【子供の矯正40】6~7歳の前歯が離れて生えてきた時の考え方


【2018年5月10日 6:00 PM更新】

こんにちは

仙台市泉区・富谷市からも近い ただ歯科クリニックです。

初めての方はブログの簡単な注意事項があります。こちらの記事に目を通してください。

 

6~7歳の前歯が生えてきたときに、離れて生えてきたということがよくあります。

「もうとじたほうがいいのかな?」

「そのままにしていても自然に閉じるのかな?」

といったことで悩むお母さんも多いと思います。

もくじ
①自然に閉じるのは隙間が2ミリを超えてくると難しい
②隙間を閉じるのはタイミングが大事
③前歯4本出てきてからだと・・・
④他にも様々な原因があって閉じないことがある
⑤まずはご相談ください。

 

①自然に閉じるのは隙間が2ミリを超えてくると難しい

自然に閉じるのは2ミリ以内の隙間

 

このように生えてきた前歯に隙間があるようなことはよくあると思います。

「自然に閉じるかもしれない」と思って様子を見たり、「犬歯が生えてくるときに閉じることがあるから様子を見ましょう」と言われた人も多いと思います。

 

実際犬歯が生えてくるときに押されて閉じたり、自然に生え変わりの中で閉じてくることもあります。

ただしある調査では、前歯の隙間が

1ミリで99%

2ミリで20%

2.7ミリで1%

が自然治癒するとなっています。

 

つまり3ミリを超えると自然に閉じるのはなかなか難しくなってきます。

逆に1ミリ以下であれば犬歯が生えるまで様子を見て自然治癒を期待してもいいのかと思います。ただし定規で見てもらうとわかりますが1ミリというのとそんなに隙間がたくさん開いているわけではありません。そもそも1ミリ以下の隙間であれば「隙間があるのは気づいているけども、気にならないのでそのまま」という方も多いと思います。

 

②隙間を閉じるのはタイミングが大事

では2ミリ以上ある場合「いつ」いつ閉じればいいのかが大事になります。

例えば

前歯の隙間を閉じるタイミング

 

この場合、真ん中の2本は永久歯で、その両隣の歯は乳歯です。

今隙間を閉じれば、動かす歯は2本だけで、閉じた後に両隣の歯が生えてくるのを待つようになります。新しく生えてきた2本の歯の問題を、2本動かして解決するのでシンプルです。

 

もちろんこの時点で、次の歯が必ず正しい位置に生えてきてくれるかどうかの保証はありません。

もしかしたら悪い位置に生えてくるかもしれないしそうなったらまた別の治療が必要です。

 

また真ん中の歯を閉じてみても両隣の歯が生えるスペースが足りないのであれば、やらなければいけないことは真ん中の歯を閉じることではなく、顎を広げて前歯4本が並ぶスペースを作ることです。それは事前に歯の大きさや顎の大きさをはかって、顎が正しく成長しているのか?歯は大きくないのか?スペースは足りているのか?を調べないといけません。

 

スペースが足りないのに前歯だけ閉じてもまたそこから閉じた歯を動かさないといけないので意味がありません。

 

③前歯4本出てきてからだと・・・

前歯4本が永久歯

 

一方、このように上の前歯4本が出てきてから隙間を閉じようと思った場合はどうでしょうか?

 

真ん中の2本の歯を閉じても、次にその両隣の歯との間に隙間ができます。

両隣の歯も動かしていかないといけません。

つまり4本を動かしていくので動かし方は複雑になります。

さらにその場合は

前歯4本が永久歯の場合真ん中だけ閉じればいいというわけではない

 

両隣の歯を動かすために、その隣や生え変わりが近くて揺れてくるようだとその後ろの歯まで、写真の緑の歯に8本装置をつけないといけなくなります。

 

前歯が2本生えてきたときだと、スペースがあればそれを閉じれば終わりですが、

前歯が4本生えてきてからでは奥歯のほうまでワイヤーを伸ばさないといけなくなります。

 

ほとんど永久歯になってから、もしくは全部が大人の歯になってからでは、奥歯のかみ合わせも変わりますので上下奥歯までワイヤーをつけることもあります。

 

④他にも様々な原因があって閉じないことがある

たまたま歯が悪い位置に生えてきたのではなく何らかの原因があって閉じないこともあります。

上唇小帯の位置が悪いと切る必要があります

よくあるのは上唇小帯と言って上唇とつながっている筋が邪魔をして閉じないケースです。

多くは唇の機能が足りないことによっておこります。どこかで外科的に手術をしないといけません。

 

赤ちゃんの歯のないころは母乳を吸うためにこのような位置についていてもいいのですが、本来は乳歯が生えて離乳で噛むのを覚えていくうちに歯から離れていかないといけません。ただ歯科クリニックでは6歳前後の上の前歯が出てきたときにこの上唇小帯が邪魔をして前歯が閉じれない子供はその時期に切除をするようにしています。切除自体は麻酔で泣いて暴れたりしなければレーザーで行うので負担が少なくなります。レーザーで切除した場合は出血もほとんどありませんし、糸で塗ったりする必要もありません。

 

 

他にも過剰歯と言って歯が通常より多くある子供がいます。この歯が骨の中にあるために邪魔をして閉じないこともあります。これも出てこないようであれば抜歯が必要です。

過剰歯などはレントゲンを撮影してみないとわかりません。

頭だけでも出てきていれば当院でも抜歯をしますが、骨の中にある場合は口腔外科などの専門の病院や提携している宮城こども病院での抜歯をお願いしています。

 

過剰歯は永久歯の根っこを傷つけないように抜かないといけないため、待てば待つほど永久歯の根ができてくるので抜歯が難しくなります。できるだけ早い時期に抜歯をしたほうがいいと思います。

 

 

⑤まずはご相談ください。

まずは前歯が生えてきたときに「何で閉じていないか?」を知ることが大事です。

ただ歯科クリニックの矯正医療は初回は無料相談ですのでまずはご相談ください。

 

上唇小帯の異常や、過剰歯などがあればそれらの対処が先です。

歯が大きかったり、顎の成長が足りなくて前歯が並ぶスペースがないのであればスペースを作るのが先です。

 

また2ミリ以上の隙間であれば、自然に閉じるのが難しいので、早目に閉じたほうが治療としては楽になります。4ミリ近く開いているのに「自然に閉じるかもしれないから待とう・・」と思っても自然には閉じませんし、後の治療が大変になるだけです。

 

 

まずはご相談ください

 

 

 

注意事項

*このページはただ歯科クリニックのブログです。あくまでも当院のの考えに基づいて書かれているもので、他院では診断・治療法・介入のタイミング等は違うことがありますのでご注意ください。

*このページの内容を無断で使用することは固くお断りいたします。

*医療法の改正に基づき術前術後の写真は掲載してません。無料相談時に類似症例を用いて説明をさせていただきます。

 




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