小児歯科お悩み相談室【7】 “乳歯だから歯並びは大丈夫”ではない理由をわかりやすく解説


【2026年1月10日 8:00 PM更新】

こんにちは

仙台市泉区・富谷市からも近いただ歯科クリニックです。

初めての方はこのブログの簡単な注意事項こちらの記事に目を通してください。

 

こんなお悩みないですか?

「乳歯の歯並びがちょっとガタガタしているけど、
“どうせ抜ける歯だし、様子を見ればいいよね?”」
「永久歯になったら勝手に整うって聞いたことがあるけど、本当に大丈夫?」

小児歯科では、このようなご相談を本当にたくさん頂きます。

結論から言うと、
乳歯の歯並びは“抜ければ終わり”ではなく、永久歯の歯並びや顎の成長、呼吸、姿勢まで影響する大事な“スタート地点” です。

そして、今のお母さんたちが自信をなくさなくてもいいように、
この記事ではやさしい言葉で、
“なぜ乳歯の時期がそんなに大切なのか?”
“どこに気をつければいいのか?”
“育児の何が歯並びに影響するのか?”
を一つずつ丁寧に解説していきます。

1.なぜ乳歯の歯並びは永久歯に影響するの?

■乳歯は“スペースをつくる案内人”

乳歯は、単なる仮の歯ではありません。
永久歯が生えるために必要な スペースの確保正しい位置へのナビゲーション をしている、とても重要な存在です。

もし乳歯が次のような状態なら——

  • 乳歯の歯並びがガタガタ

  • 歯と歯の間にすき間がない

  • 早めに虫歯で抜けてしまった

  • 噛み合わせがずれている

  • 反対咬合の傾向がある

  • 指しゃぶりや頬杖が続いている

  • 口呼吸になっている

そのまま永久歯に大きな影響が出ることがあります。

2.乳歯の歯並びが悪いと起こりやすいこと

ここからは少し専門的な話を、
お母さんが読みやすいようにやさしくまとめていきます。

① 永久歯が並ぶスペースが足りなくなる

乳歯のすき間は“自然なすきっ歯(生理的空隙)”と言われ、
永久歯を迎えるための大切なスペース です。

すき間がない乳歯列の多くは、
「これから生えてくる大きな永久歯が入りきらない」
→「ガタガタの歯並びになる」
という流れが想定されます。

② 顎の成長が止まり、歯列が狭くなる

乳歯の時期は「噛む力」が顎を育てる黄金期です。
この時期に、

  • やわらかい食事ばかり

  • 姿勢が崩れて口が開く

  • 舌が正しい位置にいない

  • 呼吸が浅い

  • 食事中じっと座れない

といった状態が重なると、
顎が横に広がらず、永久歯のスペース不足がより深刻化 します。

これは近年「口腔機能発達不全症」として医療(保険)でも扱われるようになった大きな問題です。

③ 指しゃぶり・頬杖・口呼吸が歯並びを変える

乳歯はまだ柔らかいため、
長時間の力やクセによって簡単に動いてしまいます。

● 指しゃぶり

→ 出っ歯・開咬の原因に
→ 舌が下に落ちやすく口呼吸へ

● 頬杖

→ 顎が片側にずれ、左右非対称に

● 口呼吸

→ 舌が上顎から離れる
→ 顎が狭くなる
→ ガタガタ・受け口・出っ歯につながる

クセをやめさせるのではなく、
なぜそのクセをしてしまうのか(安定しない・呼吸しにくいなど) を理解するのが大切です。

④ 乳歯の虫歯や早期脱落が成長の“交通整理”を乱す

虫歯で乳歯を早く失ってしまうと、

  • 永久歯がズレて生えてくる

  • 隣の歯が倒れてスペースが消える

  • 歯列全体が狭くなる

といった問題が重なり、
小児矯正が必要になる確率が一気に上がります。

実際、小児矯正でスペース不足になる子どもの多くは、
乳歯の時期に何らかのトラブルがあったケースです。

3.では、乳歯期には何を見ればいいの?

不安にならなくて大丈夫です。
ここを見ると「ずれ」「偏り」「クセ」が早期にわかります。

① 歯と歯の間にすき間があるか

すきっ歯はむしろ良いサイン。
すき間ゼロは“永久歯が並びにくいタイプ”の可能性。

② 噛んだときの上下の歯の位置

  • 前歯が閉じない(開咬)

  • 下の歯が前に出る(反対咬合)

  • 左右がズレている

これらは早期に介入すると治りやすい歯並びです。

③ 呼吸の様子

  • 常に口が開いている

  • 口を閉じにくい

  • イビキをかく

  • 朝起きて喉が乾いている

口呼吸のサイン
歯並びに影響大です。

④ 癖のチェック

  • 指しゃぶり

  • 頬杖

  • うつ伏せ寝

  • 下唇を噛む

  • 舌を前に出す癖

強い力ではなく、“長時間の弱い力”が歯並びに最も影響します。

⑤ 食べ方と姿勢

  • 噛む回数が少ない

  • すぐ飲み込む

  • 足がブラブラしている

  • 姿勢維持が苦手

  • よくむせる

  • 唇が閉じにくい

これらは 口腔機能発達不全症 に関連し、
将来の歯並び・顎の成長に直結します。

4.乳歯期にできる“歯並びを守る生活習慣”

ここでは、お母さんが“今すぐ”取り入れられる実践対策をやさしくまとめます。

① 鼻呼吸を育てる環境づくり

  • 枕は低めで頭が前に倒れない

  • 日中はよく体を動かす(鼻の通りがよくなる)

  • 小児科でアレルギーのチェックも

② 姿勢の土台づくり(椅子・机・足台)

  • 足が床につく高さに

  • 背筋が軽く伸びる椅子

  • テレビやタブレットは“下を向きすぎない角度”

姿勢は呼吸と舌の位置を決め、
その結果歯並びが決まります。

③ よく噛む習慣

やわらかい食事が多い現代だからこそ、
噛む力を育てる工夫が必要です。

  • 一口量を少なめに

  • おにぎりをしっかり噛む練習

  • きんぴら・根菜などの噛み応えのある食事

  • 姿勢が崩れない椅子

噛む力=顎の成長力です。

④ 癖を優しくステップで改善する

指しゃぶり・頬杖は“やめさせる”のではなく
代わりに安定できる方法を作るのがポイント。

  • 指しゃぶり → 両手でタオルを握る

  • 頬杖 → 椅子の高さと机の位置を調整

  • うつ伏せ寝 → 横向きクッションをやめて、寝返りしやすい布団に

クセの背景に「不安・感覚過敏・体幹の弱さ」がある場合は、
感覚統合的なアプローチがとても効果的です。

⑤ 歯医者での“早期チェック”

乳歯の段階で小児歯科医が見るポイントは、

  • 歯列の幅

  • 舌の位置

  • 噛み合わせ

  • 癖の影響

  • 口腔機能発達不全症の可能性

  • 永久歯のスペースの予測

  • 顎の成長方向

乳歯のときに見つけるほど、
介入が簡単で、負担が少なく、費用も抑えられます。

5.まとめ:乳歯は“ただの仮の歯”ではなく、未来をつくる土台

乳歯期の歯並びは、
お母さんの育児の良し悪しを示すものではなく、
その子の成長のサインがたくさん詰まっているステージ です。

そして、乳歯を大事にすることで——

  • 永久歯の歯並びが整いやすくなる

  • 小児矯正が軽い治療で済む

  • 呼吸・姿勢・噛み方が整う

  • 顎の成長が自然に進む

  • 将来の虫歯や歯周病のリスクが減る

というたくさんのメリットがあります。

もし不安なことがあったとしても、
それはお母さんのせいではありません。
むしろ「気づけたこと」が大きな一歩です。

子どもの歯並びは、
乳歯の時期から少しずつ“育てる”ことで確実に変わります。

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注意事項

*このページはただ歯科クリニックのブログです。あくまでも当院のの考えに基づいて書かれているもので、他院では診断・治療法・介入のタイミング等は違うことがありますのでご注意ください。

*このページの内容を無断で使用することは固くお断りいたします。

*医療法の改正に基づき術前術後の写真は掲載してません。無料相談時に類似症例を用いて説明をさせていただきます。




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