【2018年1月11日 6:00 PM更新】
こんにちは
仙台市泉区・富谷市からも近いただ歯科クリニックです。
初めての方はこのブログの簡単な注意事項こちらの記事に目を通してください。
もくじ
①プレオルソなどの既製マウスピース矯正の考え方
②装置の入れ始めつばが飲み込めなくて苦戦する・・・?
③寝ているときに入れてもすぐ外してしまう
④42.195キロを走るためにいきなり42.195キロ走りますか?
⑤装置を入れれるようになるために大事なのは
①プレオルソなどの既製マウスピース矯正の考え方
ただ歯科クリニックではプレオルソやT4K、EF-lineなどの既製品のマウスピース矯正を行っています。それぞれの装置ごとに多少コンセプトが違うにせよどの装置も正しい成長ができるための正しい機能を獲得する装置です。装置が直接的に歯を動かすわけでなく、正しい機能が獲得できればそれに合わせて生体が反応し行く中で、歯も動いてくるということです。
各装置についてはこちらをご覧ください
3~5歳のプレオルソ・T4K・ムーシールドを用いた乳歯の筋機能矯正
②装置の入れ始めつばが飲み込めなくて苦戦する・・・?
その子に対する負荷の与え方が各装置ごとで違います。それは装置の大きさや硬さとかでも変わってきます。大きい装置は入れづらいですし、小さい装置は入れやすいです。柔らかい装置は負荷が少ないですし、硬い装置は負荷が大きくなります。
歯並びに問題がなく正しい機能を獲得して成長をしている子供は、大きくて硬い装置を入れても装置を入れても苦しくありません。一方最初の時点で機能の低下が大きな子供ほど大きくて硬い装置は入れづらいですし、かなり機能の低下があれば入れられなかったりします。
つまりその子の現在の機能の状態のよってもその装置が入れやすいのか?が変わります。負荷が少ない、柔らかい小さい装置は入れやすいですが機能の改善は望めません。じゃあ大きくて硬い装置を入れればいいかというと機能がかなり悪ければ入れてくれなくなります。
よくセットした直後につばが飲み込めなくて苦戦する子供がいます。そういった子供は正しい飲み込みのための舌の動きがでていないということです。離乳の時期に何らかの理由で正しいベロの動きを覚えることができなかったと考えられます。母乳を吸う動きと同じように前後に動かしたり、前歯だけ歯が生えた時のころのベロを左右に動かす動きをしていたりしています。正しく動かしていないので飲み込みができていない、つまり正しく噛む咀嚼の運動ができていないので正しいあごの発育もできていないということです。
装置を入れるとそういった間違ったベロの動きができなくなり正しい飲み込みのための動きしかできなくなります。「唾が出てくるので出ないようにしてほしい」ということで来るのですが、装置を調整して唾が出ないようにしたら、それは正しいことをしなくても入れれる装置になっただけです。
「何ができていないのか?」
「装置が何をしていないのか?」
を理解していないと大きな間違いをしてしまいます。
③寝ているときに入れてもすぐ外してしまう
これもよくありますが、寝ているときに入れても朝になったら外してしまうといったことが起こります。
これも本人が真面目でないとかではなく、単純に入れているのが苦しかったら外すのです。逆にもし固定できて苦しいのに朝まで外れなかったら眠れなくて大変なことになってしまいます。苦しいかったら無意識に外せるからいいのです。
これも正しいことが苦しいだけなので、毎日毎日入れていくしかないのです。そのうち寝ているときに入れれるようになればまずは装置を入れても苦しくないところまで機能が上がったということです。寝ている子供の口を無理やり開けて装置を戻すお母さんがいますがそんなことしてもまた外します。
朝になってはずれていても気にせずに「上手にできたねー」とほめてまた次の日も寝るとき入れればいいだけです。
④42.195キロを走るためにいきなり42.195キロ走りますか?
初めから快適に既製のマウスピース装置を使うということはどういう事でしょうか?
装置のコンセプトは正しい機能の獲得です。子供に負荷をかけるのが必要です。調整して小さくしたりすれば楽に入れられますが、楽に入れられるということは負荷がかかっていないということになります。
マラソン42キロを走れるようになるのに1キロしか走れない人がいつまでも1キロを走る練習を毎日していてもできるようになりません。最初は歩くかもしれないけども2キロ、5キロ、10キロとしていかないといけないと思います。かといっていきなり42キロを毎日は走ってもほとんど歩いてしまうのであれば意味はないわけです。
そもそも最初に苦戦しないで入れられてるのなら、機能じゃない問題のせいで歯並びが悪い可能性があるということです。違う治療法が必要な可能性があります。苦戦するということは正しい成長ができていない、つまりこのままでは正しい成長をする子供とどんどん差が開いていくということです。
⑤装置を入れれるようになるために大事なのは
こういった既製のマウスピースの矯正の場合、早く装置が入れれるようになるのは
負荷を少なくするか?
機能を上げるか?
の2つになります。
負荷を少なくする装置を小さくしたりしていけば入れられますが、それではいつまでも機能が上がりません。つまり機能を上げるかどうか?が大事になります。そのためにそのお子さんに合わせた機能を上げるためのトレーニングなども同時に必要になる場合があります。毎日コツコツとトレーニングをしてくれるかどうかが大事になります。
といってなかなか毎日できないのが大問題なのですが・・・。
成人の矯正行うようなワイヤーの矯正は固定の装置ですし、機能のありなしに関係なく歯を動かすので、朝起きたら外れているということはありません。でもプレオルソやT4Kシリーズ、Ef-lineなどは取り外しの装置なので苦しければ外します。もちろん入っていないので意味がないといわれたらそうなのですが、装置のコンセプト「正しい機能の獲得」を理解していないと「外れないようしてほしい!」となってしまいます。
どうしてもというなら外れないように子供に負荷がかからないように調整しますがもちろん効果がありません。結局そうなると「1年も入れているのに何も変化がないんですけどどうなっているんですか?」って言われるんですけどね・・・。
まずはご相談ください。
矯正の無料相談を行っています。(要予約)
無料相談では費用や期間だけでなく、患者さんの現在の今の状態、なんでこうなってしまったのか?そういったことを話します。矯正の無料相談は、診療日のどの時間でも対応していますが、必ず予約して来院してください。
メール予約:こちらをクリックしてください
お口の中を拝見していない状態でのメールや電話での問い合わせにはお答えしかねます。
無断でのキャンセル・何回も予約を変更するなどがあった場合お断りすることがあります。
お子さんの歯並びが悪くなる癖や呼吸、食事などの生活の問題があります。きれいな歯並びを願うお母さんの思いだけでは正しい発育はできません。問題は口がぽかんと空いている子供に「口を閉じなさい」といっても解決しない様々な間問題が絡み合った複雑なものです。
子供の歯並びを悪くする癖・生活・食事について考えてみませんか?
プレオルソは寝ているときをメインに行う正しい機能を獲得する装置です。乳歯の歯並びの3~4歳前後のお子さんでも負担が少なく装着をすることができます。
プレオルソ公式サイトは(こちら)
注意事項
*このページはただ歯科クリニックのブログです。あくまでも当院のの考えに基づいて書かれているもので、他院では診断・治療法・介入のタイミング等は違うことがありますのでご注意ください。
*このページの内容を無断で使用することは固くお断りいたします。
*医療法の改正に基づき術前術後の写真は掲載してません。無料相談時に類似症例を用いて説明をさせていただきます。
前へ:【子供の矯正14】ムーシールドは当院ではファーストチョイスではありません。
次へ:【子供の矯正26】乳歯の矯正治療の目標は?
カテゴリ【既製マウスピース矯正(プレオルソ・T4K・ムーシールド)】の関連記事
(2024年2月28日更新)
【子供の矯正49】プレオルソにできる傷から子供の口の中を考える
(2019年7月9日更新)
【子供の矯正46】乳歯の過蓋咬合にご注意ください。
(2019年4月6日更新)
【子供の歯並び予防35】子供の「食べる」ことの悩み、それ矯正が必要かもしれません
(2018年12月12日更新)
【子供の歯並び予防31】正しい座禅に必要なもの
(2018年12月9日更新)
【子供の矯正44】乳歯の深いかみ合わせ(過蓋咬合)にご注意ください
Blogメニュー
▶Blogトップへ戻る