食べ物の触感を嫌がる子は「感覚の発達」に理由がある? ─(感覚統合 × 口腔機能からやさしく理解する【21】)


【2026年5月9日 8:00 PM更新】

こんにちは

仙台市泉区・富谷市からも近いただ歯科クリニックです。

初めての方はこのブログの簡単な注意事項こちらの記事に目を通してください。

 

こんなお悩みないですか?

「うちの子、 この食感は絶対ダメ… って決めつけるみたいに泣いて嫌がるんです」
「保育園では食べられるのに、家では食べてくれない」
「白い柔らかいものが全部ダメで、ヨーグルトも豆腐も拒否します」
こうした“食感の困りごと”を抱えたお母さんからの相談がとても増えています。

まず初めにお伝えしたいのは、

✔「食感を嫌がる=わがまま・甘え」ではありません

✔多くの場合、“口の感覚・姿勢・固有覚・咀嚼の発達”が影響しています

お母さんの育て方が悪いわけではなく、
その子の脳や身体の特徴が理由になっている
ということを、どうか安心して受け取ってください。

ここからは、
歯科医師として、そして感覚統合の視点を大切にしながら

  • なぜ触感を嫌がるのか

  • 離乳期とのつながり

  • 感覚統合が影響する理由

  • 歯科で見えるサイン

  • 今日からできるおうちケア

これらを丁寧に解説していきます。

【1】食感の好き嫌いは「感覚の発達」と深くつながっている

食べ物を口に入れると、同時に多くの刺激が入ります。

  • 触覚(舌・唇・ほっぺの感覚)

  • 味覚

  • 嗅覚

  • 温度

  • 固有覚(噛む力・筋肉の動き)

  • 視覚(色・形)

  • 聴覚(咀嚼音)

特に「食感」は、
脳の触覚処理と咀嚼筋の発達に大きく関わります。

●触覚に敏感な子

プルプル・ぬるぬる・ザラザラ・ブヨブヨ を不快と感じやすい

●触覚が鈍い(低反応)な子

→ しっかり噛んで“強い刺激”で安心しやすい
→ 柔らかいものを「不安」「訳が分からない」と感じる

どちらも、その子の神経の特徴であって、
育て方の問題ではありません。

【2】実は「離乳期のステップ」が影響していることが多い

触感の好き嫌いが強い子は、
離乳期に以下のような傾向があったことがよくあります。

  • やわらかいものをずっと好んでいた

  • モグモグ期〜カミカミ期へ移行がゆっくりだった

  • スプーンを奥に押し込まれて嫌がった経験がある

  • 舌が前後運動のまま(離乳初期パターン)の癖が残っている

  • 唇を閉じる力が未発達

  • 上唇を巻き込む癖がある

  • 固いものをあまり噛んでこなかった

離乳は本来、口の筋肉や触覚を育てるリハビリのようなものですが、
そのステップが飛んでしまったり、
苦手な経験が残ったりすると、
幼児期の“食感の困りごと”につながることがあります。

ただしこれも、

✔ 過ぎたことを悔やむ必要はありません

✔ いつからでも発達は取り戻せます

歯科では“今の口の動き”を診て、
そこから必要なステップを補うことができます。

【3】歯科でよく見る「食感を嫌がる子のサイン」

仙台市泉区の当院で
食感の困りごとがある子に共通して見られるのは次のような特徴です。

▼① 舌の位置がいつも低い・奥にある

→ 舌の触覚が育ちにくく、形状の違いが分かりにくい

▼② 口唇閉鎖が弱い

→ 食べ物を口に“保持”する力が弱く、柔らかいものを不安に感じる

▼③ 咀嚼リズムがぎこちない

→ 固有覚(口の中の位置感覚)が育っていないサイン

▼④ 頬の筋肉が弱い

→ 食塊をまとめられず食べこぼしが増える

▼⑤ 姿勢が不安定

→ 頭がぐらつく → 口の中の情報が混乱しやすい

これらは、
口腔機能発達不全症
(子どもの口の動きが育ちにくい状態)のサインにもなります。

“感覚の偏り × 口の発達のゆっくりさ”
が重なることで、食感の困りごとが現れやすくなります。

■【4】感覚統合の視点から見る「食感を嫌がる理由」

ここからは、さらに深い部分を分かりやすく説明します。

① 触覚過敏(口の中が敏感すぎる)

  • ゼリー

  • バナナ

  • とろっとした物

  • ネバネバした物

  • 皮つき果物

これらを「気持ち悪い」「怖い」と感じることがあります。

触覚過敏の子にとって
“予測できない触感”は大きなストレス。

「口に入る前から拒否」
という反応は決して珍しくありません。

② 触覚鈍麻(口の感覚が弱い)

逆のタイプの子は、

  • 柔らかい物が苦手

  • もぐもぐの感覚が分かりづらい

  • 固いものを噛んで安心する

という特徴があります。

柔らかい=“何が起きているか分かりにくい”
ために不安になるのです。

③ 固有覚の弱さ(噛む力・位置感覚の発達がゆっくり)

固有覚(身体の位置感覚)が弱いと、
口の中でも“どこで噛んでいるのか”“どこに食べ物があるのか”が分かりづらくなります。

→ 食べ物がバラバラになる
→ まとまらない不快感
→ 食べることが疲れる
→ 結果、好きな食感が偏る

よく転ぶ子・姿勢が不安定な子は、
固有覚の発達がゆっくりであることが多く、
食感の偏りとセットで見られます。

④ 視覚過敏・嗅覚過敏も深く関係する

食べ物は

  • 匂い

  • 湯気

  • テカり

  • ドロっとした光沢

など、視覚・嗅覚刺激がとても多いもの。

視覚過敏の子はこれだけで疲れてしまい、
見ただけで「食べない!」となることもあります。

⑤ 姿勢の不安定さ

仙台市泉区では、
座る姿勢が不安定な子の相談もよくあります。

姿勢が崩れる → 頭が揺れる → 舌や顎の動きが乱れる
→ 食べ物の触感の変化に耐えられない

という悪循環が生まれます。

■【5】今日からできる“優しいおうちケア”

ここからは、
お母さんが「今日すぐできる」「続けやすい」ケアだけをまとめました。

① まずは“触れる”経験を増やす(遊びでOK)

  • スライム

  • 小麦粘土

  • ゼリー遊び

  • 水遊び

  • 寒天・マロニーを触る

食べる前に“触る”経験を挟むと、
脳がその触感を理解しやすくなります。

② 食べなくてもOK。まず“乗せてみる”だけ

触覚過敏の子は、
「舌に乗せただけ」で大きなステップです。

  • 舌の先にほんの少し

  • 匂いを嗅ぐだけ

  • 舐めるだけ

それだけで脳への入力は十分。

成功体験として褒めてあげてくださいね。

③ 固有覚が弱い子には“かたいものの経験”を増やす

  • 干し芋

  • コーンスティック

  • せんべい

  • りんごスティック

噛む経験は固有覚の発達に直結します。

④ 視覚過敏の子には「食卓の光」を変えてみる

  • 蛍光灯より暖色のライト

  • 影ができない方向から照らす

  • 食事中にテレビをオフにする

光・動きの刺激は食欲を下げます。

⑤ 姿勢が不安定な子には“足がつく椅子”

  • 足台をつける

  • お尻と背中をしっかり支える椅子

  • 顎が前に出ない高さ

頭が安定すると、
唇・舌の動きが驚くほどスムーズになります。


■【まとめ】食感の困りごとは「その子の感覚の特徴」

お母さんのせいではありません

食べ物の触感を嫌がる理由は、

  • 触覚過敏

  • 触覚鈍麻

  • 固有覚の発達のゆっくりさ

  • 舌の動きの未熟さ

  • 姿勢の不安定

  • 視覚・嗅覚の過敏

  • 離乳期のステップが飛んだ

  • 口腔機能の発達の遅れ

など、さまざまな要因が複雑に関わります。

だからこそ、

✔「食べない=わがまま」ではありません

✔「嫌がるのには理由がある」

✔「そして、その理由は改善できます」

お母さんが悪いのではなく、
お子さんの身体が“頑張って守っている証拠”です。

まずはご相談ください。

矯正の無料相談を行っています。(要予約)

無料相談では費用や期間だけでなく、患者さんの現在の今の状態、なんでこうなってしまったのか?そういったことを話します。矯正の無料相談は、診療日のどの時間でも対応していますが、必ず予約して来院してください。

 

メール予約:こちらをクリックしてください

お口の中を拝見していない状態でのメールや電話での問い合わせにはお答えしかねます。

無断でのキャンセル・何回も予約を変更するなどがあった場合お断りすることがあります。

 

注意事項

*このページはただ歯科クリニックのブログです。あくまでも当院のの考えに基づいて書かれているもので、他院では診断・治療法・介入のタイミング等は違うことがありますのでご注意ください。

*このページの内容を無断で使用することは固くお断りいたします。

*医療法の改正に基づき術前術後の写真は掲載してません。無料相談時に類似症例を用いて説明をさせていただきます。




前へ:
次へ:

  • このエントリーをはてなブックマークに追加



カテゴリ【感覚統合 × 口腔機能からやさしく理解する】の関連記事


Blogメニュー


アーカイブ

▶Blogトップへ戻る