【走り方がおかしいのは“感覚”と“口腔機能”が関係?】 —子どもの走り方と口の発達の深いつながり─(感覚統合 × 口腔機能からやさしく理解する【23】)


【2026年5月23日 8:00 PM更新】

こんにちは

仙台市泉区・富谷市からも近いただ歯科クリニックです。

初めての方はこのブログの簡単な注意事項こちらの記事に目を通してください。

 

こんなお悩みないですか?

歯科医院というと「虫歯」「歯並び」というイメージが強いかもしれませんが、診療をしていると、実は“走り方”や“姿勢”“体の使い方”の相談を受けることが非常に多くあります。

特に多いのがこの質問です。

「うちの子、走り方がおかしいんです」

「腕を振らない」「フラフラする」「左右差が大きい」
これって大丈夫なんでしょうか?」

実はこの“走り方”の問題、
口腔機能(舌・口唇・頬・あご)や感覚統合の発達と、とても深く関係しています。

今日のブログは、これまでのテーマ(口が開く・食べこぼし・姿勢が崩れやすい・固有覚が弱い等)を、全身運動の代表である“走る”という行動を通して理解する回です。

「なぜ走り方がおかしくなるのか」
「それがなぜ口と関係するのか」
「お母さんが今日からできるケアは何か」

そのすべてを、優しい言葉で丁寧にお伝えします。

1.“走り方がおかしく見える子”には、共通の特徴がある

歯科で出会うお子さんの中で、走り方に気になるところがある子は、次の特徴を複数持っていることが多いです。

◆よくある“走り方の気になるサイン”

  • フラフラする

  • 足が横に流れる

  • 腕が振れない

  • 頭が大きく揺れる

  • いつも口が開いている

  • 真っ直ぐ前を見られない

  • 足音がドタドタする

  • 走るとすぐ転ぶ

これだけ見ると「運動神経の問題かな?」と思われがちですが、
実はもっと根っこの部分に、感覚統合の問題口腔機能の未発達が関わっていることが非常に多いのです。

2.走り方と“感覚統合”の関係

走るという動作は、実は高度な運動です。

  • 足の筋肉

  • 体幹のバランス

  • 腕の振り

  • 頭の安定

  • 呼吸のリズム

これらがすべて同時に働く必要があります。

さらに、その土台には
「感覚統合」という脳の働きが必須です。

(1)固有覚が弱いと、走るときに力が入らない

固有覚は、筋肉や関節から得られる
「自分の体がどこにあるか」を教えてくれる感覚です。

固有覚が弱い子は

  • 足がどれくらい上がっているかわからない

  • 足の裏の接地の強さが調整できない

  • 体幹が安定しにくい

その結果、

→走るとフラフラする
→ドタドタ走り
→スピードをコントロールできない

などの動きになります。

(2)前庭覚(平衡感覚)が弱いと、頭が安定しない

頭が大きく揺れる子は、前庭覚(平衡感覚)が未熟なことが多いです。

  • 少しの段差でバランスを崩す

  • 方向転換が苦手

  • カーブで転ぶ

  • 歩くときにもフラつく

走る時に頭が安定しないと、
目線も落ちるため、さらに転びやすくなります。

(3)触覚が敏感だと、地面の刺激が不快になる

触覚過敏の子は
靴下の縫い目・靴の感覚・地面の衝撃を敏感に感じやすく、

走る行動そのものがストレスになりやすいです。

  • そもそも走りたがらない

  • 走るとすぐに疲れる

  • 靴を嫌がる

こういった行動は“性格”や“甘え”ではなく、
感覚の感じ方が人より強いだけです。

3.ここからが本題:「走り方」と「口腔機能」のつながり

「走る」と「口」は遠い存在に思えますが、
実は密接につながっています。

その理由は3つあります。

(1)呼吸の安定が走る土台になる

走る時、呼吸が安定していることは必須です。

しかし、

  • 日中口が開いている

  • 口呼吸が多い

  • 鼻づまりが慢性的

  • いびきがある

こういった子は、
走ると息が一気に苦しくなります。

すると…

  • 走り出すとすぐに疲れる

  • 口が開くので姿勢が崩れる

  • 肩が上がってしまう

  • スピードが安定しない

これらがまとめて出てきます。

つまり、

呼吸の問題(=口腔機能の問題)は、そのまま走り方の問題になる
ということです。

(2)舌と体幹は“同じ筋肉グループ”で動く

あまり知られていませんが、
舌の根本は、首や体幹の筋肉とつながっています。

舌が弱いと…

  • 首が不安定

  • 上体が前に倒れる

  • 肩が上がる

  • バンザイ走りになる

逆に舌がしっかり動く子は

  • 背すじが安定

  • 目線が前に向く

  • 腕がスムーズに振れる

というように、
舌の使い方が体幹を安定させ、走り方にも影響するのです。

(3)噛むことは固有覚のトレーニング

よく噛める子は「噛む刺激」が
頭・首・体幹までの固有覚を育てます。

しかし、

  • 噛む力が弱い

  • 舌の動きが弱い

  • 食べこぼしが多い

  • 柔らかいものばかり好む

こういった子は、
固有覚をうまく育てられず、結果として

→走ると体がブレる
→動きに力が入りづらい

という形で現れることがあります。

歯科ではこれを
「口腔機能の発達の遅れによる運動の不安定」
と説明します。

4.走り方に影響する“口のサイン”一覧(歯科でよく見る)

走り方が気になる子に多い“口のサイン”はこちらです。

  • 日中口が開いている

  • 唇を巻き込む

  • よだれが多い

  • 舌がうまく使えない

  • 食べこぼしが多い

  • 歯磨きが苦手

  • 指しゃぶりが続く

  • タオル・爪を噛む

  • 発音がはっきりしない

これらはそれぞれ別の問題に見えますが、
専門的には“口腔機能の発達の土台が不安定”という共通点があります。

走り方がおかしい子は、
背中や脚の問題よりも、まず

「口 → 呼吸 → 姿勢 → 走り方」

という流れで考えると、驚くほど原因が見えてきます。

5.お母さんが今日からできるケア(口 × 感覚 × 走る)

ここからは、自宅で簡単にできるサポート方法をご紹介します。

(1)走る前に“口”を整える3つの習慣

① 鼻で3秒吸って3秒吐く

走る前の“鼻呼吸のスイッチ”です。

② 唇のチュー運動

唇をすぼめる → 横に広げる
これで口唇と頬の筋肉が活性化します。

③ 舌を上あごにつける練習

「ポンッ」と音を出す“タッピング”が効果的。

(2)固有覚を育てる遊び(走り方が安定しやすくなる)

  • 雑巾がけ

  • 手押し車

  • ハイハイ競争

  • 四つんばいで障害物のくぐり抜け

  • 太いロープを引っぱる遊び

体が一気に安定し、
走り方もスムーズになります。

(3)口の発達を促す「噛む遊び」

  • スルメ

  • 干し芋

  • 噛む系のおやつ(安全な硬さ)

  • ガム(3歳以降)

  • ふうせん遊び

噛む=固有覚の刺激
これは走り方に直結する“土台づくり”です。

(4)歯科でできるアプローチ

歯科では

  • 舌の機能評価

  • 鼻呼吸の評価

  • 口腔機能発達不全症のチェック

  • 咀嚼・嚥下の観察

  • 姿勢の評価

  • 噛む力の発達プログラム

などを通して、
走り方の問題の根っこを探ります。

6.お母さんへ:走り方は“育てていける力”です

走り方がおかしいと心配になると思います。

でも、

その子の感覚や体の使い方が、ただ少しゆっくりなだけです。

「遅れている」
「できない」
ではなく、

今、発達の途中にいるということ。

お母さんが理由を知れば、その子に合わせたサポートができて、
走り方も自然と整っていきます。

まずはご相談ください。

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無料相談では費用や期間だけでなく、患者さんの現在の今の状態、なんでこうなってしまったのか?そういったことを話します。矯正の無料相談は、診療日のどの時間でも対応していますが、必ず予約して来院してください。

 

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注意事項

*このページはただ歯科クリニックのブログです。あくまでも当院のの考えに基づいて書かれているもので、他院では診断・治療法・介入のタイミング等は違うことがありますのでご注意ください。

*このページの内容を無断で使用することは固くお断りいたします。

*医療法の改正に基づき術前術後の写真は掲載してません。無料相談時に類似症例を用いて説明をさせていただきます。




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