【2026年1月21日 8:00 PM更新】
こんにちは
仙台市泉区・富谷市からも近いただ歯科クリニックです。
初めての方はこのブログの簡単な注意事項こちらの記事に目を通してください。
1,こんなサインありませんか?
次のようなサインはありませんか?
-
いつも口がポカン
-
舌が低い位置にある
-
よだれが多い
-
食事に時間がかかる
-
コップ飲みが苦手
-
前歯で食べ物をちぎるのが苦手
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麺を吸い込むのが難しい
-
唇が弱く、ストローが苦手
-
口呼吸が多い
-
発音にやや特徴がある(サ行、タ行が曖昧)
これらは猫背と同時に起こりやすい“口腔機能の未発達のサイン” です。
では、なぜ姿勢が悪いと、こんなに「口」の問題が出てくるのでしょうか?

2,猫背だと“舌が働けなくなる”理由
猫背の姿勢では、
舌の正しい位置(上あごのスポット)に舌が置けません。
すると…
■舌が下がる(低位舌)
↓
■口が開きやすくなる
↓
■口呼吸になる
↓
■頭が前に出て、さらに猫背が悪化
という“姿勢と口の悪循環”に入ります。
特に、猫背の子の多くが「舌の正しい位置に保つ筋力が弱い」という共通点を持っています。
舌が上に上がらないことで、噛む力・飲み込みの力も弱くなり、結果的に**食べ方の不器用さ(咀嚼の弱さ)**につながります。
3, 乳幼児期の運動発達と猫背・口腔機能の関係
多くの研究で、運動発達の段階(寝返り→ずりばい→ハイハイ→立つ) は口腔機能の発達と連動していることが知られています。
■ハイハイが短かった
→ 舌の上下運動が未熟
→ 飲み込み・噛む力が弱い
→ 頭の位置が不安定 → 猫背になりやすい
■ずりばいが少なかった
→ 背中・肩・顎の安定が育ちにくい
→ 姿勢と口の両方が不安定
こうした背景がある子は、「猫背+口の機能の弱さ」をセットで持つことが多いのです。
4, 感覚統合の視点から見る“猫背の理由”
猫背は、姿勢筋の弱さだけで起きるものではありません。
感覚統合(体の情報処理) の未熟さでも起こります。
■①固有感覚が弱い
→ 自分の体の位置を感じにくく、背すじを伸ばしづらい
→ 身体がふにゃっと崩れやすい
■②前庭感覚が弱い
→ 姿勢のバランスがとりにくく、座位姿勢が不安定
→ 猫背姿勢で「安定」をつくろうとする
■③触覚の過敏
→ 背中や椅子の接触が気になり、正しい姿勢をキープできない
こうした感覚の問題がある子は、姿勢が悪い=怠けているでは決してありません。
体が「この姿勢しか安定しない」と選んでいるだけなのです。
5, 今日からできる!“猫背+口腔機能”を整える家庭ケア
ここからは、歯科医師としてオススメする
体と口を一緒に育てるケアです。
どれも叱ったり頑張らせたりしない方法です。
①食事の姿勢を整える(これが最重要)
猫背の子は 足の支持が不足 していることがほとんど。
-
足が床につく椅子
-
テーブルは胸の下あたり
-
お尻を椅子の奥に
-
背中をクッションで補助してもOK
姿勢が整うだけで、舌の動き・噛む力・飲み込みの安定が見違えるほど変わります。
②舌の位置を育てる遊び
舌が上がらない子は猫背になりやすいので、「舌を上に誘導する遊び」が効果的です。
-
スポットタッチ(舌を上あごに置く)
-
ストローで吸う遊び
-
舌を“天井に向けて押し上げる”ゲーム
-
ペットボトルキャップ吸い(弱い負荷でOK)
ゲームのように楽しく行うのがポイント。
③体幹を育てる遊び
姿勢と口の両方に効く遊びです。
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四つ這い歩き
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トンネルくぐり
-
バランス遊び(クッションの上に座る)
-
ブランコ
-
平均台ごっこ
これらはすべて 猫背の改善+口腔機能の発達 に役立つ科学的根拠があります。

④口呼吸対策
口呼吸→頭が前に出る→猫背という強い関係があります。
-
鼻づまりがないか確認
-
口を閉じる練習(唇トレーニング)
-
鼻で息を吸う“風船呼吸”
口呼吸が改善すると、自然と背中が伸びる子も多いです。
6, お母さんが一番気にしていることは“私のせい?”
診療室で猫背の相談を受けると、多くのお母さんがこうおっしゃいます。
「もっと姿勢を注意すればよかったのかな…」
「私の抱っこが悪かった?」
「スマホの見せすぎだったかも…」
でも、どうか安心してください。私は何人ものお子さんを診ていますが、猫背の原因の9割以上は“育児の仕方”ではありません。
-
舌の位置の問題
-
体幹の発達
-
感覚統合の段階
-
口呼吸の癖
-
姿勢保持の筋力の発達
これらは、もともとの身体の発達特性であって、お母さんのせいではまったくありません。
そして、体は必ず成長していきます。今日お伝えしたケアを少しずつ取り入れるだけで、
姿勢も口の機能も、ゆっくり・確実に変わっていきます。
7,「猫背」という小さなサインを大切にしてほしい
猫背は、「背中が丸い」という見た目だけの問題ではありません。
これらすべてからの“体のメッセージ” です。
そしてそのサインに気づけたお母さんは、すでにお子さんの成長を大きく助けています。
どうか自信を持ってください。お子さんは必ず成長しますし、あなたの育児はもう十分すぎるほど頑張れています。
まずはご相談ください。
こういった定型児の「食べる」機能の問題がある子供の一部は2018年から「口腔機能発達不全症」という病名で保険診療での治療の対象になることがあります。ただし、歯並び・かみ合わせの問題がある場合、矯正治療と同時に行うのは混合診療になるので、当院では矯正治療を行う場合は、矯正治療の中で指導をしています。また発達障害等の症状がある子供にはより専門的で細やかな介入や指導が必要になることがあります。
矯正の無料相談を行っています。(要予約)
無料相談では費用や期間だけでなく、患者さんの現在の今の状態、なんでこうなってしまったのか?そういったことを話します。矯正の無料相談は、診療日のどの時間でも対応していますが、必ず予約して来院してください。
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*このページはただ歯科クリニックのブログです。あくまでも当院のの考えに基づいて書かれているもので、他院では診断・治療法・介入のタイミング等は違うことがありますのでご注意ください。
*このページの内容を無断で使用することは固くお断りいたします。
*医療法の改正に基づき術前術後の写真は掲載してません。無料相談時に類似症例を用いて説明をさせていただきます。
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