【小児歯科3】指しゃぶりはいつまでにやめればいいですか?


【2018年2月26日 6:00 PM更新】

こんにちは

仙台市泉区・富谷市からも近い ただ歯科クリニックです。

初めての方はブログの簡単な注意事項があります。こちらの記事に目を通してください。

 

もくじ
①指しゃぶりはやめさせたほうがいいですか?
②まずは集団生活に入ってどうなるか?
③無意識にしているのは呼吸や手の感覚の可能性
④「いつまでにやめるか」を知りましょう
⑤まずはいつしているのか?なんでしているのか?そういったことを知りましょう。

 

①指しゃぶりはやめさせたほうがいいですか?

指しゃぶり

 

よく指しゃぶりは歯並びに影響があるという話をきいてこういった質問があります。

基本は日本小児歯科学会(おしゃぶりについての考え方)でも書いていますが、3歳まではそのままでいいと思います。確かにこの時点で指しゃぶりが原因で乳歯の歯並びに影響があるような子供もいますがそれでもまずはそのままです。

 

一番の理由は「言ってもやめない」ことが多いからです。後でも出てきますが、何らかの原因がある場合は原因がそのままで口うるさく言ったからと言ってやめるわけでもないですし、言うことを聞く聞かないのはなしではないからです。逆にお母さんも子供もストレスを抱えてしまうことを危惧します。

 

 

②まずは集団生活に入ってどうなるか?

やめるタイミングとしては幼稚園や保育園などの集団生活になったときにどうなるかです。この時に「あれ?自分だけ周りと違うな?」というのを本人が気になってやめたりします。

 

そういった「外での他社との関係」で指しゃぶりをやめると、外では指しゃぶりをしないけど家に帰ったら指しゃぶりをしているという子供もいます。お母さんは子供のキャラクターは家も学校でも一緒だと思ってしまう人が多いですが、その場その場で自分のポジションを見つけていくものです。末っ子体質なんてよく言いますがそれも家族の関係性の中でそのポジションが居心地がいいのでいるだけで、末っ子の子供が40人集まればその中でリーダーになる子供も出てきます。

 

話は戻ってこのように集団生活の中で止めることがあれば、本人が自覚すれば止めるので「やめてくれると嬉しいな」と言いながら徐々にやめさせていけばいいと思います。

 

学校での子供

 

③無意識にしているのは呼吸や手の感覚の可能性

よくあるのは寝ているときの指しゃぶり。寝ているときなので外してもまたすぐに加えているし、無意識なのでどうすることもできないといったことで悩まれているお母さんも多いと思います。

 

一つは呼吸の問題。正しい鼻呼吸が苦しくて手を入れることで呼吸をしやすくしている可能性があります。この時期の歯ぎしりなんかもそうですが寝ているときの呼吸が苦しいために何らかの行為で補填することがよくあります。

 

呼吸が原因の子供の場合、プレオルソやT4Kなどの既製マウスピースを寝ているときに装着すると正しい鼻呼吸に改善することで指しゃぶりをしなくなる子供もいます。口テープも有効ですが、鼻で呼吸できないのに口テープをしても無意識に苦しくてテープを外してしまいます。結局は他に鼻呼吸ができるように何かをしていかにと難しくなります。

 

他にも手の感覚が弱い、というよりも手をあまり使って遊んでいない子供の場合、感覚を補填するために指をしゃぶったりしています。絵や字などを紙にかいたりしない、汚いからと砂遊びをしないとか、家庭用ゲーム機のような何個かのボタンを押していて遊ぶのばかりしているぐらいだと最近はまだいいですが、スマホやタブレットで動画を見るとかそういったことをしていると手の感覚の刺激が足りないので指をしゃぶって補うというった事が起こります。

 

こういった場合は手遊びそういったもので遊んだほうがよくなります。字を書く、絵を描くもですが、簡単な工作、手まり、あやとり、トランプ。よく昔子供のころやった「イッセーの1!」とか指相撲もいいですね。

 

手先の感覚大事

 

④「いつまでにやめるか」を知りましょう

そもそも「指しゃぶり=悪い」

だから子供にうるさく言うというのは大きな間違いで、悪いからと言って今すぐ止めないとけないというわけではありません。

 

1日中していて周りの目が気になるとかなら別ですが、歯科的に言うと「前歯の永久歯の生え変わりがある6~7歳前後」までにやめてくれればOKです。指しゃぶりで乳歯の歯並びが悪くなったりしても抜けてしまう歯です。問題は生えてくる永久歯がその指しゃぶりの力で悪い位置に生えてしまうか?正しい位置に大体おさまってくれるかが大事です。

 

 

 

「悪いから今すぐ止めないとだめ!」という風に思ってしまうお母さんが多いですが、前歯の生え変わりの時までに止めれるかどうかということです。最悪指しゃぶりをしていても歯並びに影響がない程度であればそれでもいいわけです。

 

逆に言うと永久歯の歯並びが指しゃぶりで悪くなっているのに歯並びだけを治そうとしても、治療の邪魔になりますし、仮に一回歯並びがよくなってもまたすぐに戻ってしまう力になります。

 

 

⑤まずはいつしているのか?なんでしているのか?そういったことを知りましょう。

指しゃぶりと歯並びの関係を見てもわかりますが、心理的なものや呼吸や手の感覚など様々な問題がある中で指しゃぶりをしています。指しゃぶりだけで改善しようとするとこういった様々な問題の中で起こっている場合はうまくはいきません。お母さんが口うるさく言う、子供が言うことを聞く聞かないというような考えでやっていても改善もしませんしストレスがたまるだけです。

まずは何で指しゃぶりをしているのか?それを知ることが大事です。

 

追記:2023年5月

こういった指しゃぶり以外にも「食べる」をはじめとした口の機能の問題がある子供の一部は2018年から「口腔機能発達不全症」という病名で保険診療での治療の対象になることがあります。ただし、歯並び・かみ合わせの問題がある場合矯正治療と同時に行うのは混合診療になるので当院では矯正治療の中で指導をしていきます。

 

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お子さんの歯並びが悪くなる癖や呼吸、食事などの生活の問題があります。きれいな歯並びを願うお母さんの思いだけでは正しい発育はできません。問題は口がぽかんと空いている子供に「口を閉じなさい」といっても解決しない様々な間問題が絡み合った複雑なものです。

子供の歯並びを悪くする癖・生活・食事について考えてみませんか?


注意事項

*このページはただ歯科クリニックのブログです。あくまでも当院のの考えに基づいて書かれているもので、他院では診断・治療法・介入のタイミング等は違うことがありますのでご注意ください。

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*医療法の改正に基づき術前術後の写真は掲載してません。無料相談時に類似症例を用いて説明をさせていただきます。




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