よだれが多い幼児は“発達のサイン”?本当の理由とおうちでできるケア─(感覚統合 × 口腔機能からやさしく理解する【16】)


【2026年4月7日 8:00 PM更新】

こんにちは

仙台市泉区・富谷市からも近いただ歯科クリニックです。

初めての方はこのブログの簡単な注意事項こちらの記事に目を通してください。

 

こんなお悩みないですか?

「まだ2歳だけど、よだれが多くて服がすぐ濡れてしまう」
「同じ月齢の子はそんなに垂れていないのに、うちの子だけ…?」
「発達が少しゆっくりめの子はよだれが多いって聞いたけど、関係あるの?」

こんなお悩みを抱えて受診されるお母さんはとても多いです。


そして、まず最初にお伝えしたいのは

よだれが多いことは “育児のせいではありません”。

生活習慣が悪いわけでも、しつけが足りないわけでもありません。
成長のペースや、感覚や筋肉の発達バランスによって「よだれの扱いがまだ苦手なだけ」ということがほとんどです。

今日は「感覚統合 × 口腔機能」という歯科の専門的な視点から、よだれが多い幼児に隠れた理由と、日常でできる優しいケアをたっぷりお伝えします。

1. 幼児のよだれが多いのは普通?それとも相談した方がいい?

■ 生後6か月〜2歳頃までは“正常の範囲”

赤ちゃんのよだれが多いのは、歯の生え始めや嚥下(飲み込み)の練習が“まだ途中”だからです。

しかし、こんな場合は少しだけ専門家の視点が役に立ちます。

2〜4歳頃でもよだれが多い場合に見られやすい特徴

  • 口がポカンと開いている

  • 舌が前に出る癖がある

  • 姿勢が崩れやすい

  • 食べこぼしが多い

  • 発語が遅れている、音が聞き取りづらい

  • 指しゃぶり・タオル噛みなど口での自己刺激が多い

これらは、
口の筋肉・舌の位置・飲み込み・感覚の発達がゆっくりめであるサイン
として現れることがあります。

そして、これは「発達がゆっくりめ」の子に比較的よく見られます。
決して“悪いこと”ではなく、単に「伸びるタイミングが他の子より少しゆっくり」というだけです。

2. よだれが多い本当の理由は?歯科でよく見る4つの原因

口唇や舌の筋力がまだ弱い(口腔機能の未成熟)

よだれは“出過ぎている”のではなく、
「口の中で扱いきれず、外に出てしまっている」
ということが多いです。

例えば、

  • 口を閉じる筋肉(口輪筋)が弱い

  • 舌が落ち着く場所(スポット)に収まっていない

  • 舌でよだれを奥に運ぶ機能がまだ未発達

などが原因になります。

「育児のせいではなく、生まれつきの筋肉の発達の個人差」です。

姿勢が崩れやすく、頭が前に落ちやすい(姿勢 × よだれ)

意外に見落とされやすいのですが、
姿勢が安定しないとよだれも増えやすくなります

頭が前に落ちた姿勢だと、
舌が下に落ち、口が開き、よだれが流れやすくなります。

■ よくある姿勢のパターン

  • お座りで猫背になる

  • あぐらが苦手

  • 立つとふらついてよく転ぶ

  • ソファで“くの字姿勢”になりやすい

これは
固有覚(自分の体の位置を感じる力)が弱め
の子に特に多いです。

触覚や感覚の未発達で“口の中の情報”がわかりにくい

ここは「感覚統合」の大切な視点です。

口の中には細かい触覚センサーがありますが、
これが少し敏感すぎたり(過敏)、逆に鈍かったりすると、

  • よだれが溜まっている感覚がわかりにくい

  • いつ飲み込めばいいのか気づきにくい

ということが起こります。

■ 感覚が未熟な子に多い行動

  • 指しゃぶり

  • タオルを噛む

  • おもちゃを口に入れたがる

  • 食べものをよくこぼす

→「口で感じにくいから、刺激を求める」サインであり、
 よだれが増える原因にもなります。

鼻呼吸がしにくく口が開く(口呼吸)

口が開くと、当然よだれは出やすくなります。
鼻のつまりやアデノイド肥大、アレルギーなどが影響していることも。

■ 口呼吸のチェックポイント

  • 寝ているときに口が開いている

  • いびきをかく

  • 日中も唇が離れやすい

口呼吸は
舌の位置の低下 → よだれが出る → さらに口が開く
という悪循環につながります。

3. よだれの多い子は「発達がゆっくりめ」なだけ。責める必要はゼロです。

実は、よだれの多い子の多くは
発達がゆっくりめなだけで、成長すれば落ち着く
ことがほとんどです。

そして、お母さんがよく心配されるのが、

「発達がゆっくりめと言われると、不安になる…」

というお気持ち。

でも、歯科医師としてはこうお伝えしたいです。

“ゆっくりめ”は“問題”ではなく、“伸びしろの方向がわかりやすい”というメリットがある状態です。

 

適切な刺激を少し足してあげるだけで、
舌、唇、姿勢、感覚は自然と成長していきます。

そしてその「刺激」は
おうちで無理なくできるものがほとんどです。

4. よだれを減らすためにおうちでできる感覚統合 × 口腔機能のケア

ここからは「今日からできるもの」をお伝えします。

① 口を閉じやすくする“口輪筋あそび”

● おすすめの遊び

  • ストローで紙吹き相撲

  • 吸う・吹く遊び(綿・ティッシュを吹いて飛ばす)

  • プリンカップをくわえて持ち上げる「くわえ遊び」

→ 唇が閉じやすくなり、よだれの流出が減ります。

② 舌の位置を整える“スポット練習”

舌の正しい位置(上の前歯の裏の少し後ろ)に舌を置く練習はとても効果的。

  • 「カチカチ」と歯を鳴らす練習

  • 舌を上あごにつけて「タンッ」と音を出す

  • あくびの真似で舌を上に持ち上げる

(1日数秒でもOK)

③ 固有覚を育てる「姿勢あそび」

姿勢が安定するとよだれは減りやすくなります。

● おすすめ

  • クッションの上を歩く

  • 抱っこでスクワット

  • 手押し車

  • バランスストーン遊び

これらは
体の位置を感じる力(固有覚)
を育てる効果があります。

④ 感覚過敏・鈍麻に合わせた口の刺激遊び

■ 過敏タイプの子に

  • 歯ブラシで優しいタッチ

  • 舌ブラシで軽い刺激

  • 冷たい/温かいなど温度刺激

■ 鈍感タイプの子に

  • カリカリ・シャキシャキした食材(にんじん、きゅうり)

  • ストローの太さを変える

  • かむおもちゃ(シリコンやチューブ)

→ 口の感覚が整うとよだれの処理が上達します。

5. よだれが多いと心配な「歯並び」「発音」「食べ方」への影響

■ 口呼吸 → 歯並びの乱れ

■ 舌が低い → サ行・タ行が言いにくい

■ 唇が弱い → 食べこぼしが増える

いずれも早期からのケアで改善しやすいものばかりです。

とくに

  • 発語が遅れている

  • 発音が不明瞭

  • 食べるのがゆっくり

という場合は、
よだれと口腔機能が深くリンクしていることがあります。

6. いつ歯科に相談したらいい?

次のような場合は、小児歯科・口腔機能発達外来でのチェックをおすすめします。

  • 3歳を過ぎてもよだれが多い

  • 口が常に開いている

  • 食べこぼしが多い

  • いびき・鼻づまりがある

  • 発語がゆっくりめ・不明瞭

  • 舌が前に出やすい

歯科では、
舌の位置・唇の力・嚥下の様子・呼吸・姿勢などを総合的に見てサポートします。

7. 最後に:お母さん、あなたの育児は十分すぎるほど大丈夫です。

よだれが多いお子さんを育てているお母さんは、
「何か悪いのかな…」
と自分を責めてしまうことがとても多いです。

でも、それは違います。

◎ よだれが多いのは“成長のペース”
◎ 感覚や筋肉の発達が少しゆっくりめなだけ
◎ お母さんの関わり方は何ひとつ間違っていない

 

むしろ、こうして情報を調べたり、専門家に相談しようとする姿勢こそ、
お子さんにとって最高の環境です。

よだれが多いというのは、
身体と感覚が育つ途中で見える「発達の途中経過」
伸びしろがたくさんあるサインです。

もし気になることがあれば、いつでも相談してくださいね。
お母さんとお子さんのペースで、ゆっくり、一緒に育てていきましょう。

まずはご相談ください。

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注意事項

*このページはただ歯科クリニックのブログです。あくまでも当院のの考えに基づいて書かれているもので、他院では診断・治療法・介入のタイミング等は違うことがありますのでご注意ください。

*このページの内容を無断で使用することは固くお断りいたします。

*医療法の改正に基づき術前術後の写真は掲載してません。無料相談時に類似症例を用いて説明をさせていただきます。




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