【悪習癖】指しゃぶりや爪噛み、頬杖等で自分の歯並びを悪くしてませんか?


日常生活の中で行う様々な習癖のことを「態癖」といいます。子供の場合指しゃぶりや、爪噛み、頬杖などの悪い習慣が歯並びの影響することがあります。

 

子供の指しゃぶり

指しゃぶりや爪噛みなどは歯並びに悪い影響を与えることがあります。時期や原因など様々なことを考えて指導をしていくことが大事です。「やめなさい!」と注意して原因から目をそらしてしまうと、改善もしませんし、本人もお母さんにもストレスになってしまいます。

 

 

3歳までは問題ではない

指しゃぶりのすべてがいけないというわけではありません。こちらのページにもありますが

日本小児歯科学会/おしゃぶりについての考え方

3歳くらいまでの指しゃぶりは問題にしなくていいです

その後も集団生活の中で徐々にやめていく子供が多いので、焦らずに6~7歳の前歯が生える頃に前歯の歯並びに悪影響を与えない程度になっていればいいと思います。

 

指しゃぶり  指しゃぶりの歯並び

この子のように指しゃぶりで大人の歯に隙間ができてしまうようになったら、何らかのアプローチや歯並びを治す必要が出てきます。指を入れて上の歯と下の歯の間に入れて動かすことでテコの原理で上の前歯前に出て、下の歯は内側に入り前歯が噛まなくなります。もう永久歯にもなっているので問題です。

 

指しゃぶりをやめる子供とやめられない子供は何が違うのでしょうか?

指しゃぶりをやめれる子供とやめれない子供の違いは何でしょうか?

 

例えば指の発達という視点から考えてみましょう

感覚の刺激の不足ということがあります。子供は未知なものを触ることで様々な情報をえます。固い柔らかい、熱い冷たい・・といった情報を頭で処理をしていきます。例えば食べ物を手づかみで食べるのとフォークで食べるのでは食べ物の情報量が変わります。

 

紙にクレヨンや色鉛筆で書くのか?タブレットで塗り絵をするのか?公園で遊ぶときに土を触ったり砂場で遊んだりするか?そういった日常の指の感覚の刺激の不足がある子供の場合指をしゃぶることで感覚の不足を補おうとします。お母さんが「クレヨンで手が汚れるから」とか「砂遊びは汚いから」とさせなかったりしてしまうと、手の感覚の発達が弱くそれを補うために指をしゃぶったりします。

 

日常の遊びの中で色々なことを「させる」ことが大事です。外に行って土や水たまりを触ろうとすると後で手を洗えばいいので触らせてあげるとか、部屋でタブレットやスマホでゲームするより、色塗りをしたり手遊びをしたり、リンゴを食べる時に手で食べるか、フォークで食べるか?食事でも手を使うのを少し意識するだけでも変わってきます。

 

「ある年齢でやめる」というと中々イメージしにくいかもしれませんが、このように発達の問題と考えると「やめれる子供」「やめれない子供」がでてきます。

 

 

 

他にも寝ているときの指しゃぶり、指しゃぶりをしないと寝れない、逆に寝始めると指しゃぶりをするといった子供もいます。起きているときではなく無意識で起こるこういったケースは先ほどのような指の感覚の刺激の不足もありますし、他には呼吸の問題もあります。正しい鼻呼吸ができなくて口呼吸になっていたりすると指を入れることで口を開けるために指を入れる子供もいます。そういった子供には呼吸のアプローチが必要です。

 

他には母子関係の悪さや幼稚園や保育園でのストレスの代償として指しゃぶりを行う子供もいます。そういったケースでは親子のスキンシップや環境面の改善、外での生活に慣れることが必要になります。「止めなさい!」といった一方的な注意はさらに悪化する可能性もあります。

 

このように指しゃぶりと言ってもひとりひとり様々な原因があります。大事なことは、いつ、どいったときしているのか?なんでしているのか?を把握したうえで、考えられる解決法を対応していなかければやめてもくれないし、お互いのストレスになってしまいます。こういったことを考えずに「〇歳ぐらいになったらやめてくれる」とそのままにするのは原因の問題の放置になってしまいます。

 

 

 

似ているようで違う爪噛み

爪噛みは指しゃぶりと似ているようでまた違ったものです。

 

 

赤ちゃんの頃に多く徐々に減っていく指しゃぶりと違い、爪噛みは5歳くらいから増えてくる傾向にあります。やっていることは似ていますが全く別のものです。

 

多くの子供は集中するときや考えているときなどすることが多く、そういった場面が増えてくると爪を噛んでしまうようです。そういったものなので先ほど話したような3歳ぐらいから止める子供が多い指しゃぶりと違って、爪噛みは年齢が上がると、徐々に増えていきますし止めるのが難しかったりします。

 

また爪噛みは、シンプルに爪自体を噛んでいる子供もいれば、口の中で舌で爪を触っている舌の刺激の代償として行う子供もいます。舌で触るために上下の歯で抑えている結果として噛んでいる状態です。こういった時は指の問題ではなく、舌の問題としてアプローチをすると改善する場合があります。

 

 

 

歯列を崩す頬杖

頬杖は力で歯列をゆがめる行為です。頭の重さは成人で5kgボーリングの玉ぐらいといわれています。子供でも体重の10%ぐらいはあるといわれているので2~3キロぐらいはあります。頬杖は手にその頭を押し付けるので、口の中にはその力がかかります。例えば左右両手で頬杖をするとこのように

奥歯が内側に押し込まれます。歯列が変形することで歯並びも悪くなります。片手でやれば片側の歯列だけが変形します。床矯正で治療するときに頬杖があるとなかなか歯列が広がらなかったり、痛みが出やすくなったりします。成人、全部大人の歯になった中学生以降では顎関節症の原因にもなったりします。

 

もちろん意識して辞めてもらうのも大事ですが、多くは口呼吸などで頭が前方に出て猫背になっているような姿勢になったりします。そういった姿勢になると前方に出た不安定な頭を支えるために手を出したりします。改善すべきは口呼吸を鼻呼吸にすることだったりします。

 

 

他にも体を支えられないとこの写真のように顎を机につけて本を読む子供もいます。

 

呼吸の問題、正しい鼻呼吸ではない口呼吸をすることで口で呼吸をしやすいように頭が前に出て猫背になります。その前に頭が出てくることでバランスが悪くなるので、頭を支えるために頬杖をして手で支えます。正しい座り方、椅子があっているかどうか?足元も含めた対応が必要です。こういった子供に背筋を伸ばすように言っても、言ったときは伸ばすふりをしますが、苦しいのでまたすぐに猫背になってしまい、手をついてしまいます。

 

 

唇をかむ

  下唇をかむ癖 下唇噛んだ歯並び

下唇をかむ癖があれば下顎が後ろに押し込まれて出っ歯になります。上の唇をかむと逆に反対咬合・受け口になります。他にもタオルなどの衣類を噛む癖がある子供もいます。ただ「やめないさい!」と注意をするのではなく、原因を見つけて対処をしていくことが大事です。

多くは口の周りの機能のバランスや口の感覚の問題になります。

歯並びが癖に合わせて悪くなっている場合は歯並びに対してのアプローチが必要になります

 

 

口腔機能発達不全症という病名があります。

こういった様々な機能の問題は2018年から保険診療でも「口腔機能発達不全症」という病気として扱われるようになりました。例えばこのページでは、指しゃぶり、唇をかむ、爪噛みなどが「口腔機能発達不全症」のチェック項目に該当します。正しい機能の発達ができないことは、その時点で困るかどうか?どうかだけではなく、その後の成長の中で問題になったり、発達が正しくできないまま高齢になったときに、年齢による機能の低下が起こってしまうと、正常な発達をしている人よりも早く衰えていきます。

 

子供の口の周りの様々な癖でお悩みのお母さんはご相談ください。

 

*ただ歯科クリニックでは口腔機能発達不全症の問題があった場合、同時に歯並びの問題もあり矯正治療を行う場合は混合診療になるため矯正治療の中で口腔機能の問題の指導を行います。矯正治療を希望しない場合保険診療として口腔機能の問題があり算定要件を満たしている子供には保険診療での対応をいたします。

 



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