【2021年8月27日 10:15 AM更新】
こんにちは
仙台市泉区・富谷市からも近いただ歯科クリニックです。
初めての方はブログの簡単な注意事項こちらの記事に目を通してください。
今日は母親教室でよく話す発達と発育の違いについてです。
もくじ
①子供が何か「できない」時どう考えますか?
②発育とは
③発達とは
④何かしなければいけないのか?様子を見るのか?
⑤子供の何か「できない」時に発達なのか?発育なのか?考えましょう
①子供が何か「できない」ときどう考えますか?
よく子育てをしている中で、子供が色々な場面で「できない」ことに直面します。
その時にお母さんが
「もう少し年齢が上がったらできるのかな?」と思ってそのままにしたり
逆に「周りの子ができているのにできていないのが不安だわ」となったりします。
なんとなく、周りの子供を見ながら遅れてなければ、同じならばいいということではなく
そのときに一つ頭に入れておかなければいけないことがあります。
それが発達と発育の違いです。
②発育とは
発育とは「成長」とも言います。
例えば、体重、身長、などがわかりやすいですが年齢とともに変化していく量的なものです。
その変化は基本的には前よりも大きくなったりしていきます。
子供の身長や体重が大きくなるスピードの個人差や数値の個人差があっても
一昨年は100センチだった身長が、昨年に90センチになって、今年110センチになる
ということはありません。
小さい頃は男の子のより女のこの方が身長も体重も伸びるといった共通項もあります。
広くは歯の生え変わりもそうで、永久歯が生えられない特別な原因があるとかは別にすれば、早く生え変わる子もいれば、生え変わりが遅い子もいますがみんな最終的には永久歯に生え変わります。
つまり、周りの子供と違うからと言って焦る必要はないし、
逆に「●●ちゃんはどんどん生え変わっているのに、うちの子は乳歯のままで不安」と相談されても「待ちましょう」というしかないわけです。何かしたら突然生え変わりが起きることはないので、そのうちに生え変わるのを待つしかないわけです。(あまり遅ければ調べたりしますが)
③発達とは
一方で発達とは機能の変化、進歩のことを言います。
年齢になったらというよりは、訓練をしていく中でできるようになっていくことを言います。
例えば「食べる」こともそうですし、「歩く」といったこともそうです。
年齢とともにできるというより、結果的にある程度の年齢になったらみんなできるようにはなっているけれども、トレーニングしなければできるようにはならないものです。
食べるのも、哺乳から離乳のなかでしっかりとしたステップを踏んでいくことで食べることができるようになります。小学校に入学して給食に子供が苦戦していても、そのうち高学年になったらみんなと同じように食べれるわけではなく、その子の食べれない問題に向き合い一個一個クリアしていかなければいけません。食べる時間が間に合わないと、学校に言えば量は減らせますが、それでは他の子供と同じ食べる機能を持ったことにはならりません。
つまり、発達の遅れは、年齢でできるようになるわけではなく、適切なトレーニングが必要になることです。
④何かしなければいけないのか?様子を見るのか?
つまり、この発達と発育の違いは
今子供ができていないのは、トレーニングしなければいけないのか?待っていても大丈夫なのか?
の判断が必要になるということです。
それを間違うと、本当はトレーニングが必要なのに、しなかったためにいつまでもできるようにはならないということがおこります。
よく「仕上げ磨きをいつまでするか?」という質問を受けますが
何歳だから、何年生だからという決まりはありません。
見ることは、腕の発達がどこまでできているのか?
ということです。
発達のルールとして「体幹から抹消へ」というものがあります。
歯ブラシで考えると、一番最初のころは肩で歯ブラシをします。腕の動きは大きくて細かい動きはできません。その後方が固定されて肘で歯ブラシをします。肘が固定されたら次は手首で歯ブラシができます。ここまで出来たら難しい動きもできるので仕上げ磨きを卒業してもいいとなります。
絵を描く、字を書くも同じように肩で書いたら書きづらいですし、手首で書いたら細かい動きもできます。ノートのマス目が小さくなるのは学年が上がれば小さくなりますが、年齢ではなく腕の発達で変わるということです。
だから〇年生になったから仕上げ磨きをやめるといっても、手が動かなければ歯ブラシはできていないわけです。そういった子供に歯ブラシの指導だけしてももちろんダメで、運動や日々の生活の中で手や腕を使っていかなければ歯ブラシはうまくなりません。
もう少し小さいころに戻ってみても
よく赤ちゃんに「〇か月になったから」といって書いてある育児書を見て、離乳を始めたり、卒乳をしようとしてみたり色々します。
でも本来は、離乳を始めても大丈夫なような発達ができているかどうか?で開始を決めます。
例えば「首がすわっている」つまり頭が安定しているから食べれるようになるので
首が不安定で離乳を始めても頭を振りながら食事しているようなもので、噛めないし食べません。
食べる練習の前に、抱っこの仕方や抱っこ紐の確認、ベビーカーを使いすぎてないか、ハイハイやずりばいをさせているか?といったことを見直す必要が出てきます。
離乳を発育で考えてしまうと育児書通りの「〇か月」にとらわれてできないと困ってしまいますが、発達で考えれば「それまでにクリアしておくべきことができているか?」になるので、やることは明白になるわけです。そこを間違ってしまうと、「料理がおかしいのかな?」と離乳の料理本を買ってドツボにはまっていったり、「そのうちできるようになるかな?」なんて様子を見ているうちに小学生になってしまい、給食で苦戦をしてしまうわけです。
⑤子供の何か「できない」時に発達なのか?発育なのか?考えましょう
よく6歳前後の歯並びの相談の時に、歯並びが悪くなった原因の中に、本来は3歳前後で消えていること、逆にそこまでに獲得していないといけないことができていないために歯並びが悪くなってしまった子供がいます。
そういった子供は、足りない機能の発達に合わせて、歯並びが並んでしまっているわけで、仮に歯並びだけきれいになってもそれを使いこなせないわけです。
そういった子供の多くは小学校の給食、つまり同じものを同じ時間内にみんなで食べたときに何らかの問題を起こしますし、それも1年生だからできなくて、6年生になったらできるということではなく、家で食べれるようにトレーニングしなければいけないわけです。
これがわかるようになると
待てばいいのに無理やり子供にやらせることもなくなるし、
できないことをそのままにしてしまうこともなくなるので
子育てが整理できます。
ただ歯科クリニックでは矯正治療の無料相談をしています。
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