小児の虫歯予防


 

虫歯予防は0歳からできます

赤ちゃんが生まれる前にお母さんに知ってほしい虫歯予防の話

虫歯の原因菌であるミュータンス菌は生まれたばかりの赤ちゃんの口の中にはいません。

 

虫歯菌は歯にしか住めないので、歯がなければ生きていけないからです。生後6か月頃から乳歯が生えてきて、特に19か月(1歳7か月)~31カ月(2歳7か月)の時期に虫歯菌が定着します。

 

虫歯菌の感染の時期が早いほど、その後に虫歯が出きやすい傾向にあります。2歳前に感染した子供の方が、2歳以降に感染した子供よりも虫歯が多い傾向にあります。

 

スウェーデンの大学の調査では2歳までに虫歯菌の感染がない子供の4歳児の虫歯の本数は0.3本に対して、2歳までに虫歯菌の感染があった子供が4歳になった時の虫歯の本数は5本でした。つまり虫歯に赤ちゃんが感染する時期が、虫歯の予防に大きく関係しているということです。

 

 

【多くは母子感染で虫歯菌が感染します】

虫歯菌の多くは、お母さんのの唾液中の虫歯菌が食事の共有によって感染します。お母さんの口の中の虫歯菌が多いほど、子供は虫歯菌に感染しやすくなります。アメリカの大学の調査では、虫歯菌が少ないお母さんの母子感染が6%だったのに対して、虫歯菌が多いお母さんの母子感染率は58%でした。

3歳までのお子さんの虫歯予防で一番大事なのは

●お母さんのお口の虫歯のリスクを低下させること

●虫歯の感染をできるだけ遅らせること

になります。

 

【実際お子さんが1~2歳の頃にお母さんが歯科医院に通うのは大変です】

そういったことから低年齢のお子さんの虫歯予防はお母さんのお口の中が大事になるのですが、実際この時期に歯科医院に通うのは大変です。そうなると「マイナス1歳からの予防」と言われるようにお子さんが生まれる前に母さんのお口の中をきれいにすることが大事になると思います。

 

また自由診療にもなりますが3DSといったマウスピースを使った除菌治療などをその時期に行うことも有効です。

 

 

【キシリートールも有効です】

他にも妊娠の時期からキシリトールを摂取することも有効です。キシリトールガムを妊娠の時期に毎日摂取することで虫歯菌の感染が約8~9カ月ほど遅れたという調査もあります。

妊娠期のキシリトールガムの摂取で大事なのは①100%キシリトールガム3~5粒を②毎日必ず摂取するということです。ガムが苦手な方に当院では歯医者さんが開発したキシリトール入りチョコレートというのも販売しています。

 

 

虫歯菌が虫歯を作るメカニズムを知りましょう

先ほどまでは「生まれる前から虫歯菌に感染する前」にできる虫歯予防の話です。

ここからはもう「子供が生まれて、虫歯菌に感染をした」あとの虫歯の予防の話になります。

 

虫歯ができるメカニズムは虫歯菌が砂糖を食べて出す酸が歯を溶かします。

虫歯予防のもう一つ大事なのは当たり前ですが砂糖を摂取しないことです。虫歯菌に感染しても、砂糖を摂取すれば歯は解けません。

 

3歳までの砂糖の摂取はできる限り止めましょう。虫歯になる・ならないだけでなく3歳前後の味覚が形成される時期に砂糖の味を覚えると、細かい味が覚えられず将来味音痴になってしまいます。また砂糖はだらだら食いやお腹か減った時に取ると、お腹が満たされてしまいます。お腹が減ってなければ、食事の時に食べられない、食べても好きなものしか食べなくなるといったことで好き嫌いが多くなる原因になります。

 

3歳まではできる限り「砂糖ゼロ」を目指しましょう。

 

 

毎日の歯ブラシ50点と食事の管理で50点です。

お母さんの歯ブラシは完璧にできますか?

毎日の歯ブラシは重要です。ただしこの時期の子供に毎日完璧な歯ブラシをしたくても、子供は機嫌が悪い日があったり、歯ブラシの前に寝てしまったりしてできないことがあります。毎日完璧な歯ブラシをするのがそもそも無理です。

仮に完璧に歯ブラシを毎日できたとしても、甘いもの食べ放題、間食し放題では虫歯になります。

 

子供の虫歯予防で大事なのは歯ブラシ50点、食事の管理で50点という考え方です。

歯ブラシに過信をするのは危険です。

よく「今日の夜歯ブラシちゃんとする人」「はーい!」なんて会話とともにお菓子を買ったり、レストランで甘いものを注文している親子を見ますが、歯ブラシをしてもダメということです。

虫歯になったのが

「歯ブラシができていないから」

と考えてしまうとまた次の虫歯ができてしまいます。

歯ブラシを毎日するとなると、機嫌が悪い日にも抑えてやらないといけなくなりますし、早く寝てしまったら1回起こしてでも歯ブラシをしないといけません。そんなこと半年もすれば歯ブラシが子供は嫌いになります。

甘いもの・砂糖の摂取をできるだけ抑えて、歯ブラシとともに70点ぐらい、虫歯にならないラインを目指せばいいと思います。

フッ素はプラス10点!過剰な期待は危険です。

フッ素入りの歯磨き粉の毎日の使用やフッ素の洗口、歯科医院での定期的なフッ素塗布も有効です。ただしあくまでプラス10点。過剰な期待をしないようにしましょう。フッ素を使えば、「歯ブラシしなくてもいい」「甘いものを食べても虫歯にならない」というわけではありません。

フッ素入り歯磨き粉を毎日使いましょう

定期的に歯科医院でフッ素塗布をしていると、お子さんが歯医者に慣れてきます。歯医者さんは痛いところ・怖いところといったイメージがなくなります。

 

虫歯ができてから、痛くなってから、乳歯がぐらぐらになった時、何かあった時だけ歯医者に来ても、その時に痛い治療をすると、嫌なイメージがついてしまい歯医者が嫌いになってしまいます。

 

そういったイメージが一回つくと大人になってもなかなか歯が痛くなるまで我慢したりして、結局治療をする時には手遅れでたくさん削ったり、痛くて大変だったりという悪循環になります。また定期的な検診や予防の習慣も付きづらいです。

 

歯並びの相談も受けています

ただ歯科クリニックではお子さんの歯並びも見ています。歯並びを悪くする癖や機能の問題があった場合できるだけ早いうちからの指導や改善をお願いしています。6~7歳の永久歯が生えてくるまで3年あるのか?1年くらいか?もしくはもう悪い癖や機能の問題で悪い位置に大人の歯がはえてきたのか?やはり大人の歯が生えてくる前にそういった問題はなくすべきだと思います。またいきなり来て矯正治療をするよりも、いつも来ている歯医者さんで始めた方がお子さんの負担も少なく済みます。

子供の歯並びのお悩み(小児矯正)

 

永久歯が生えて来たら歯肉炎に注意しましょう

永久歯が生えてきたお子さんたちは歯茎が生えてくる「歯肉炎」に注意しましょう。

 

歯ブラシができていないだけでなく、口呼吸や歯並びが悪いなど他の原因もあります。大人の歯周病と違って歯を支える骨まで溶けて歯が抜けることはまれですが、常に局所での炎症があることで免疫に異常が出たり、将来歯周病に早く移行したりすることがあります。また歯ブラシをするとすぐに出血するので歯ブラシも少ししかできなくなったりします。

 

 

仕上げ磨きをいつまでするのか?も大事ですが・・・

よく仕上げ磨きはいつまでしますか?という質問があります。たまに「うちは何でも自分でさせる教育方針で・・」ということで早い時期からお子さんに任せてしまうお母さんもいます。一つ大事なことは仕上げ磨きをしないイコールお母さんがお子さんのお口の中に関心を持たなくていいということではありません。

 

小学校の高学年くらいになると自分のお子さんの乳歯があと何本残っているか?わからないお母さんがいます。高学年くらいになったらもうすぐ抜ける乳歯を一生懸命磨くより、これから一生使う永久歯をしっかり磨くべきです。

お母さんがどこが乳歯でどこが永久歯かわかっていなければ本人もわかっているはずがないです。

 

また最初からしっかり全部磨けることはないので、今ままでしてきた仕上げ磨きとは違いますが、たまにチェックをして磨き残しや、不得意な部分がないかを見つけてあげるのも必要です。思春期に入れば多くの子供は自分で磨きますし、親にも口の中を見られたくないといったことが起こります。そういった状態になる前に本人でしっかり磨ける習慣をつけてあげることが大事になります。

 

仕上げ磨きをしなくていいからと言って、もうお子さんのお口の中にお父さんお母さんが関心を持たなくていいということではありません。



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