこの吸収

 

こういった乳歯がグラグラする時期に矯正治療を始めようとすると、装置を製作するためやかみ合わせを見るための診断の型取りをするときに、外すときの力でグラグラの歯が一緒に抜けたりしてできなくなることがあります。歯科治療に協力的な子供であれば抜歯すればいいですが、麻酔が苦手な子供は抜けるのを待たないといけません。そうこうしているうちにまたほかの歯がグラグラしてくるのですけど

 

③グラグラの歯に力を加えると?

例えば床矯正の場合、歯を装置が押すことで歯が動き、それに引っ張られて顎も動きます。

歯が抜ける時期、もしくはもうすぐ歯がグラグラし始める時期に歯を押すとどうなるか?

早くグラグラが大きくなって、通常より早く乳歯が抜けるだけです。

もちろん顎がも力がかからないのであまり広がりません。

 

つまりこのような、乳歯の生え変わりの時期は顎を広げてスペースを作ったり、歯を動かしたりするのにいい時期ではありません。

 

あちこちグラグラしているときに装置を入れても安定しません。抜けてしまう歯には力が加わらず治療の効果も悪くなります。新しい歯が生えてきたときに装置の邪魔をしない場所に生えてくるとは限りません。装置にぶつかったりすれば不適合の原因にもなりますし、ワイヤー等が邪魔ならば修理が必要になります。そういった修理や調整をしていると、ただでさえ動かしている歯の戻ろうとする力と戦っている装置そのものの適合も悪くなります。

 

そういった意味でも8~10歳の2年間の時期は生え変わりがない、残っている乳歯も抜けたりしないで矯正治療がしやすい時期になります。わざわざ不安定な時期に装置を入れてるのであればそういった時期には積極的な治療を避ける方が結果を獲得しやすいわけです。

 

しかし多くのお母さんが子供の成長の流れに気づいていないために生え変わりがない2年間を

もしかしたらよくなるかもしれない

と様子を見てしまいます。

 

様子を見る判断は正しいですか?

 

④お口の中は生え変わりがなくてあまり変化がなくても・・・

前歯4本が生えてすぐの7歳ぐらいと犬歯から奥の歯が抜けてくる9歳ぐらいでは

並んでいる歯の状態は変わっていません。見た目の状態は7歳でも9歳でも変わらなかったりします。しかし実際は

7歳のお子さんは治療しやすい期間が2年ほどあるのに対して

9歳のお子さんは治療しやすい期間がほとんどありません。

 

つまり見た目が同じ状態でも

できる治療が変わってくる可能性があります。

 

レントゲンで見ればまだ永久歯がほとんど出てこないで、乳歯の根っこがしっかり残っているのが7歳の時期で、もう永久歯が真下に来ていて乳歯の根っこがなくなっているのが9歳の時期です。見た目の変化がないからと言って子供の成長が止まっているわけではありません。身長が伸びて体の変化があるのであれば生え変わりがなくても口の中では変化があります。

 

⑤9歳以降の子供の矯正の問題点

さらに9歳というよりももう少し上の年齢、小学生の5~6年ぐらいから心の問題、思春期になります。それまで両親との関係がよくても親子の関係は変化します。

矯正治療としてはそれまではお母さんが歯並びが気になったら治療をしてくれますが、思春期になれば本人にやる気がなければ治療に協力的にはなってくれません。これは決して悪いということではなく、そうなるものです。

 

幼稚園や小学校の低学年に始める習い事は両親の希望で決められますが、中学校の部活を両親に選んでもらう子供はいません。親子の関係で決めれたものが、学校の友達や自分の興味の中で選ぶようになるこれは自然なことですし、逆にそれができなければ問題です。

 

床矯正でいえば1日14時間の装着が必要です。14時間ということは夕方4時くらいから朝までの装着が必要です。高学年になると帰りも遅くなりますし、遊びに行ったら帰りも遅くなります。そうなるとお母さんの言うことも聞かない、本人にやる気がないとなると治療が予定通りに進まなくなります。さらに先ほどから話している歯の生え変わりで装置の力を十分に発揮できない上に、本人も治療ン協力的でなくなると、治療そのもので「できる・できない」ということではなくそれ以外のことでうまくいかなくなってしまうことが出てきます。

 

そうなってから早い時期にしとけばよかった・・というなっても時間は戻すことはできません。

 

9歳までの犬歯の生え変わりの時にまでに全く問題がなかったのにそれから突然問題が起こることはほとんどありません。多くはその時点である歯並びの問題を

「よくなるかもしれない」

「もう少し様子を見よう」

「これくらいだ丈夫だろう」

と判断をしてしまった結果です。

 

ただ歯科クリニックでは矯正の無料相談をしています。まずは6歳前後の大人の前歯が生えてきたときにどういった状態かを把握することが大事だと思います。そのうえで今治療をするのか?どうするのかを選択するのはいいとは思いますが、本来その子にベストなタイミングを逃してしまってから治療を始めて苦戦をして後で後悔をするのであれば、そういった時期にはしないという選択もしなければいけなくなります。

無料相談は必ず予約の上お願いします。

 

 

 


ただ歯科クリニックの床矯正を行っています。6~7歳の前歯の生え変わりの時に治療を開始すると、お子さんの成長する力を利用できて歯を抜かずにスペースを作ります。取り外しの床矯正は学校生活に負担をかけないで、家にいるときと寝ているときに装置をつけてもらいます。9~10歳の犬歯の生え変わりが始まるまでにスペースを作って前歯を並べられるかが床矯正成功のポイントです。 

子供の歯並びのお悩み(小児矯正)

6~7歳の前歯のガタガタ(叢生)は床矯正

ただ歯科クリニックは一般社団法人 日本床矯正研究会の会員です。

 

 

注意事項

*このページはただ歯科クリニックのブログです。あくまでも当院のの考えに基づいて書かれているもので、他院では診断・治療法・介入のタイミング等は違うことがありますのでご注意ください。

*このページの内容を無断で使用することは固くお断りいたします。

*医療法の改正に基づき術前術後の写真は掲載してません。無料相談時に類似症例を用いて説明をさせていただきます。




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