【2019年7月12日 6:00 PM更新】
こんにちは
仙台市泉区・富谷市からも近い ただ歯科クリニックです。
初めての方はブログの簡単な注意事項こちらの記事に目を通してください。
今日は子供の矯正治療を行う上でよく勘違いされているお話です。
もくじ
①子供の矯正でのよくある質問
②子供の矯正と大人の矯正の違い
③歯並びが悪くなった原因は何でしょうか?
④きれいに並んだ歯を維持するのは?
⑤もしくは希望に合わせた時期・矯正方法を選択する
⑥まずは無料相談をご利用ください
①子供の矯正でのよくある質問
子供の矯正の無料相談をしているとよくある質問が
「どのくらいで終わりますか?」
「後戻りとかはあるんですか?」
といった質問がよくあります。
お母さんが言いたいことは多分
・できるだけ早く終わらせたい
・一回治した後に悪くなってほしくない
といった意味が含まれているのだろうと思います。
しかしこういった質問自体が実は小児の矯正を考えると、お母さんの期待には必ず添えない可能性が出てきます。
②子供の矯正と大人の矯正の違い
成長が終わった大人の矯正と違ってそもそも成長途中にある子供というのは「変化をする」という大前提があります。子供の矯正は今ある問題を改善して正常に戻していくものですが、必ずしもその後の成長が正しく行われるかどうかを保証するものではありません。
それなので当院で行っている矯正治療の、本当にその部分の問題の解決のみで終わるケースを除いてはほとんどは成長が終わるまで経過を見ていく必要性が出てきます。それは「ずっと積極的な矯正をしている」ということではなく、一度ある程度まで改善した後に、歯の生え変わりで新しい問題が出ないか?とか上下の骨の成長で問題が出ないか?といったことを確認して、問題があれば小さいうちに改善するということになります。
③歯並びが悪くなった原因は何でしょうか?
歯並びが悪くなった原因が
そもそも骨格的な要素を大きく含んでいる子供であれば
そもそも「骨」が成長する間は何らかの変化が起こると思います。
骨が変化するというのは、例えば身長が伸びているならば腕や足の骨が動いているということです。その時に全く口の回り、上下のあごの骨に変化がないかというと違うと思います。ある時点で何かをしたから骨の成長が進めたり、止めたりできるのならば、子供の身長や体格も同じようにできるということになりますが違うわけです。つまり「骨」の変化はコントロールはできません。
またそもそも歯並びが悪くなった原因に「正しい成長をしていない」何らかの問題がある子供の場合、その原因が改善しない限りやはり成長の中でまた悪い方向に変化をしていきます。お母さんが「早く終わらせたい」「できるだけ歯医者に来たくない」と思っていても、成長が終わるところまでは経過を見ないといけないわけです。
同じように自費診療のかぶせ物や入れ歯の説明をするときも「一生もちますか?」「どのくらい持ちますか?」と聞いてくる人がいますが、一生今の状態から虫歯や歯周病で口の中が変わらないという保証ができるわけがないのに、高額なものだからと言ってそれだけが口の中で影響を受けないということはないと思います。いつまで持つか?ではなく持たせるためには、虫歯や歯周病のリスクを減らし、どう再発をさせないか?という視点が必要ということです。
子供の矯正も一緒で
「なんでこのような歯並びになったのか?」
「今子供は成長のどういった段階でどのような状態にあるのか?」
ということをお母さんが理解することが大事です。
矯正の相談ではそういったことをお母さんに説明するようにしています。
④きれいに並んだ歯を維持するのは?
矯正の相談よくある質問で「後戻り」というのもあります。
矯正治療が終わったとに歯並びがまた動くことです。誰でも大変な思いをして並んだ歯がまた動いてしまったら嫌だとは思います。
EF-lineを作ったフランスのロレッツ先生は講演会で自分の治療に「後戻りはない!」と言ってました。ただし「新しい癖」を覚えたらそれに合わせて歯が動くとも言っていて「それを後戻りというのではないか?」と講演会に来ていた先生と議論になっていました。後戻りのあり・なしの議論は1回置いておいて、確かに新しい癖を覚えたら歯も動いていきますし、それはそこまでの矯正治療への後戻りとはまた違うと思います。
矯正だけでなく、一本も歯がない総入れ歯も、その人の機能に合わせて作るので、加齢とともに機能が衰えていけば総入れ歯の形なども微妙に変えていなかなければいけません。
歯の生え変わりもなかなか生えてこない、歯ぐきの下にあるけど出てこれない歯があったとき、そのまま生えるのを待っていると隙間に舌などを入れる新しい悪い癖を覚えてしまい、結局はが生えてもきれいに並ばないことがあることが指摘されています。最近ではそのような場合には歯ぐきを切開して歯を生えやすくして、新しい悪い癖を覚えさせないということを推奨する先生もいます。
まして「新しい癖」ではなく現在の時点で「歯並びを悪くした癖」があればそれが改善されないと歯並びをきれいにしてもまた悪くなってしまいます。
「後戻り」に関しても、戻る・戻らないということはなくて、
「歯並びを悪くした問題」
「歯並びを維持するための自分の口の機能を考える」
ことが大事になります。
⑤もしくは希望に合わせた時期・矯正方法を選択する
ただしどうしても
「一定期間で終わらせたい」
「後戻りはしたくない」
ということですと
そもそも子供の矯正は向いていないと思います。今する必要がないということです。
全部大人の歯になり、骨の成長が終わるつまり身長が止まったりしてから矯正を始めたら成長の変化はありません。今の状態に対して必要な治療をするだけです。骨格的な問題が大きければ抜歯や外科処置が必要ですが、治療後に変化することはありません。
また後戻りも、歯の裏を固定すれば取れなかったしなければ歯は動きません。固定されるので歯ブラシが難しくなるので虫歯にならないように注意する必要がありますが、それをずっとつけていけばよほど大きな外力が加わらなければ歯は動きません。
決して「小児の時期に矯正をしなければいけない」ということではないので、自分の希望に合った時期と治療法を選択すればいいと思います。どちらの方法がいいということではなく、患者さん自身がどれを選択するか?ということです。ただしこれにプラス「歯を抜きたくない、外科的になんて絶対いや」「固定の装置は目立つから絶対に使いたくない!」とかプラス他の希望もあると話がややこしくなります。
決めなければいけないのは優先順位が何か?ということです。一番優先したいのが
「期間を短く」なのか
「後戻りをしない」ことなのか
「歯を抜かない」なのか
「目立たない」なのか
全部なのか?費用や他のことなのか?
どれが優先しなければいけないかは、こちらではなく患者さんがまとめ、どう考えるか?ということです。
⑥矯正治療はまずは無料相談を利用してください。
自分の中で優先されること「費用」「期間」「抜歯したくない」「目立たない矯正」といったことがあっても、まずは自身の歯並びの状態が正しく認識しているかどうか?が大事になります。治療は大変な歯並びなのに「安く」「すぐに」「歯も抜かない」「目立たない」で矯正となると難しくなります。
特にインターネットなどで、自分の歯並びの状態を理解していないで、希望に合わせた治療を探してもそれに必ずマッチするかどうかはわからないわけです。
子供の矯正はそれにさらに、成長のどの時期にいるのか?なんでこのような歯並びになったのか?という視点も絶対必要です。
ただ歯科クリニックの矯正治療の初回は無料相談です。
まずは子供であっても大人であっても今の歯並びの状態となんでそうなったのか?ということを理解してもらうために行っています。子供の場合ここに今成長のどの時期にいるか?ということもお話しします。その認識がそもそも正しくされていないと、矯正治療を始めても必ず途中で問題となってしまいます。それぞれの治療法には必ず利点と欠点、長所と短所があり、それらを理解して患者さんの希望と照らし合わせたうえで選択する必要があります。
まずは現在の歯並びに対して、正しい理解をすることが大事です。
まずはご相談ください。
矯正の無料相談を行っています。(要予約)
無料相談では費用や期間だけでなく、患者さんの現在の今の状態、なんでこうなってしまったのか?そういったことを話します。矯正の無料相談は、診療日のどの時間でも対応していますが、必ず予約して来院してください。
メール予約:こちらをクリックしてください
お口の中を拝見していない状態でのメールや電話での問い合わせにはお答えしかねます。
無断でのキャンセル・何回も予約を変更するなどがあった場合お断りすることがあります。
ただ歯科クリニックの床矯正を行っています。
6~7歳の前歯の生え変わりの時に治療を開始すると、お子さんの成長する力を利用できて歯を抜かずにスペースを作ることができます。取り外しの床矯正は家にいるときと寝ているときに装置をつけてもらうので、学校での生活に負担をかけないで矯正治療をすることができます。
床矯正は9~10歳の犬歯の生え変わりが始まるまでにスペースを作って前歯を並べられるかが成功のポイントです。
ただ歯科クリニックは一般社団法人 日本床矯正研究会の会員です。
大人の前歯4本の部分矯正は前歯に治療範囲を限定することで期間や費用を抑えることができます。奥歯のかみ合わせに問題がある場合や八重歯の矯正などは適応ではありません。まずは矯正の無料相談をご利用ください。
「プチな矯正」HPで前歯に特化した矯正治療が可能な歯科医院にただ歯科クリックも掲載されています。
注意事項
*このページはただ歯科クリニックのブログです。あくまでも当院のの考えに基づいて書かれているもので、他院では診断・治療法・介入のタイミング等は違うことがありますのでご注意ください。
*このページの内容を無断で使用することは固くお断りいたします。
*医療法の改正に基づき術前術後の写真は掲載してません。無料相談時に類似症例を用いて説明をさせていただきます。
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カテゴリ【小児矯正・子供の歯並び・小学校低学年の矯正治療】の関連記事
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