食べるのが遅い子の共通点5つ──(感覚統合 × 口腔機能からやさしく理解する【6】)


【2026年1月7日 8:00 PM更新】

こんにちは

仙台市泉区・富谷市からも近いただ歯科クリニックです。

初めての方はこのブログの簡単な注意事項こちらの記事に目を通してください。

こんなお悩みありませんか?

「子どもがごはんを食べるのがとても遅い…」
「保育園では早いのに家だと進まない」
「同じ年齢の子と比べて、どうしてこんなに食べるペースがゆっくりなの?」

食べるスピードの悩みは、多くのお母さんが抱えるテーマです。

そしてその裏には、「早く食べさせなきゃ」「これって育て方の問題?という見えないプレッシャーがついて回ります。でも、最初にお伝えします。

 食べるのが遅いことは、
ワガママでも怠けでもありません。

 

私は歯科医師として、食べるスピードが気になる子を多く診てきましたが、そこには必ず 共通する特徴 が存在します。それは「努力」ではなく、“身体の発達段階”によるものです。

この記事では食べるのが遅い子に見られる5つの共通点 を、やさしく、わかりやすく解説していきます。

あなたの育児を責めるものではありません「だからうちの子はゆっくりなのか」と、安心して読んでいただける内容にしています。

【共通点①】口の中の“触覚(センサー)”が未発達で、食べ物の位置がわかりにくい

まず最も多いのが 触覚(口の中のセンサー) の発達がゆっくりなタイプ。

こんな特徴がありませんか?

  • 食べ物を口の端に溜めやすい

  • もぐもぐの動きが少ない

  • ひと口に時間がかかる

  • 柔らかいものを好む

  • 飲み込むまでがゆっくり

口の中で食べ物が「どこにあるか」が分かりにくいと、舌でまとめるのに時間がかかります。

その結果、ひと口 → 舌で探す → ゆっくりまとめる → 噛む → やっと飲み込む

というステップになるため、どうしても食事が遅くなります。

これは“性格”ではなく触覚の育ち途中 というだけです。

【共通点②】姿勢が不安定で、あごに力が入りにくい

食べるスピードに最も影響するのは、実は 姿勢 です。

  • 足がブラブラしている

  • 背中が丸くなる

  • 机とイスの高さが合っていない

  • すぐ横向きに座る

  • 片手で頭を支える

こうした姿勢は、あごに力が入りにくく、噛むスピードが落ちるという共通点があります。

私たち大人も、ソファでダラっとして食べると噛みにくいですよね。
子どもも同じで、姿勢が崩れると「口の動き」も遅くなります。

特に、

  • 体幹が弱い

  • 前庭感覚が未熟(=姿勢を保つのが苦手)

こういった感覚統合の特徴がある子は、
“噛む・飲み込む”以前に、座るだけでエネルギーを使っていることも。

そのため、ゆっくり食べるしか選択肢がなくなるのです。

【共通点③】噛む力(固有感覚)が弱く、噛み切るのに時間がかかる

噛む力は「筋力」ではなく 固有感覚(力の加減を感じるセンサー) と深く関係します。

固有感覚が弱い子は、

  • どれくらい噛めばいいか分からない

  • 食べ物を噛み切れない

  • 飲み込むタイミングがつかめない

  • そもそも噛むのが疲れる

ため、時間がかかるのは当然の流れです。

だからこそ、

「急いで食べなさい」
「もっと噛んで!」

という声かけは逆効果。

必要なのは固有感覚をサポートする環境づくり です。
(後半でくわしく紹介します)

【共通点④】食べ物の“切り替え”が苦手(感覚過敏タイプ)

口の中の触覚や味覚が敏感なタイプの子は、

  • 食材が変わると手が止まる

  • 初めての味が怖い

  • 混ざった料理が苦手

  • ひと口が大きいとパニックになる

という特徴があります。

このタイプは、
「食べること=未知の刺激に耐える時間」
になるため、どうしてもゆっくりになりがち。

感覚過敏そのものは悪いことではありません。
むしろ脳が“守ろう”としているサインです。

【共通点⑤】食べている最中に“考えること”が多い

実は、食べるのが遅い子は、

  • 「噛む」

  • 「飲み込む」

  • 「姿勢を保つ」

  • 「味や食感を分析する」

  • 「次のひと口を選ぶ」

これらを同時に処理するのが苦手な場合があります。

とくに、感覚統合の特性がある子は、食事中に脳がフル回転しやすく、“食べる” 以外のタスクにエネルギーが取られているという状態に。

その結果、スピードがゆっくりになる のは当然なのです。

食べるのが遅い=悪いこと、ではない

ここまで読んでいただいた方なら
もうお気づきだと思います。

食べるのが遅いのは、怠けでもわざとでもありません。

  • 口のセンサーが育ち途中

  • 姿勢の安定が苦手

  • 噛む力の調整が難しい

  • 感覚過敏がある

  • 食べるタスクが多すぎて疲れやすい

これらはすべて 発達の個性 であり、お母さんの育児とは関係ありません。

そんな子供に家で何ができる?

食べるスピードが自然と上がる “やさしいケア”

ここからは、叱らず・急かさずにできる「食べるのが遅い子へのサポート」を紹介します。

① 足がしっかりつくイスにする(姿勢の安定が最優先)

足が床に着くだけで、体幹が安定し、噛む力が格段に上がります。

おすすめは

  • 足置きのあるキッズチェア

  • ダイニングチェアに足台を設置

  • テーブルは胸の高さより少し低く

これだけで、食べるスピードが自然と上がる子は多いです。

②食べる前の“口の準備運動”でスイッチが入る

  • ほっぺを膨らませて左右にタコ焼きを作る(触覚の目覚め)

  • 唇パッ(閉じる力アップ)

  • 舌を左右に動かす(舌の操作が滑らかに)

これを30秒するだけで食べるスピードが変わることがあります。

③最初の2〜3口は“噛みやすい食材”から

最初に選ぶひと口で噛むスイッチが入ります。

おすすめは、

  • 柔らかいりんご

  • じゃがいも・かぼちゃ

  • 小さめの肉団子

  • 柔らかめのきんぴら

  • 厚みのある卵焼き

この「入りのひと口」は意外と重要です。

④食卓で“実況中継”の声かけを

叱る代わりに、実況が効果的。

  • 「今、右の歯で噛んでるね」

  • 「ゆっくり動いてるね」

  • 「お口でころころ運べてるよ」

この言葉が“体の動きの気づき(ボディーイメージ)”を育て、結果としてスピードが上がります。

食べるスピードは「成長の軌道」。必ず変わっていきます

ゆっくり食べる子を見ると、つい焦ったり、
「もっと早く」「どうしてそんなに時間がかかるの?」
と言いたくなる時があるかもしれません。

でも、子どもの食べるスピードには必ず“理由”があります。

そしてその理由は、

  • お母さんの育児の問題でも

  • 子どもの努力不足でも

  • 性格のせいでも ありません。

ただ、その子が今、成長の途中にいるというだけのこと。

適切な指導とアプローチをすることで、身体が整ってくると、食べ方も食べるスピードも自然に変わっていきます。

あなたが今しているサポートは、すべてお子さんの未来の食べ方につながっています。
どうか、焦らず、責めず、今日できることだけを続けていってください。

の発達は全身の発達とつながっています。
それを知ることで子供を引っ張る子育てから背中を押して成長を助ける子育てに変わります。

まずはご相談ください。

こういった定型児の「食べる」機能の問題がある子供の一部は2018年から「口腔機能発達不全症」という病名で保険診療での治療の対象になることがあります。ただし、歯並び・かみ合わせの問題がある場合、矯正治療と同時に行うのは混合診療になるので、当院では矯正治療を行う場合は、矯正治療の中で指導をしています。また発達障害等の症状がある子供にはより専門的で細やかな介入や指導が必要になることがあります。

 

矯正の無料相談を行っています。(要予約)

無料相談では費用や期間だけでなく、患者さんの現在の今の状態、なんでこうなってしまったのか?そういったことを話します。矯正の無料相談は、診療日のどの時間でも対応していますが、必ず予約して来院してください。

 

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注意事項

*このページはただ歯科クリニックのブログです。あくまでも当院のの考えに基づいて書かれているもので、他院では診断・治療法・介入のタイミング等は違うことがありますのでご注意ください。

*このページの内容を無断で使用することは固くお断りいたします。

*医療法の改正に基づき術前術後の写真は掲載してません。無料相談時に類似症例を用いて説明をさせていただきます。




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