【歯科的哺乳・離乳の話2】離乳の時期の大事な「食べる」を覚えるポイント


【2017年9月2日 6:00 PM更新】

こんにちは

仙台市泉区・富谷市からも近いただ歯科クリニックです。

初めての方はこのブログの簡単な注意事項こちらの記事に目を通してください。

 

今日は大事な離乳の時期のお話です。

 

もくじ
①離乳の時期に正しい「食べる」を覚えていますか?
②一番大事な離乳のポイントは?
③上唇を仕えていないと赤ちゃんの唇のままです
④捕まえられるようになったらカムカム・ごっくん
⑤食べることができないお子さんはいないけど、正しくできていないお子さんはたくさんいます。

 

①離乳の時期に正しい「食べる」を覚えていますか?

6~7歳の頃の大人の歯並びの問題が出てくるころにお子さんの中には離乳の時期の問題を引きづっているお子さんもかなりいます。

 

離乳の時期は、前歯が生えてきて、奥歯が生えてきてと成長の変化が激しい時期です。

それぞれの時期にクリアしなければいけないことがあるのですが、そういったことをできないまま次のステージに進んでしまい結果として3歳ごろには何らかの機能の問題を抱えている。そしてそのまま成長してしまい永久歯の歯並びに影響が出ます。

 

離乳食べる

 

②一番大事な離乳のポイントは?

細かいポイントはたくさんあるのですが一番大事なのは

スプーンを口の中に入れてあげるのではなく

口元にあるスプーンに自分で唇をよせて食べてもらう

ということです。

 

本人が食べに来るのを待たないといけないので時間がかかります。

食べる時間を十分に取れなかったり、せっかちなお母さんはすぐに口の中に入れてしまいますが

それでは上の唇を母乳を吸う唇から食べる唇にすることができません。

 

乳歯の前歯が生えた後に奥歯が生えるまで少し時間があります。この時に上唇を使って食べ物を捕らえるのを覚えれば、奥歯が経てきた後も「噛む」ということができます。でもこの時期に口の中にすぐ食べ物が入ると歯がないので噛めません。覚えるのは噛まない丸のみです。丸のみをしている子供が、奥歯に乳歯が生えてきたからと言って突然噛めるようにはなりません。

 

③上唇を仕えていないと赤ちゃんの唇のままです

6~7歳の頃になっても赤ちゃんのような上唇になっているお子さんはこのころに正しい機能が獲得できなかった可能性があります。

 

赤ちゃんの唇 口呼吸の唇

 

なかなかイメージがわかない方には日本顎咬合学会の公開動画のページの「噛むことは生きること(小児編)」で動画がありますのでご覧ください。

 

唇だけでなく上唇小帯という上の唇を引っ張るとあるスジがあります。

 

上唇小帯の位置が悪いと切る必要があります

 

赤ちゃんの頃は母乳を吸うときに上唇を抑えやすくするために歯に近いところにあります。乳歯が生えて上の唇を使いながら噛むことで本来は歯から離れていきます。これが丸のみを覚えて使わないようになるとそのまま残ってしまい、6歳前後の大人の歯の前歯が生えたときにくっつかないで離れてしまう正中離開の原因になります。歯並びに影響がある場合外科的に切除をしないといけませんがそもそも正しく使えていればそういった必要もありません。

 

④唇で捕まえられるようになったらカムカム・ごっくん

上の唇で捕まえるようになってから

カムカム・ごっくんで食べるリズムを覚えていきます。

スプーンを口の中に入れても噛むのは覚えないですし、リズムを覚えないと次に自分で食べるようになってからどう食べていいかわからなくなります。正しいリズムを覚えることで次にどのタイミングで食材を口に入れればいいのかが分かっていきます。

 

リズムがわからないと、一人で食べるようになっても、丸呑みで噛まない、すぐ食べ終わってしったり、一気に詰め込みすぎて、いつまでももぐもぐ食べたりする原因の一つになります。

 

 

⑤食べることができないお子さんはいないけど、正しくできていないお子さんはたくさんいます。

この離乳の時期の「食べる」という判断で難しいのは、

正しくできないからといって全く食べれない

といったことは起こりません。

 

「食べる」というのは「歩く」といったことと同じで覚えるまではたくさん失敗を繰り返して覚えますが、一回覚えたら無意識で行う動作です。歩けるようになるのに転んだり、ぶつかったりするように食べるのもトライ&エラーの繰り返しです。なんだかんだで歩けない人はいませんが、正しく歩いているかというとそうではないように、食べるのも正しくできないまま大人になった人がいます。

 

よくテレビでスキップができない芸能人がいますが、あとから覚えるのが難しいように「正しく食べる」のもあとから改善するのは大変です。

 

正しくはできていないけど子供たちは食べてはくれます。そもそも全く食事ができないくらいになってしまえば、発育への影響もありますし、歯医者に来て食べれるようにするのではなく、まずは入院をするような問題です。そんな話は聞いたことがないように、正しく噛んではいないけど食事はしているので、そのままになってしまっている子供が多いのです。

 

スプーンをお口の中に入れたいのを我慢して待ちましょう。

 

追記:2023年5月

こういった哺乳・離乳での問題や「食べる」機能の問題がある子供の一部は「口腔機能発達不全症」という病名で保険診療での治療の対象になることがあります。ただし、歯並び・かみ合わせの問題がある場合矯正治療と同時に行うのは混合診療になるので当院では矯正治療の中で指導をしています。

 

まずはご相談ください。

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ただ歯科クリニックの床矯正を行っています。6~7歳の前歯の生え変わりの時に治療を開始すると、お子さんの成長する力を利用できて歯を抜かずにスペースを作ります。取り外しの床矯正は学校生活に負担をかけないで、家にいるときと寝ているときに装置をつけてもらいます。9~10歳の犬歯の生え変わりが始まるまでにスペースを作って前歯を並べられるかが床矯正成功のポイントです。

6~7歳の前歯のガタガタ(叢生)は床矯正

ただ歯科クリニックは一般社団法人 日本床矯正研究会の会員です。


プレオルソやT4Kなどの既製マウスピース装置は寝ているときをメインに行う正しい機能を獲得する装置です。乳歯の歯並びの3~4歳前後のお子さんでも負担が少なく装着をすることができます。

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注意事項

*このページはただ歯科クリニックのブログです。あくまでも当院のの考えに基づいて書かれているもので、他院では診断・治療法・介入のタイミング等は違うことがありますのでご注意ください。

*このページの内容を無断で使用することは固くお断りいたします。

*医療法の改正に基づき術前術後の写真は掲載してません。無料相談時に類似症例を用いて説明をさせていただきます。




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