【歯科的哺乳・離乳の話16】赤ちゃんのよだれの考え方


【2024年1月10日 10:34 AM更新】

こんにちは

仙台市泉区・富谷市からも近いただ歯科クリニックです。

初めての方はこのブログの簡単な注意事項こちらの記事に目を通してください。

もくじ
①赤ちゃんのよだれを気にするお母さん…
②時期でよだれの意味が違ってくる
③1歳過ぎて一日中よだれ出ると…?
④1歳以降のよだれの意味とは?
⑤1.5歳健診ではよだれかけ「あり」「なし」正解は?
⑥1.5歳でよだれが出ない問題とは?
⑦1歳までのよだれ、1歳以降のよだれをわけて考えよう!

 

①赤ちゃんのよだれを気にするお母さん…

赤ちゃんにはよだれかけが必要です。つまりよだれはたれてきて当たり前です。

しかしそれを気にしてしまうお母さんは多いです。

よだれがたれること自体が気になってしまうお母さん。

服とかが汚れるのが嫌なお母さん。

色々なお母さんがいます。

 

生後2~3か月ぐらいから始まり、1歳ぐらいから減ってくるといわれています。

お母さん的には早くよだれが止まった方が安心なのかもしれませんが…

 

②時期でよだれの意味が違ってくる

1歳くらいまでのよだれは、口を閉じることができないために出てくるよだれになります。哺乳の時は口を閉じる筋肉はまだありません。離乳食を初めて食べていく中で口の動き、舌の動きが複雑になりその中で口を閉じる力もついてきます。

この時期のよだれはだらしないとか、口周りに問題があるものではなく当たり前のものなので受け入れるしかないです。

 

③1歳過ぎて一日中よだれ出ると…?

1歳過ぎて一日中よだれが出るというのは口を閉じる筋肉の発達が弱いということになります。

離乳食で「アムアムごっくん」の動きが足りない噛んでいない可能性もあります。この場合の噛んでいないというのは、噛んでもらうための食べさせ方、姿勢が取れていないことがほとんどです。噛んでいないので噛めないものを吐き出したり、離乳の進み方食材も●か月でこれみたいのに合わせると遅れがちです。

 

口を閉じれるようになってくると、こぼすのがなくなってきます。つまり離乳食の食べ始めは食べながらボロボロこぼすのは当たり前のことです。でもお掃除が大変、汚れるのが汚いとなると、つかみ食べをさせなかったり、お母さんが「食べさせる」食事が多くなります。確かにそうするとよごれにくくなります。

 

 

しかしそれは「食べる意欲」の低下につながります。

本人が主体で食べる作業ではなく、お母さんに食べさせられるようになってしまい、食べる意欲が低下します。

 

 

④1歳以降のよだれの意味とは?

1歳以降はされ以前のような一日中のよだれがダラダラ出るというのは減ってきますが、よだれが出てくるときがあります。

 

それは食べる時です。

 

つまり1歳以降のよだれは「食べる意欲」としてのよだれになります。

 

犬みたいにエサを前にするとよだれが出るみたいな極端な感じではないですが、食べている時や好きなもの味を覚えたものが出てきたり、おなかが減って食べたいときにはよだれが出やすくなります。

それまでの1日中よだれが出るというよりは、出る時と出ない時があり、その意味をお母さんが理解すると離乳食も食べたいときに食べたいものを食べてもらえるようになります。

 

これも見方によっては「食べる意欲」と見ることができます。

 

 

⑤1.5歳健診ではよだれかけ「あり」「なし」正解は?

そう考えると1.5歳健診ではよだれかけ「あり」が正解になります。

「え?まだよだれかけしてるの?」と自分の子供の方が発達が進んでいると思ったり、周りがよだれかけをしていないと遅れたりと思うお母さんがいます。

この時期に一日中よだれが出るのは問題ですが、全くでないのも問題になります。

 

ダラダラ一日中出る必要はないですが、本人が食べる意欲が出たときによだれが出ている子供が正解で、全くでないというのはそういった意欲が弱い子供になります。この時点で食べながら口唇閉鎖を獲得する、口をしっかり閉じる動きまではまだ無理です。

 

1.5歳健診でよだれかけを周りの子供がしていなくても

食べる意欲があり

離乳食でも積極的に食べる

初めてのものにも手を伸ばしてみる(食べて合わなくて出してもいいですが)

そういったことがあれば問題ない、むしろ正しい発達をしています。

 

⑥1.5歳でよだれが出ない問題とは?

先ほども話したように一番の問題は食べる「意欲」が足りない可能性があります。

それは離乳食を本人が積極的に食べたいものをどんどん食べているのか?出されたものを食べるのか?時間だから、お母さんが出しているから食べるだけで

本人が食べたいタイミングじゃない可能性もあります。

そうなると離乳食も食べてくれない量がなかなか増えなかったりします。

 

またよだれ自体は「食べ物だけ」に出るものではないので、この時期に色々なものを口に入れてよだれでべちょべちょにしていきます。歯固めともいわれるこの動きは、食べるための口周りの筋肉を刺激して、口の過敏をとり、手と口と頭の感覚の統合を進める大事な動きになります。そういったことを「汚いから」「飲み込むと危ないから」と全くさせないと口の発達が遅れていきます。

おもちゃもなめるし、抱っこされている時にお母さんの服もくわえてなめるし、いろんなものを口の中に入れようとしますし、自ら入れようとするとよだれも出てきます。

 

こういったことをあまりしないと、口の過敏は取れないので歯ブラシも嫌がりますし、食感で食べれないものが出てきます。感覚の統合も同様に遅れていくと何種類かの食材が混ざると食べれない、ばらばらに食べたりする中で遊び食べが多くなるそういったことが起こってきます。

 

⑦1歳までのよだれ、1歳以降のよだれをわけて考えよう!

というわけで

1歳までのよだれ

1歳以降のよだれ

の意味の違いを理解してみていくようにしましょう。

 

よだれの意味を理解すると、離乳食が始まってから

本人が食べたいタイミングがつかみやすくなります。

また

色々なものを口に入れる動きも大事なることかわかるので

飲み込んだりするようなものは避けながら

どんどんしゃぶらせてあげるのがいいと思います。

 

 

注意事項

*このページはただ歯科クリニックのブログです。あくまでも当院のの考えに基づいて書かれているもので、他院では診断・治療法・介入のタイミング等は違うことがありますのでご注意ください。

*このページの内容を無断で使用することは固くお断りいたします。

*医療法の改正に基づき術前術後の写真は掲載してません。無料相談時に類似症例を用いて説明をさせていただきます。

 




前へ:
次へ:

  • このエントリーをはてなブックマークに追加



カテゴリ【きれいな歯並びになる子育てのヒント】の関連記事


Blogメニュー


アーカイブ

▶Blogトップへ戻る