【2017年6月30日 6:00 PM更新】
こんにちは
仙台市泉区・富谷市からも近い ただ歯科クリニックです。
初めての方はこのブログの簡単な注意事項こちらの記事に目を通してください。
よく小学生の低学年の大人の歯・永久歯合はえてきた時に相談に来るお母さんが
「乳歯の時はきれいに歯が並んでいたのに・・・」
ということがあります。
乳歯がきれいに並んでいて突然歯並びが悪くなるのか?今日はそこについてのお話です。
もくじ
①乳歯の頃はきれいに並んでいたのに・・・
②かみ合わせが深いのも問題です。
③乳歯の間に隙間が出てくるくらい、6歳までに正しく成長できるかが大事です。
①乳歯の頃はきれいに並んでいたのに・・・
「乳歯が隙間なく並んでいる」のを「きれいな歯並び」と思ってしまう人がいます。
これが結構間違いのもとで、永久歯の生え変わる6歳前後の頃には、乳歯がきれいに並んでいたら永久歯は並ばない可能性が出てきます。当たり前なのですが乳歯よりも永久歯大人の歯は大きいわけです。どのお子さんも乳歯の後に生えてきた大きな永久歯がスペースがなくてガチャガチャに生えてきてその後に顎が成長して並んでいくのならわかりますが、そんな話はありません。
また乳歯が抜けてから大人の歯が生えてくるまでのわずかな期間で突然、大人の歯に合わせて顎が広がることもありません。
上の写真のように生え変わりの時期くらいになると、乳歯の間に隙間が出てくるのが正しい成長です。
乳歯でこのようにびっしり並んでいるのは永久歯のスペースが足りなくなってしまうことが多いです。
1993年に日本小児歯科学会で難波らの報告では
上の顎で3ミリ以下、下の顎で2.5ミリ以下の隙間しかない乳歯の歯並びの子供の場合、2/3で永久歯の歯並びでスペースが足りなくなる。といった報告があります。
永久歯の歯並びに問題がほとんどないためには最低上の顎で6ミリ以上、下の顎で4.5ミリ以上の乳歯の隙間が必要だということです。
また乳歯の場合は歯の大きさの個人差が殆どありません。
しかし永久歯、例えば上の真ん中の歯は2本だけでも小さい歯の子供と大きい歯の子供で3ミリ以上の差が出ることがあります。どれだけの大きさの歯が生えてくるかは乳歯の時点ではレントゲンでとってもわかりませんが、乳歯に隙間がなければ普通の大きさの永久歯が果ててきてもスペースは足りませんし、そこに平均より大きい歯が生えてきたらさらにスペースの問題が複雑になります。
②かみ合わせが深いのも問題です。
またこの写真はスペース問題ともう一う問題を抱えています。
乳歯のいい歯並びの方はかみ合わせが浅く、悪い方の歯並びはかみ合わせが深いです。(かみ合わせが深いというのはガチっと噛んだ時に下の前歯が上の歯に半分以上隠れてしまうような場合です。)一見かみ合わせが深い方がよく噛んでいるような感じがしますが、乳歯のかみ合わせが深い場合の多くは、上の顎の成長不足で下の顎が前に出られなくなっているために起こります。
このまま6~7歳の前歯の生え変わりの時になるとスペースの問題やかみ合わせの問題が起こる可能性があります。こういった乳歯のかみ合わせをきれいに並んでいる・問題がない思ってしまうと永久歯が生えてきてから突然歯並びが悪くなったという話になります。
③乳歯の間に隙間が出てくるくらい、6歳までに正しく成長できるかが大事です。
乳歯より大きな永久歯が生えてくるので生え変わりの頃には乳歯の間に隙間が出てこないといけません。そのうえで永久歯の大きさが平均より大きかった場合並ばないこともあります。大人の歯の大きさはもちろん骨の中にある間にはわからないので乳歯の時点その時にスペースが問題がなくなるような矯正をすることは不可能です。
しかし、生え変わりの頃に乳歯に隙間のない歯並びは、平均的な大きさの永久歯が生えてきても並ばない可能性があります。まして平均より大きな永久歯が生えてきた時には必要なスペースの量が多くなるのでその時期から治療を開始した場合に治療が複雑になる可能性があります。
正しい成長をしていないのは乳歯の時期からでも改善が必要になります。この場合の矯正の目標はもちろん乳歯に隙間を作っていくのが目標になります。決して乳歯をきれいに並べるのが目標ではありません。
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お子さんの歯並びが悪くなる癖や呼吸、食事などの生活の問題があります。きれいな歯並びを願うお母さんの思いだけでは正しい発育はできません。問題は口がぽかんと空いている子供に「口を閉じなさい」といっても解決しない様々な間問題が絡み合った複雑なものです。
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