小児歯科お悩み相談室【12】1〜2歳で歯が少ないときの“まず見るポイント”


【2026年2月14日 8:00 PM更新】

こんにちは

仙台市泉区・富谷市からも近いただ歯科クリニックです。

初めての方はこのブログの簡単な注意事項こちらの記事に目を通してください。

 

乳歯が生えてきたらどうしよう?

子どもの成長は本当に一人ひとり違います。
歩けるようになる時期、言葉が増えていくスピード、食べ方や好き嫌い…。

毎日お母さんは我が子の変化を見ながら、
「あれ、これって普通かな?」
「他の子と比べて遅いような…」
と小さな不安を抱えながら育児をされていると思います。

小児歯科で毎日のように相談を受けるテーマのひとつが、
「歯の数」や「生え方」についての心配です。

今日は、1〜2歳のお子さんを持つお母さんから特に多い、
「うちの子、歯がまだあまり生えていません。大丈夫でしょうか?」
というお悩みにお答えします。

1. まず知ってほしい「歯の本数の目安」と“正常の幅の広さ”

一般的に、乳歯は全部で20本あります。
教科書的な目安は以下の通りです。

  • 生後6〜10か月:最初の歯(下の前歯)

  • 1歳:6〜8本くらい

  • 1歳半:12本くらい

  • 2歳〜2歳半:16〜20本

ですが、この目安に“ピッタリ”当てはまる子は実は少数です。

実際の診療では、

「8か月でまだ乳歯がない」
「1歳半でまだ6本くらい」
というお子さんも珍しくありません。

大切なのは、
歯が少なくても、その子なりのペースで増えてきているか
という“流れ”です。

少しずつでも生えてきていれば、ほとんどの場合心配はいりません。

2. 歯が少なく見えるときに「まず見るポイント」

「遅いのかな?」と感じたときは、この3つを見ると状況が整理しやすくなります。

● ① 本数ではなく“半年ごとの増え方”を見る

1〜2歳は定期的に本数が変わりやすい時期です。
たとえば、

  • 1歳0か月:6本

  • 1歳6か月:8本

  • 2歳:10本

のように、ゆっくりでも増えていれば問題なし。

実は歯の生え方は、体の成長ピーク(身長・体重の伸び)とリンクしていることが多く、
生活リズムが安定するほど歯の発育も安定しやすい傾向があります。

● ② “左右対称に生えているか” を見る

たとえば、
右の奥歯は生えているのに、左だけ全く生えていない、という場合は少し慎重に見ます。

ただし、前後して生えてくることは本当に多く、
3〜6か月ズレるのは珍しくありません。

左右差があるからといって「異常」とは限らず、
歯ぐきの厚み、噛み方、舌の使い方、哺乳瓶のクセなど、
小さな要因が積み重なって起こることがあります。

歯は必ずしも「早い=良い」「遅い=悪い」ではありません。

 3. こんな場合は一度相談すると安心

歯の数だけでは判断できない部分も多いので、次の場合は小児歯科に相談すると安心です。

1. 1歳半で歯が4本以下

一般的な目安より少なめですが、個性の範囲であることも多々あります。
ただ離乳食の進み方が遅れている可能性があるので専門的な管理が必要になるかもしれません。

2. 2歳で8本以下

やや少なめの印象がありますが、問題がないケースが大半です。
もし口を開けているクセ、噛みにくさ、よく転ぶなどがある場合は、
口腔機能の発達が少しゆっくりしている可能性もあります。

3. 生える順番が明らかに不自然

奥歯だけ生えて、前歯が全く生えていないなど。

ただし、これは診療の場では「よくあること」で、
“順番がおかしい=異常”とは全く言えません。

4. 歯が少ないときに見落とされがちな「口腔機能」のサイン

歯の本数を気にして受診されたお子さんを診ると、
実は歯そのものより“口の使い方”がゆっくりなだけというケースがたくさんあります。

たとえば…

  • 噛む回数が少ない

  • 前歯でものを噛み切るのが苦手

  • 食事中に姿勢を保てない

  • よだれが多い

  • 口がポカンと開きやすい

  • 舌が上手く持ち上がらない

これらは、感覚統合(身体の感覚をまとめて使う力)が少し未熟なときにも見られます。

歯が少なくても、
食べ方・姿勢・呼吸などの問題に気づくきっかけになります。

むしろ、歯よりもこれらのほうが
将来の歯並びや矯正に関わる“重要サイン”だったりするのです。

 5. 歯が少なくても「絶対に心配しなくていい理由」

小児歯科医として強くお伝えしたいのは、
歯の生えるスピードは、その子の発達とは一切関係ない
ということです。

歯が遅い子は

  • 全身の成長がゆっくり

  • 体質

  • 遺伝

  • 生まれた時の体重

  • 食べ物や噛む刺激の変化

などが影響します。

そして、ほとんどの場合、
2〜3歳になる頃には自然に追いついてきます。

お母さんが何か悪いことをしたわけではありません。

むしろ、
歯が少なくて気になる → 調べる → 相談する
という行動ができるお母さんは、
“子どもの変化をよく見ている、とても丁寧な育児”です。

7. まとめ:1〜2歳で歯が少ないのは“その子のペース”。ゆっくりでOK

歯が生えるスピードは本当に個人差が大きい部分です。
1〜2歳で歯が少なくても、

  • 少しずつ本数が増えている

  • 左右のバランスが極端におかしくない

  • 食べ方に極端な困りごとがない

のであれば、多くは正常範囲です。

そして、歯よりも大切なのは、
口の使い方、姿勢、呼吸、食べ方の発達です。

お母さんが不安を持つのは、
それだけお子さんのことを真剣に思っている証拠。
間違いではありませんし、過保護でもありません。

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注意事項

*このページはただ歯科クリニックのブログです。あくまでも当院のの考えに基づいて書かれているもので、他院では診断・治療法・介入のタイミング等は違うことがありますのでご注意ください。

*このページの内容を無断で使用することは固くお断りいたします。

*医療法の改正に基づき術前術後の写真は掲載してません。無料相談時に類似症例を用いて説明をさせていただきます。




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