【子供の矯正49】プレオルソにできる傷から子供の口の中を考える


【2024年2月28日 10:32 AM更新】

こんにちは

仙台市泉区・富谷市からも近いただ歯科クリニックです。

初めての方はこのブログの簡単な注意事項こちらの記事に目を通してください。

 

もくじ
①プレオルソとは?
②プレオルソは快適に使える??
③プレオルソにちょっと使うと白いものがついてくる
④実際に食事の時に唇を巻き込んでみると・・・?
⑤「食べる」問題がある子供にはプレオルソが有効
⑥子供の「食べる」で困っていたらご相談ください。

 

 

①プレオルソとは?

プレオルソは既製品のマウスピースの矯正装置の一種になります。

主な作用は口の筋機能の問題を装置を寝ている時間に入れることで、正しい機能を獲得し、それに合わせて歯並びやかみ合わせが改善していく装置になります。

主に小児の矯正で使用しますが、装着時間が夜中心だったり、装置が固定ではないので患者さんの負担も少ない装置になります。

 

 

②プレオルソは快適に使える??

プレオルソというのは先ほども説明した口周りの唇や舌といった口の機能、動きを正常化するものです。つまりそういった機能の発達に問題がない子供が装着すれば「苦しくない快適な装置」になります。一方でこういった装置をつける子供は何らかの機能に問題があり装置をつけるので、最初は快適ではないです。

 

起きている時につばがたれてきたり、寝ている時に無意識に外したりします。

つばが出てくるのは、飲み込むときの動きが間違っているのが、装置を入れるとできなくなるのでうまく呑み込めなくなりつばが出てきます。

 

寝ている時に無意識に外すのも、本人がやる気がないとか不真面目とかではなく、正常な状態が苦しいから外します。そういった子は寝ている時にいびきをかいたり、本来は仰向けで寝るのに、横向きやうつ伏せで寝たり、寝相が悪かったりします。

 

あくまでも問題がある子には、すごい快適には使えません。「ちょっと違和感がある装置」が使用していくと「違和感がない装置」となり、よだれがたれなくなったり、装置が朝まで外れなくなったりします。

 

③プレオルソにちょっと使うと白いものがついてくる

そのようなプレオルソを使っていくと、白い汚れみたいのがついてきます。

これを汚れだと思って一生懸命洗う母さんもいますがこれは汚れではなく傷です。

 

例えばこの子は

これが正面になるので

無意識に1日2000回は飲み込む動きをするといわれているので、そのたびに普通の子は巻き込まない上の唇が内側に巻き込む動きがあるということになります。それが毎日使っていくとこのようにすれて傷になって出てきます。

お母さんは「この子の食事には問題ない」「口の機能の発達には問題ない」といってもこのように減少として現れるわけです。

 

④実際に食事の時に唇を巻き込んでみると・・・?

ではこういった動きがいかに大変か?実際に食事の時に飲み込むとき全部、唇を巻き込みながら飲み込んでみるといいと思います。上の唇だけだと難しい場合は下の唇も巻き込んで上下の唇を前歯の間に入れるようにして飲み込んでみるといいと思います。

 

それで一食食べると普通は

すごい疲れます。食べにくいです。

 

つまりそういった子供は

・食べるのが遅い

・疲れるから全部食べ切れない。もしくは量が少なく出されている。

・でもおなかが一杯で食べきれないのではないので、すぐにお腹がすく間食が多い。

・食べるのがつかれるし、全部食べないので好きなものだけ食べに行く。そのため好き嫌いが多い

・給食では時間内に間に合っていない

といった特徴が出てきます。

 

 

正しい口周りの機能の発達ができていないと、こういった「食べる」ことの問題がでてきます。

 

⑤「食べる」問題がある子供にはプレオルソが有効

こういった食べる問題がある子供、機能の発達に問題がある子供にはプレオルソは有効な装置です。

もう一つはこういった子供は「口腔機能発達不全症」という病名で保険診療での指導管理ができます。ただしその場合はプレオルソを使った診療は自由診療になるので使えません。保険での場合はこちらからお願いしうる訓練やトレーニングなどを家で毎日してもらうのが基本になります。忙しい毎日の中でそういった練習を毎日するのが必要になります。

一方プレオルソの場合は寝る時につけるだけなので、楽ではあります。また歯並びやかみ合わせの改善なども同時に行える可能性もありますし、時間的にも短期的な改善が見込めます。(治療が終わるわけではなくその後の管理は必要です)

 

 

⑥子供の「食べる」で困っていたらご相談ください。

好き嫌いが多い、食べる量が少ない、時間がかかる、いつまでももぐもぐしている・・・

といった食べることで困っている場合ご相談ください。

保険診療であれば「口腔機能発達不全症」としての指導管理、自由診療であればプレオルソのような既製マウスピースを使った治療になります。

 

こういった食べる問題はできれば小学校入学までに平均に近いところまで上げるのがいいと思います。給食という同じものを同じ時間内に食べ終わるかどうかといったことが小学生からは求められます。家の食事であればお母さんが調理で工夫をしたりすればごまかせますが、給食はそうはいきません。

もし気になる方がいればご相談ください。

 

注意事項

*このページはただ歯科クリニックのブログです。あくまでも当院のの考えに基づいて書かれているもので、他院では診断・治療法・介入のタイミング等は違うことがありますのでご注意ください。

*このページの内容を無断で使用することは固くお断りいたします。

*医療法の改正に基づき術前術後の写真は掲載してません。無料相談時に類似症例を用いて説明をさせていただきます。




前へ:
次へ:

  • このエントリーをはてなブックマークに追加



カテゴリ【口腔機能発達不全症】の関連記事


Blogメニュー


アーカイブ

▶Blogトップへ戻る