【2017年7月6日 6:00 PM更新】
こんにちは
仙台市泉区・富谷市からも近いただ歯科クリニックです。
初めての方はこのブログの簡単な注意事項こちらの記事に目を通してください。
今日は歯並びにも大事な食べる時の姿勢についてです。
もくじ
①ご飯を食べるときにお子さんの両足はしっかりと床か何かについていますか?
②両足をしっかりとつけないことで噛む回数や噛む力が減少します。
③正座をして食べるのが日本人の基本
④そもそも和室がないならば・・・
⑤横から見てみると一目瞭然です。
⑥小学校で毎年机といすを合わせるのはとても大事ですね
①ご飯を食べるときにお子さんの両足はしっかりと床についていますか?
子供がご飯を食べているときにどうしても食べている方ばかり見てしまいます。もちろんしっかり噛んでいるのかといったことを見てもらうのは大変大事ですが、つい忘れてしまうのが「足」です。
両足がブラブラしているのか?しっかりついているのかが実はとっても大事なことです。
②両足をしっかりとつけないことで噛む回数や噛む力が減少します。
日本歯科大学名誉教授の丸茂義二先生は子供に
①正座をした状態
②足を椅子につけて座った状態
③足をぶらぶらさせた状態
でおにぎり1個を食べてもらいました。
結果は
①の正座が平均92回
②の足をつけて椅子に座ったのが平均77.8回
③の足を床につけないで食事をしたのは平均65.8回
でした。不安定な状態では噛むことができなくなります。また足をつかないで椅子に座ると姿勢も悪く猫背になります。そうなると噛む力も少なくなります。
倉治ななえ先生は(*1)
足をつけないで食事をした場合の噛む力(咬合力)は足置きがある場合531N/㎠ 足置きがない場合461N/㎠と
足をつけないで食事をすると噛む力が15%近く下がる
ことをお話しています。
足がついていないまま食事をすると、勝手に噛めないようになっていきます。
③正座をして食べるのが日本人の基本
サザエさんのような昭和の食事風景は家族みんなで正座をして食事をしています。あのような元々の日本人の食事の形が日本人が古くから一番噛める姿勢ということです。あぐらじゃなくて正座です。
カツオもワカメちゃんもタラちゃんも正座をして食べています。つまり小さな子供でも正座をして食べるということです。ちなみにタラちゃんことフグ田タラオさんは3歳の設定です。
④そもそも和室がないならば・・・
ただし今の住宅事情では食事を和室で行うというのも難しいかもしれません。またお子さんに合わせた椅子や足が付けられる位置を変えられるのが理想ですが、1回ダイニングテーブルセットのようなものを買ってしまうと難しいかもしれません。そういった場合は下にタウンページのような集めの本や、台でもいいですし何かおいて足をつかせるか?椅子の上に正座をしてもらうのがいいと思います。
大事なことは
お子さんの毎日の環境でも噛む回数が変わってくるということです。
それを1年、5年をしていったときに噛んでいるお子さんも、噛んでいないお子さんも同じように成長してはくれません。
ソファーとかは後ろに沈み込んで足が浮くので絶対にダメです。
⑤横から見てみると一目瞭然です。
目安としては横から見て背筋が伸びているのが大事です。
足がつかなかったりしてくると体が支えられずこのように背骨が曲がってきて頭が前にいきます。この姿勢になるともう鼻の呼吸が通らないので鼻呼吸はできなくなって口呼吸になります。
あと正座はいいですが
女の子すわりやあぐらも背骨が曲がって頭が前に行きます。
サザエさんでもわかめちゃんは女の子座りをしているならあれですが、食事のシーンの後姿は一緒です。行儀の悪そうなカツオでさえあぐらはかいていません。
⑥小学校で毎年机といすを合わせるのはとても大事ですね
こういったことを考えると小学校での椅子や机を毎年合わせて変えるのはものすごい大事なことというのがわかります。給食の時にしっかり噛めることと、いい姿勢を保つためにしっかり座れる椅子に毎年変えています。
ダイニングテーブルがいけないわけではないですが、お子さんにあの椅子に座ってもらうのであれば何らかの工夫が必要です。小学校のように毎年椅子を変えるのは経済的に負担が大きいので、子供の椅子は足置きを変えられるものや、下に何かを置くようにしましょう。
最近では離乳の時期や3~4歳くらいで食事に使う椅子も足がつかないものもあります。特に机に固定を取ってしまう簡易的な椅子などは外食とかでも椅子よりもスペースを取らないので使っていますが家で毎日あれで足をバタバタさせながらでは子供はしっかり噛めません。
わざわざ噛めないような環境にして毎日食事をしていても、子供は正しく発育成長をしていきません。噛めないことによる顎の発育不良はスペースの問題による歯並びの問題などの原因になります。成長途中の子供の矯正はある時点で歯並びを矯正しても、また次の問題が出ます。間違った機能に合わせて悪い歯並びになっている子供の歯並びのみを改善しても機能がそのままならそれは噛みにくい歯並びです。
(*1)健全な永久歯列を獲得するために必要な幼児期における日常生活について「歯科審美」11(1).1998
追記:2023年5月
こういった足をつかないで食事をして噛む回数や噛む力が弱いといったこと以外にも「食べる」機能の問題がある子供の一部は2018年から「口腔機能発達不全症」という病名で保険診療での治療の対象になることがあります。ただし、歯並び・かみ合わせの問題がある場合矯正治療と同時に行うのは混合診療になるので当院では矯正治療の中で指導をしていきます。
まずはご相談ください。
矯正の無料相談を行っています。(要予約)
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お口の中を拝見していない状態でのメールや電話での問い合わせにはお答えしかねます。
無断でのキャンセル・何回も予約を変更するなどがあった場合お断りすることがあります。
ただ歯科クリニックの床矯正を行っています。6~7歳の前歯の生え変わりの時に治療を開始すると、お子さんの成長する力を利用できて歯を抜かずにスペースを作ります。取り外しの床矯正は学校生活に負担をかけないで、家にいるときと寝ているときに装置をつけてもらいます。9~10歳の犬歯の生え変わりが始まるまでにスペースを作って前歯を並べられるかが床矯正成功のポイントです。
ただ歯科クリニックは一般法人社団 日本床矯正研究会の会員です。
プレオルソやT4Kなどの既製マウスピース装置は寝ているときをメインに行う正しい機能を獲得する装置です。乳歯の歯並びの3~4歳前後のお子さんでも負担が少なく装着をすることができます。
プレオルソ・T4K・ムーシールド~乳歯(3~5歳)の矯正治療
プレオルソ公式サイトは(こちら)
注意事項
*このページはただ歯科クリニックのブログです。あくまでも当院のの考えに基づいて書かれているもので、他院では診断・治療法・介入のタイミング等は違うことがありますのでご注意ください。
*このページの内容を無断で使用することは固くお断りいたします。
*医療法の改正に基づき術前術後の写真は掲載してません。無料相談時に類似症例を用いて説明をさせていただきます。
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