【2023年10月18日 11:00 AM更新】
こんにちは
仙台市泉区・富谷市からも近いただ歯科クリニックです。
初めての方はこのブログの簡単な注意事項こちらの記事に目を通してください。
もくじ
①クチャラーとは
②離乳期のアムアムごっくんが大事
③クチャクチャ食べる子供に注意しても意味がない
④できたら6歳までに改善したい
⑤大人になってからクチャラーを治すのは難しい
⑥子供なら治療は一部保険でも可能かも?
⑦まずはご相談ください
①クチャラーとは
食べる時にクチャクチャと音が漏れる人のことを「クチャラー」と言います。医学用語ではないです。
基本的には普通は食べたりするときには、口を閉じるのですが、クチャラーの方は何らかの理由で口を閉じないために咀嚼の音が外に漏れている状態になります。口元が開いて食事しているので、食べ物がテーブルにこぼれたりしやすかったりします。
咀嚼の音自体は普通の人もしているけども、閉じていれば大体の音は漏れないようになっています。(固い漬物をボリッと噛んだりする音はさすがに外にも聞こえますが)
だから映画館で食べる音がうるさいというのも、口を閉じて意識するとそんなに音は漏れないです。
②離乳期のアムアムごっくんが大事
何で口を閉じないで食べてしまうのかというと、小さい頃離乳食、最初の頃というより進めていく中で口を閉じることを覚えなかったということになると思います。
「アムアムごっくん」とゆっくり食べる時にお母さんが言いながら食べるのを覚えるといいのですが、どんどんスプーンで奥に流し込んでいってしまうと、早く食べる時間が終わりますがそういった口の動きを覚えていかないわけです。
この時期はクチャクチャ音を鳴らすよりもいつまでもボロボロこぼす方がお母さんは気になるかもしれません。
どちらかというと、幼稚園とかの集団生活が始まったときに周りに指摘されたり、一緒にご飯を食べたりしている時に気づくことが多いようです。
③クチャクチャ食べる子供に注意しても意味がない
今まで話したように口の機能の発達の問題です。
みんな最初は口を閉じないのでこぼして食べるのを、こぼさないで食べれるようになるのがうまくできないということが問題です。だから遺伝とか先天的なものでもないです。もちろん本人がわざとしているわけではないので、行儀が悪いということでもありません。
注意してもよくならないので注意することは意味がありません。
自覚のない場合、自分は普通に食べていると思っている可能性もあります。特に中学生以降は伝え方によっては本人がショックを受けたりすることがあります。また自覚がある場合、家族の外食はいいですが、複数の人と食事するのを嫌がったりすることもあります。
④クチャクチャ食べるのは6歳までに改善したい
機能の発達の問題なのでアプローチは早い方がいいと思われます。
よくあるのは行儀が悪いと思って注意してしまうことです。
でも治らなくて、お母さんも本人も疲れて放置されてしまう。
そのうち大人になると周りを気にしてしなくなるだろうと様子を見ていても治らない。
といった時間が解決してくれると思ってしまうこと。
口の機能の発達問題なのでアプローチは早い時期に行う方が効果的です。
クチャクチャ食べないようにする
のではなくて、正常な口の発達をしている子供は2~3歳ぐらいでしなくなることが、口周りの発達お遅れでできていないことで起こることの一つなので、口、口周り全体の機能にアプローチをしなければいけません。
⑤大人になってからクチャラーを治すのは難しい
一方で大人になってからクチャラーを治すような口の機能への治療介入をするのは難しくなります。
それは小児ほどのトレーニングに対しての効果が出にくくなるからです。外科的に治すわけではなくご自身で日々行うトレーニングが中心ですので、長期になる場合、途中で続かなくなったり、効果が出ないことで諦めてしまう可能性があるからです。
また成人の場合、クチャクチャ食べることによって、というより、口の機能の発達が遅れていることで、歯並びやかみ合わせ、顎関節等に問題がある、機能に合わせて形態が成長してしまっているので場合によってはそれに対しての治療も必要になることがあります。
⑥子供なら治療は一部保険でも可能かも?
クチャクチャ食べるのを治すのが保険診療でできるということではなく、こういった子供の多くは口の機能の発達遅れがあることが問題です。そういった口の機能の問題に対して2018年より「口腔機能発達不全症」という病名で指導・管理ができることになりました。そういったことから、口の機能の発達に問題があると診断されれば、クチャクチャ食べるのを治すのではなく、口の機能の発達の遅れを取り戻していく中で、改善する可能性もあります。
ただし、診断の上適応にならない場合や、歯並びやかみ合わせの問題も併発している場合は自由診療の矯正治療の中で歯並びを改善しながら、機能面の指導・管理も行っていきます。
「必ず保険診療で・・」みたいな場合はお断りする場合がありますのでご注意ください。
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