【2023年4月24日 2:44 PM更新】
こんにちは
仙台市泉区富谷市ただ歯科クリニックです。
初めての方はブログの簡単な注意事項こちらの記事に目を通してください。
まず最初に今日の話は乳歯、永久歯の生え変わりが始まるまでの子供の歯ぎしりについてのお話です。永久歯が生えてからの成人の歯ぎしりについての話ではありません。混同をしないようにお願いします。
もくじ
①乳歯の子供の歯ぎしりについて
②寝ている時の歯ぎしりは睡眠障害の一つ
③寝ている時の歯ぎしりで歯科でのアプローチが必要な場合
④治療はかみ合わせに対しての乳歯の矯正治療
①乳歯の子供の歯ぎしりについて
うちの子寝ている時に歯ぎしりしている!!
ぎりぎり聞こえてきて心配
といった相談がお母さんからあることがあります。また小児の矯正の問診表に歯ぎしりのところでチェックがあることもあります。

成人の歯ぎしりと違い子供の歯ぎしりは、乳歯から永久歯に生え変わっていく中で無くなっていくことが多いという報告もあり「様子を見る」というのも一つになります。特に睡眠中の場合、乳歯の歯ぎしりを防止するような積極的な治療が保険診療にないことや、歯ぎしりで乳歯が削れたりしても多くは症状のないまま永久歯に代わっていくこともあるのかもしれません。
また乳歯から永久歯へ生え変わる中で、かみ合わせが不安定になることで歯ぎしりにより顎の前後運動や、新しいかみ合わせに補正されてく時に歯ぎしりは利用されているということもあるようです。またそういったかみ合わせが変化していく中で歯ぎしり自体がなくなっていくということも多いと思われます。
②寝ている時の歯ぎしりは睡眠障害の一つ
乳歯の歯ぎしり、特に寝ている時の歯ぎしりは睡眠の問題が同時に起こっていることが多いともいわれています。いびきや起床困難、夜尿、夢遊、寝言・・といった子供の睡眠の問題行動の一つとして起こっているという考えです。
この場合、歯科的な対応だけではうまく対処できない可能性もあるかもしれません。特に子供の睡眠障害については医科のほうでも最近では一般的になってきており、口からのアプローチだけでは改善が難しく、医科のほうでの睡眠に対してのアプローチをすることで、結果として歯ぎしりの症状も収まっていくことも考えられます。
③寝ている時の歯ぎしりで歯科でのアプローチが必要な場合
そういったことから乳歯の歯ぎしりを積極的になくすための治療といいうのは、歯科で行う必要性は低くなるのですが、写真のようなかみ合わせの場合注意が必要かなと思います。

乳歯で睡眠中に歯ぎしりがある子で、このようにかみ合わせが深い子供は、アプローチが必要になると思われます。歯ぎしりを治すためのアプローチというより、睡眠の問題により歯並び・かみ合わせに問題が出てきているので改善したいということになります。
こういった乳歯の過蓋咬合と呼ばれる深いかみ合わせの多くは
上の歯列の狭窄がまず起こり
それに合わせて下の顎が後方に押し込まれることで起こります。
大人の人はガチっと噛んだ時に顎を前に出すことはできても後ろに下がることはないのですが、子供の顎は生え変わりの時に自由に動けるようになっているので、後ろに下がることができます。
顎が後ろに下がることで気道が圧迫されたりしていびきや睡眠の問題も出やすいといわれたり、歯科的にはこういったかみ合わせの子供は「丸呑みか飲み込めなくていつまでも噛んでいる」「丸呑みする子は水がないと食事ができない」「葉物が苦手」といった食べる問題を多く抱えた足りしています。

こういった子供の下顎を正しい方に誘導し噛ませるようにしていくことで、食べる問題といった問題が改善していきます。そう言った目的で当院では乳歯の矯正治療を行ったりします。このくらいかみ合わせが前で噛める、本来本人が噛みたい位置で噛めるようになると気道の圧迫も取れていびき等も改善することがあります。
歯ぎしりもこういった、押し込まれたかみ合わせで苦しくて、前に出そうとする。でも前ではうまく噛めないのでまた後ろに戻るというったことを寝ている時に無意識にしていると歯ぎしりといったことが起こっている可能性があるということです。
④治療はかみ合わせに対しての乳歯の矯正治療
こういった子供の乳歯の歯ぎしりに直接ではなく、歯ぎしりを行いやすいような乳歯のかみ合わせに対しては、乳歯の矯正治療に準じた自由診療を当院では行います。あくまでもかみ合わせの改善を主目的とし、その後の歯並びかみ合わせの管理も必要になりますのでまずは矯正治療の無料相談をご利用ください。

参考文献:小児歯科臨床2018/7 元開富士雄「保育と口腔・考 -保育という観点から口腔を見る」第16回 口から子供の生活を知る
ただ歯科クリニックでは矯正治療の無料相談をしています。
無料相談では費用や期間だけでなく、患者さんの現在の今の状態、なんでこうなってしまったのか?そういったことを話します。矯正の無料相談は、診療日のどの時間でも対応していますが、必ず予約して来院してください。
ただ歯科クリニックの床矯正を行っています。
6~7歳の前歯の生え変わりの時に治療を開始すると、お子さんの成長する力を利用できて歯を抜かずにスペースを作ることができます。取り外しの床矯正は家にいるときと寝ているときに装置をつけてもらうので、学校での生活に負担をかけないで矯正治療をすることができます。
床矯正は9~10歳の犬歯の生え変わりが始まるまでにスペースを作って前歯を並べられるかが成功のポイントです。
ただ歯科クリニックは一般社団法人 日本床矯正研究会の会員です。
前へ:【子供の歯並び予防43】発達から考える子供の指しゃぶり攻略法
次へ:【子供の歯並び予防44】虫歯になる前に予防するのが虫歯予防なら、歯並びの予防は・・・?
カテゴリ【きれいな歯並びになる子育てのヒント】の関連記事
(2025年11月4日更新)
好き嫌いが多いい偏食で悩んでいませんか?
(2024年3月6日更新)
【子供の歯並び予防54】こどもの食事の丸呑みは命にかかわります。
(2024年2月21日更新)
【子供の歯並び予防53】新一年生は給食対策を
(2024年2月7日更新)
【歯科的哺乳・離乳の話17】色々なデータから考える離乳食の開始時期
(2024年1月17日更新)
【子供の歯並び予防51】口の中にあるスジ上唇小帯・舌小帯について
Blogメニュー
- 小児歯科のお悩み相談室【3】乳歯のうちにできる“将来の矯正費を守るコツ”
- 椅子にじっと座れない子どもの“口の機能”とのお話 (感覚統合 × 口腔機能からやさしく理解する【3】)
- 小児歯科のお悩み相談室【2】指しゃぶりや頬杖って大丈夫?クセと歯並びのやさしい話
- 偏食が治らないのはワガママじゃない。(感覚統合 × 口腔機能からやさしく理解する【2】)
- 小児歯科お悩み相談室【1】1. 歯並びが乱れにくい子に共通する“生活リズム”とは?
- 子どもが噛めない理由──叱っても治らないのは“感覚”の問題? (感覚統合 × 口腔機能からやさしく理解する【1】)
- 食べると口の中に物を詰め込みすぎてしまう
- 好き嫌いが多いい偏食で悩んでいませんか?
- プレオルソ(機能的マウスピース矯正装置)を用いた乳歯の反対咬合の矯正治療
- 口腔機能発達不全症について
- 小児歯科お悩み相談室 (3)
- 感覚統合 × 口腔機能からやさしく理解する (3)
- 口腔機能発達不全症 (37)
- インビザライン目立たないマウスピース矯正 (2)
- ただ歯科クリニックからのお知らせ (21)
- 歯についての話 (4)
- 不正咬合・悪い歯並びの種類について (21)
- 大人の前歯4本の部分矯正・目立たないマウスピース矯正の話 (13)
- 中学生・高校生・成人のSH療法 (10)
- 小児矯正・子供の歯並び・小学校低学年の矯正治療 (64)
- 矯正治療の費用について (6)
- 矯正治療の抜歯・歯を抜かない矯正について (2)
- きれいな歯並びになる子育てのヒント (89)
- お子さんが虫歯にならないための話(虫歯予防) (18)
- 歯ブラシ・歯磨き粉のお話 (9)
▶Blogトップへ戻る





