【2026年1月14日 8:00 PM更新】
こんにちは
仙台市泉区・富谷市からも近いただ歯科クリニックです。
初めての方はこのブログの簡単な注意事項こちらの記事に目を通してください。
こんなお悩みありませんか?
「うちの子、寝ているときによくいびきをかくんです」
「静かな日もあれば、ゴーッと大きな日もあって…大丈夫なんでしょうか?」
診療室でも、お母さんからこうした相談を受けることはとても多いです。

大人の場合、いびきは肥満や飲酒など生活習慣の影響が大きいのですが、
子どものいびきは“発達”と密接に関係していることがあるため、
理由の見極めがとても重要です。
そして何より、
「いびき=悪いもの」と決めつける必要はありません。
ただし、放っておいてよいものと、専門的なケアが必要なものがあります。
この記事では、
感覚統合・口腔機能・姿勢の発達の視点から、
子どもの“寝ているときのいびき”を一つひとつ丁寧に解説します。
1|そもそも、なぜ子どもはいびきをかくの?
子どものいびきの多くは、
「空気の通り道が狭くなる」ことで起こります。
その原因として大きいのは以下の3つです。
① 舌の位置(低位舌)
いちばん多いのがこれです。睡眠中、舌の筋肉は緩むため、普段から舌の位置が低い子(低位舌)は、寝ると舌が喉側に落ち込みやすくなります。すると空気の通り道が狭くなり、
-
スースー
-
ゴーゴー
-
ピーッ(細い音)
-
ゼーッ(鼻づまり音)
などのいびきが起こります。
低位舌は、以下のサインを持つ子に多く見られます:
-
口がぽかんと開きやすい
-
食べ物を丸飲みしがち
-
舌先が上に上がりにくい
-
姿勢が崩れやすい
-
鼻呼吸が苦手
つまり **「いびき=舌の筋力の弱さ」**を反映しているケースが多いのです。
② 口呼吸のクセ
日中に口呼吸のクセがある子は、寝てもやはり口呼吸になりやすいです。
寝ている間の口呼吸は、空気が口から喉に直接入り込むため、喉の粘膜が振動しやすく、いびきが増えます。口呼吸の子に多い特徴は、
-
上唇が弱い
-
唇が閉じにくい
-
舌が落ちている
-
アデノイド肥大
-
姿勢が猫背ぎみ
「姿勢といびき?」と思うかもしれませんが、
実は猫背は舌を落下させやすくし、いびきを増やす大きな要因です。
③ 扁桃腺・アデノイドの大きさ
成長期の子どもは、扁桃腺やアデノイドが相対的に大きくなりやすく、その時期にいびきが増えることがあります。これは“成長の通り道”のようなもので、必ずしも病的というわけではありません。しかし、
-
寝ていて息が止まる
-
朝に頭痛がある
-
寝起きが機嫌悪い
-
昼間ぼんやりする
-
集中力が落ちる
-
口呼吸がずっと続く
こうした症状が重なると、
**小児睡眠時無呼吸症候群(SAS)**の可能性もあるため注意が必要です。
2|感覚統合の視点から見る“いびきの子”の特徴
いびきをかく子は、口と姿勢だけではなく、
体の感覚(固有覚・前庭覚・触覚)が未熟な場合があります。
診療室でも、いびきのある子にはこんな共通点が多いです。
① 寝返りが少ない or 多すぎる
寝返りは姿勢の調整であり、固有覚(筋肉の位置情報)を使う運動のひとつです。
固有覚が弱い子は、
-
寝返りをほとんど打てず、同じ姿勢で寝る
→ 舌が落ちやすくいびきが増える
逆に、
-
寝返りを打ちすぎて布団がすぐ剥がれる
→ 身体が落ち着きにくく睡眠が浅い
と極端な形で現れることがあります。
② 頭を反らして寝るクセがある
これは“舌の落ち込み”を防ぐために、子どもが無意識にとる姿勢です。頭を後ろに反らすことで呼吸が通りやすくなるため、呼吸が苦しい子ほどこの姿勢をとりがちです。
あなたのお子さんはいかがですか?
-
大の字で頭を後ろにそらす
-
枕を外して寝る
-
うつ伏せばかりになる
こうした姿勢が多ければ、“呼吸のしづらさ”を体が補っている可能性があります。
③ 日中の姿勢の崩れもセットで現れやすい
寝ているときのいびきと、日中の姿勢は密接につながります。
いびきのある子には、
-
イスで前かがみになる
-
アゴが前に突き出る
-
すぐ横向きになる
-
じっと座っていられない
-
体幹が弱い
こうした「姿勢の不安定さ」がセットで見られることが多いです。
これは、姿勢保持の筋力と、舌を支える筋力は同じ“深層筋”が関わっているためです。こういった子どもは感覚統合の固有覚や前庭覚の発達も弱いことが多いです。
3|音の種類で分かる“いびきの原因”
診療室では、お母さんにいびきの音を聞いて説明すると、
「え、音で原因が分かるんですか?」と驚かれることがあります。
もちろん正確な診断には検査が必要ですが、
ある程度の“目安”にすることはできます。
① スースー・ピーピー(鼻の音)
→ 鼻づまり / アレルギー性鼻炎 / アデノイドの可能性
特に、季節で悪化する場合はアレルギーとの関連が強いです。
② ゴーゴー(喉の振動音)
→ 舌の落ち込み(低位舌) / 口呼吸 / 扁桃肥大
寝返りをしたら静かになる場合は、姿勢の影響が大きいです。
③ 一瞬息が止まる(無呼吸)
→ 睡眠時無呼吸症候群の可能性
これは専門機関の受診が必要です。
4|寝ているときのいびきを放置するとどうなる?
結論から言うと、すべてのいびきが悪いわけではありません。
しかし、放置したほうがよくないケースもあります。
① 成長ホルモンの分泌が悪くなる
深い睡眠(ノンレム睡眠)で最も分泌されますが、いびきや無呼吸で睡眠が浅いとホルモンの質が落ちることがあります。
② 集中力の低下・日中の眠気
睡眠が浅い子は、昼間に落ち着かない・ぼーっとする・多動に見えることがあります。
これは叱って解決するものではなく、身体が疲れているサインです。
③ 口呼吸がクセになり、歯並びへ影響
口呼吸は上顎の成長を妨げるため、
-
上顎の狭窄
-
出っ歯
-
開咬
-
顔の長さが伸びる(ロングフェイス)
といった成長に影響することがあります。
5|今日からできる感覚統合的視点の家でのケア
「病院に行くほどでは…でも何かしてあげたい」
というお母さんがまず取り入れやすいケアを今日は感覚統合的視点からご紹介します。
① 深部感覚(固有覚)を育てる「ゆっくり強い刺激」
固有覚という体を動かす発達が弱いと、寝ているときに舌の位置が安定しづらく、呼吸も乱れやすくなります。
▶ おすすめの家庭ケア
-
ゆっくりギュッと抱きしめる(10秒)
-
重ための布団・ブランケット(体に安定感を与える)
-
寝る前の「肩~腕~手」のスロー圧迫(上からゆっくり押す)
-
布団に入る前の壁押し(10秒×3回)
➡ 身体の軸が安定し、寝返りの質・呼吸が整いやすくなります。
② 前庭覚を整える「ゆっくりリズムの揺れ」
前庭覚というバランス力が未熟な子は姿勢が崩れやすく、仰向けで舌が落ちやすい寝姿勢になることも。
▶ おすすめケア
-
寝る前のスロースウィング(抱っこで前後にゆっくり)
-
ゆっくり布団を引いて移動する感覚あそび
-
ヨガボールにまたがり、ゆっくり上下に揺れる
➡ 自律神経が整い、呼吸が安定しやすい。
注意:激しい揺れは逆効果。「ゆっ〜くり・一定のリズム」がポイント。
③ 触覚を整える「肌刺激の調整」
触覚が過敏だと、寝返りが極端に少なかったり多すぎたりします。
▶ おすすめケア
-
寝る前の“手足”のタオルふき(やや強めの圧)
-
背中〜腰へのゆっくりマッサージ
-
パジャマ・寝具を子どもが心地よい素材に見直す
➡ 寝つきが良くなり、呼吸が安定して深くなる。
④ 口腔機能(舌・唇)トレーニングを“感覚統合的に”行う
舌の位置が低い(低位舌)はいびきの大きな原因。
▶ 簡単ケア
-
「べー」ではなく「舌を上に持ち上げる」10秒
→ 舌が喉に落ちにくくなる -
鼻呼吸の練習(軽く鼻から吸うだけ)
-
ストロー飲み(細いストローで少量)
→ 舌骨筋・唇の協調性が育つ
⑤ 「寝返りをしやすい環境」を整える
感覚統合の視点では、寝返りは 姿勢調整=固有覚の働き そのもの。寝返りが適切だと、舌が喉側に落ちにくく、いびきが減ります。
▶ おすすめ環境
-
布団は柔らかすぎないもの
-
枕は低め or なくてもOK
-
寝る位置を壁から離す
-
パジャマがつっぱらない素材
6|受診の目安
以下のどれかが当てはまる場合は、耳鼻科や小児歯科の受診がおすすめです。
-
寝ていて息が止まる
-
いびきが毎日続く
-
成長の遅れが気になる
-
昼間ぼーっとする・すぐ疲れる
-
口呼吸が年単位で続く
-
顔が細長くなってきた
-
食事が遅い・噛むのが弱い
いびきは“ただの睡眠のクセ”ではなく、からだ全体の発達サインです。
まとめ:いびきは「お母さんが気づける最高の発達サイン」
いびきは、「子どもががんばって呼吸しているサイン」でもあります。決して、
「親の育て方が悪い」
「生活習慣がだらしない」
といったことではありません。
ただ、そのいびきの裏には、さまざまな身体のメッセージや発達の問題が隠れています。
「いびき=悪い」ではなく、“サイン”として読み解くことが大切なのです。
あなたの気づきが、お子さんの睡眠を整える第一歩になります。
まずはご相談ください。
こういった定型児の「食べる」機能の問題がある子供の一部は2018年から「口腔機能発達不全症」という病名で保険診療での治療の対象になることがあります。ただし、歯並び・かみ合わせの問題がある場合、矯正治療と同時に行うのは混合診療になるので、当院では矯正治療を行う場合は、矯正治療の中で指導をしています。また発達障害等の症状がある子供にはより専門的で細やかな介入や指導が必要になることがあります。
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*このページはただ歯科クリニックのブログです。あくまでも当院のの考えに基づいて書かれているもので、他院では診断・治療法・介入のタイミング等は違うことがありますのでご注意ください。
*このページの内容を無断で使用することは固くお断りいたします。
*医療法の改正に基づき術前術後の写真は掲載してません。無料相談時に類似症例を用いて説明をさせていただきます。
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