【2018年4月12日 6:00 PM更新】
こんにちは
仙台市泉区・富谷市からも近い ただ歯科クリニックです。
初めての方はブログの簡単な注意事項があります。こちらの記事に目を通してください。
もくじ
①顎の成長が足りなくて歯が並ばない子供が増えています。
②顎の成長が足りない子供は噛んでいない子供が多いです。
③噛むときに使うのは歯だけではない
④簡単にできる噛んでいない子供のチェック
⑤大事なのは前歯でしっかりかみつくこと
⑥わかりやすいたとえがトウモロコシ
①顎の成長が足りなくて歯が並ばない子供が増えています。
6~7歳の前歯の生え変わりにスペースが足りなくて前歯が並ばない子供たちがいます。
歯が大きいのは何かしたら歯が小さくなるわけではないですし、生えてきた歯を何らかの方法で小さくするようなこともできません。つまりしょうがない、ざねんだっ種ということになるのですが、この時に「顎の広さ」が平均的なところまでいかないために歯が並ばない子供がいます。歯の大きさと違って顎の成長は正しく成長できないのは何らかの原因があります。
②顎の成長が足りない子供は噛んでいない子供が多いです。
顎の成長が足りない子供の多くは噛めていない子供が多いです。
この場合の噛むというのは正しく「咀嚼」という行動ができているか?ということになります。
噛むというと全部の歯がぶつかっていれば噛むと勘違いする人もいますが、歯が当たっていれば噛んでるというわけではありません。
例えばよくある間違いは過蓋咬合と言ってかみ合わせが深い、ガチっと噛んだ時に下の歯の半分以上が上の前歯に隠れてしまうような場合、一見噛んでいるように見えますが、実際は噛めていないのでこの噛み合わせになります。子供の歯ぎしりで乳歯が結構削れている子供も「噛んでいる」ように見えますが多くは噛めていないので歯ぎしりが起こっています。
③噛むときに使うのは歯だけではない
何か食べ物を噛むときに前歯で噛んだ後食べ物を動かし後ろに送っていくのは舌やほっぺの仕事です。舌やほっぺの口の周りの筋肉の発達が弱ければそういった動きも弱くなります。
洗濯ばさみのようなもので鼻をつまんでもらいながら食事を一食食べてもらうと普通の人は、いつもより噛みづらくなります。噛むというのは呼吸も関係します。
さらに唾をごっくんと飲み込むときに口を大きく開けながら唾を飲み込める人はいないと思います。その時に息を吐きながら飲み込める人はいないと思います。飲み込むとき「嚥下」では歯と歯が当たること、呼吸を止めることが必要だからです。
つまり噛んで飲み込むという過程の中で呼吸や飲み込みの能力の発達が弱い子供は必然的に噛んでいません。歯と歯が当たっている当たってないではないからです。
④簡単にできる噛んでいない子供のチェック
7歳ぐらいで上下の大人の前歯がある程度生えてきたときに噛んでいるか?噛んでいないか?をチェックできます。下の前歯が生えてきて1年ぐらいしても
写真のようにギザギザが残っている子供は噛んでいません。たまに生えてきたときに歯の形の異常ではないか?と相談に来るお母さんがいますが、みんなこのようにギザギザの歯で生えてきます。そしてこの部分はしっかり噛んで使うことですり減って、きれいな歯になります。乳歯の中に突然大きな大人の歯が生えてきて全部大人の歯になったときにの最終的なところに並ぶのではなく、微調整をしながら変化をしていきます。
その時にこの削れていくギザギザがポイントになります。
早い子だと半年くらいだったり、上の乳歯が抜けて永久歯が生えていない、つまり上に歯がなくても下の歯のギザギザが削れる子供もいます。
⑤大事なのは前歯でしっかりかみつくこと
正しい顎の成長に必要なのは何となく「硬いものでも噛めばいいのかなー」と思ってしまうお母さんが多いようです。フランスパン食べさせたり、せんべい食べさせたり、スルメ食べさせたりなんてことを考えてしまいがちです。
全部間違いです。
大事なのは前歯でかみつくことです。
やってもいいですが、硬いせんべいに大きな口を開けて噛んだら痛いし、下手したら歯が欠けます。せんべい食べるときは噛んでせんべいを固定して歯を支点にバキッと折ります。するめも歯で抑えてグリグリするだけです。噛んでません。
子供、特に前歯の生え変わりがある7歳くらいまでに大事なのは前歯で噛む事を御覚えることです。
⑥わかりやすいたとえがトウモロコシ
前歯で噛むというのはどういうことか?トウモロコシで例えるとわかりやすいと思います。
トウモロコシを食べるとき
①そのままかぶりつく
②何個かに切って食べる
③粒粒にして食べる
だとどれで食べてますか?
顎の成長にいいのは間違いなく①のそのままかぶりつくです。
これです。
こういった食べ方ができるか?もしくはこういった食べ方をする食材で出しているかが大事になります。
③のような粒粒で食べていれば、まぁ前歯なんか使わないです。
栄養学的には同じ量を食べればOKですが食べ方で骨の成長は大きく変わります。
細巻を切って出すか?大きなおにぎりや手巻きずしにするか?
からあげくんやチキンナゲットにするのか?ケンタッキーみたいな骨付きにするのか?
歯医者なのでいいたとえではないですが
ソフトクリームやスプーンで食べるアイスかガリガリ君やチューブの凍らせたアイスを食べるのか?
こういった食べ物の出し方で前歯を使う使わないがきまり顎の成長が変わります。
噛めていない子供が、顎の成長が足りなくて歯が並んでいない。こういったケースを矯正をして歯並びだけよくしてもその歯並びを子供は使えません。きれいに並んで歯と歯が当たれば噛めるわけではないからです。
離乳の段階から上唇を使う、前歯で噛むといったことをどれだけできているかがとても大事になります。
子供の身長がま周囲の同い年の子供より足りなかったりすると心配する親御さんは多いですが、顎の成長は足りなくても気にしない方が多いみたいです。
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