正中離開・前歯の隙間/正中埋伏過剰歯/上唇小帯付着異常


このページの診療は自由診療に該当します。

 

前歯の隙間(正中離開)・前歯が閉じない

上の前歯の隙間を正中離開と言います。

 

1:隙間の量はどのくらいでしょうか?

隙間の量に対する考え方

前歯の隙間を「自然に閉じるかもしれない」といいうことでそのままにしてしまうお母さんもいますが、隙間の距離で変わります。「隣の歯が出てくると隙間も閉じてくる」という話もありますが、Saninらは1ミリで99%、2ミリで20%、2.7ミリで1%が自然治癒すると報告しています。

参考文献:デンタルダイアモンド社「小児歯科は育成医療へ」

つまり隙間が2ミリを超えてくると自然に閉じる確率はかなり下がってきます。3ミリを超えると自然治癒に期待をするのが難しくなってきます。

治療内容

2ミリを超えた隙間があった場合ただ歯科クリニックではできるだけ早い時期に閉じていくようにします。ただしまず大事なのは隙間を閉じた前歯4本のスペースがあるかどうか?です。そもそもスペースが足りなければ床矯正等で前歯が並ぶスペースを作るのが先になります。スペースができれば固定のワイヤーなどを使ったて閉じていきます。

 

治療期間

犬歯の生え変わりがまだの場合

犬歯の生え変わりが始まる9~10歳より前であれば、前歯4本をきれいに並べることを目標にします。この時点でスペース等の問題があれば、前歯の隙間を閉じる前に床矯正の治療によるスペースの矯正治療の適応です。

その後犬歯より後ろの歯の生え変わりが始まったら、積極的な矯正治療は行いませんが経過を見て、新しく生えてきた歯の位置異常がれば改善します。

 

もう犬歯が生えてから前歯の隙間を閉じる場合

犬歯が生えてから前歯の隙間を閉じるのは成人の矯正治療と同じように行います。

 

・ただ歯科クリニックでのブログの記事です。

【子供の矯正50】6~7歳の前歯が離れて生えてきた時の考え方【2018年5月10日更新】

2:上唇小帯付着異常

上唇小帯付着異常に対する考え方

上唇小帯という唇を引っ張ると真ん中に誰でもあるスジがあります。上唇小帯は生まれたばかりの赤ちゃんは歯ぐきのてっぺんについていることで母乳を吸うことができるようになっています。その後乳歯が出てきて噛むのを覚えていく段階で本来は徐々に歯から離れていきます。しかし、その時期に前歯でうまく食べ物を捕まえる練習をしていなかったり、前歯であまり咬まなかったり、上の唇がうまく動かせていないと真ん中の歯と歯の間に筋肉が残ってしまいます。(これは先天的というよりは成長の問題になります。こうならないように当院の母親教室では離乳の時の食べ方の指導を行っています)

 

小帯が真ん中に残ったまま、矯正をして前歯の隙間を閉じても、器具を外したらまた離れます。6~7歳の前歯が生えた時に閉じない原因になっている場合は外科的に切除する必要があります。

 

治療内容

小帯の位置異常は切除が必要です。切除自体は当院でレーザーを使います。出血もなく、糸で縫ったりもしません。麻酔をして暴れたりとかしなければできます。

前歯4本並んだ時にスペースがあるかどうか?足りなければスペースの問題があるので床矯正での治療になります。スペースがある場合は固定のワイヤーを使った矯正で犬歯が生えてくるまでに前歯4本を並べていきます。

 

治療期間

上唇小帯の切除後、隙間が2ミリ以内であれば自然治癒を期待して経過観察になります。犬歯の生えかわりの9~10歳ころまでに閉じていなければワイヤーなどの固定器具で隙間を閉じます。スペースの問題があれば床矯正治療に準じた治療になります。

また先天的というよりは成長の問題なので、上唇を使って噛むことをしないとまた戻ってしまうことがあります。そういった戻らないための食事指導も行います。

 


3:歯が多い(正中埋伏過剰歯)

過剰歯といってって余計に歯が作られる子供がいます。特に上の真ん中の歯と歯の間は好発部位で、正中埋伏過剰歯といわれます。骨の中で過剰歯が邪魔をしているので前歯が閉じることができません。(過剰歯は4.5%のお子さんに起こります。) 

 

乳歯が抜けた後に普通の歯と違った小さい歯(過剰歯)が生えてきました。このように生え変わりで自然に生えてくる人もいれば、自然に出てこないため外科的に取らないけない子供もいます。

治療内容

まず過剰歯の抜歯が必要です。抜歯ができないと隙間を閉じることができません。過剰歯が生えてきてる場合は当院で抜歯を行いますが、骨の中に合って出てこれない場合は専門機関での抜歯になります。

 

抜歯後に前歯4本並ぶスペースがあるかどうか?足りなければスペースの問題があるので床矯正での治療になります。スペースがある場合は固定のワイヤー等を使った矯正で犬歯が生えてくるまでに前歯4本を並べていきます。

 

・ただ歯科クリニックのブログの過剰歯の記事です。

【子供の矯正14】前歯の過剰歯にご注意ください!【2017年10月23日更新】

 


4:悪い癖で前歯が閉じない

口呼吸などの子供でつばを飲み込むときに、べろ・舌を前に出してしまう子供がいます。異常嚥下癖ともいいますが、本来は唾を飲みこんだ時にべろ・舌を前に動かす動きは赤ちゃんが母乳を吸う時の動きです。乳歯が生えて離乳の時期を過ぎて3歳ごろになるとそういった動きは本来はしないのですが、正しい機能を獲得できていないと成人になっても正しく動かせない、赤ちゃんの動かし方をしている人がいます。

 

ワイヤーの矯正では数十グラムの弱い力で歯を動かしますが、こういった舌が歯を押すときの力は500グラム前後といわれています。まずは癖を除去をして正しい機能を獲得しないといけません。

 

治療内容

悪習癖の除去するトレーニングと並行しながら矯正治療を行っていきます。悪習癖は癖の大きさや、改善の過程では個人差があります。

 

治療期間

まずは犬歯が生えるころまでに、前歯4本を並べ行くことを目標にします。ただし悪習癖がこの時点で完全に改善されていればいいですが、まだ改善の必要があればトレーニング等の継続が必要になります。また悪習癖が残っていればこれから生えてくる歯も正しい位置に生えてこない可能性があります。そういった歯があれば、そのたびに対処をして位置異常を改善する可能性があります。

 

治療期間

6~7歳ごろに隙間を閉じる治療を始めた場合は前歯4本を並べて犬歯が生えるまで経過を見ます。

 

過剰歯や上唇小帯の異常などは前歯を閉じる前に治療をした後に隙間を閉じます。逆に悪習癖は隙間を閉じた後も改善が見られない場合、治療が必要な場合は悪習癖の除去の治療をしていきます。

 

また犬歯から後ろの乳歯歯の生え変わりは経過を見ていき、永久歯に全部なったら治療が終了になります。

 

⓵-1~⓵-4までの治療費用

ワイヤーのみで終わった場合

診断料 35,000円

治療費 60,000円

管理費 3,300円

になります。

 

スペースが不足している場合は床矯正での治療になります。

床矯正での治療はこちらをご覧ください。

 

目立ちにくい矯正の希望を希望される場合、インビザラインでの治療が可能です。

 


①-5大人の歯の大きさが平均より小さい

永久歯の大きさが平均よりかなり小さく、顎の成長はある子供の場合、前歯全体に隙間が出てくることがあります。

 

治療内容

全体の隙間を閉じれるといいのですが、歯がかなり小さい場合歯列が狭くなりすぎる場合があります。またそういった平均よりかなり小さい歯というのは「歯の形そのものの小ささ」を将来本人が気にすることがあります。そういった場合は削って本人が納得する大きさ・形の前歯をかぶせる治療が将来選択できます。(噛み合わせの決まっていない10代までは形が気になっても治療自体はお勧めしません)その場合は逆に隙間をある程度残してあげたほうがいい場合もあります。

 

治療期間・治療費用

治療期間、治療費用は、歯の大きや歯列の状態により変わってきます。ここでは詳しくはお話はできません。

 

 

 

早期の正中離開の治療のメリット&デメリット

メリット

・大人の歯になってから閉じるよりも、犬歯が生える前に前歯4本で閉じれば治療はシンプルになる。

・上唇小帯や過剰歯などの原因はいずれどこかで処置が必要になるので早く処置をしたほうがいい。(特に骨の中にある過剰歯は年齢ががると治療が抜歯をするのが難しくなるという報告があります。)

・悪習癖の除去は年齢が上がるとともに改善に時間がかかり難しくなるので早い段階でアプローチをかけられる。

 

デメリット

・前歯を閉じた後も他の歯が永久歯に生え変わるまで経過を見ないといけないので治療期間がかかる。

 

 

Q&A

Q1:前歯の隙間が2ミリ以下の場合は自然に閉じるかもしれないので、様子を見てもいいですか?

隙間が2ミリ以下の場合でも、過剰歯などはレントゲンがないと確認ができません。上唇小帯や悪習癖などの問題がないかも確認したほうがいいと思います。そのうえで隙間が2ミリ以下であれば積極的な治療の介入は必要ありませんが、当院では食事の指導をして、噛むことでより確実に隙間が閉じるようにしていきます。

 

Q2:上唇小帯を切るのが不安です。

上唇小帯の切除は以前はメスで切っていたので出血があったりしましたが、当院では今はレーザー(Nd-Yag)を使用するのでほとんど出血がありません。また糸で縫合する必要もなくなったので負担はかなり少ないと思います。虫歯の治療や乳歯の抜歯で麻酔をした時に泣いて暴れたりとかがなければ大丈夫だと思います。

 

Q3:成人なのですが前歯の隙間は自然に閉じれますか?

成人の場合は成長途中の子供と違い、自然閉鎖の期待できないと思います。

また矯正等で前歯の隙間を閉じる場合には、全体の歯を動かしながら隙間を閉じていく必要が出ていたり、かみ合わせなどの問題もあると思ったより広範囲の矯正が必要になる場合もあります。ただ歯科クリニックでは矯正の初回は無料相談になっていますのでまずはそちらをご利用ください。

 

 

 


永久歯の空隙歯列弓

前歯だけでなく永久歯全体の歯と歯の間に隙間があるのを空隙歯列弓といいます。

 

6歳までの乳歯のみの歯列の隙間は正しい顎の成長をして永久歯の並ぶスペースの準備をしているので問題はありません。

 

永久歯の隙間がある場合

⓵歯の大きさが小さい

②舌突出癖などの何らかの悪い癖がある

③歯周病の進行による隙間

という原因が考えられます。

 

⓵の歯が小さい場合。

歯が小さい「歯の形」の問題と「歯並び」の二つの問題があります。

歯の形が気にならなければ隙間を閉じるだけになりますし、歯の形を気になるのであれば何らかの方法で歯を大きくする必要があります。そのうえで、隙間を閉じるのか?閉じなくてもいいのか?という問題になります。

 

②つばを飲み込んだ時などに舌が前に出る「舌突出癖」等の悪習癖によって前に押し出された前歯が隙間を作ってしまうことがあります。まずは原因となるものがあるのであればその改善の必要があります。歯並びだけを治しても、原因がそのままではまたすぐに元に戻ります。悪習癖の改善があった後に歯並びの改善になります。

 

③歯周病の進行により、かみ合わせが変化をして前歯が前方に出てしまう中で隙間ができて歯う場合があります。この場合もまずは歯周病の症状の安定が優先されます。

 

 

まずはご相談ください。

仙台市泉区・富谷市からも近いただ歯科クリニックでは子供の前歯が閉じない・正中離開の無料相談を行っています。(要予約)

電話:022-377-2350

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注意事項

*このページはただ歯科クリニックのページです。他院で使用する材料、治療の内容は違うことがありますのでご注意ください。またこのページの内容を無断で使用することは固くお断りいたします。

*医療法の改正に基づき術前術後の写真は掲載してません。無料相談時に類似症例を用いて説明をさせていただきます。



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