【子供の矯正8】プレオルソは装置であって治療法ではありません


【2017年8月28日 6:00 PM更新】

こんにちは

仙台市泉区・富谷市からも近いただ歯科クリニックです。

初めての方はこのブログの簡単な注意事項こちらの記事に目を通してください。

 

今日はただ歯科クリニックでのプレオルソについてのお話です。

 

もくじ

①プレオルソの特徴。
②プレオルソは装置であって治療法ではありません
③ただ歯科クリニックでのプレオルソは・・?
④大人の歯が生えてしまってからの矯正、大人の歯が生える前の矯正
⑤大人の歯が生えてくるまで待っていいケースと待てないケースがあります。

 

①プレオルソの特徴

当院で行っている既成マウスピース矯正で使用するプレオルソ。

岡山の矯正医の大塚先生が開発された日本で生まれた装置です。

 

プレオルソ 矯正

 

プレオルソは既製品なので

通常の矯正治療より費用が抑えられる。

寝ているときと+1時間の装着なので負担が少ない

型取りができなくてもできる

といったことで小児の矯正の導入がしやすい装置でもあります。

 

子供にやさしい矯正

ただし既製品でもあるので

・細かい個々の歯の動きができない

・歯の動きには制限がある

といったところもあります。

 

これらのプレオルソだけでなくT4KやEF-lineといった既製マウスピース矯正装置全般にいえますが、これらは装置の名称であって、どういった時期に、どういった位置づけで治療に使っていくかは各医院ごとで違います。

 

ある程度それぞれの治療法で使い方についてはもちろんルールはあります。プレオルソなどは必ず1回セミナーを受けないと使用することはできませんが、それでどの医院でも同じように使うというわけではありません。つまりA医院でプレオルソを使っているお子さんが、B医院だとプレオルソを使うケースになるかどうかはわからないということです。もしかしたら他の治療法をする可能性もあります。

 

②プレオルソは装置であって治療法ではありません

実際開発された岡山の大塚先生は矯正の専門医の先生ですのであくまでも一次矯正の位置づけで行っています。矯正の中でもいろいろな考え方がありますが、小学生ぐらいで一次矯正とっいって一度矯正を行い骨格的な問題などを改善し、中学生くらいの歯が生え変わったときに二次矯正と言って全体の歯を並べて終了するといった2回に分けて矯正を行う考え方です。その時の一次矯正の中で大塚先生はプレオルソを使います。

 

ただし抗議でも大塚先生は言われていますが、こういった使い方は大塚先生の治療の中での使い方でどのように治療に取り込むかは各医院ごとに任されています。自分の知っている先生では、乳歯列や生え変わりの早い時期に使って改善しないケースは専門医の先生に紹介するということで使っている先生もいます。逆にこういった既製マウスピースのみで矯正治療をして難しいケースも改善されている先生もいます。

 

誰が正しい・間違っているわけではなくそれぞれの医院の中でその先生の判断で使用していれば問題がないと思っています。

プレオルソはあくまで装置であって治療法ではないということです。

 

大事なポイント

 

当院では1次矯正、2次矯正ということではなく、「低学年のうちに問題を解決して正しい成長に乗せて経過を見る」という流れで小児矯正を行っているので必然的にプレオルソの使い方、使用する時期などは異なってきます。

 

 

③ただ歯科クリニックでのプレオルソは・・?

では当院ではどういった位置づけになるのか?というと

①口の中の機能の未発達・舌の位置の改善

②反対咬合の生え変わり時の前歯の改善

③顎の位置の改善

④生え変わりで装置が入れられない場合の移行期間

に使うのが主になります。

 

機能の未発達や舌の位置の問題で正しい成長発育ができない中の一つの結果として歯並びが悪くなることがあります。こういった問題は例えば①だけが単独で起こっているのではなく、①の結果として②や③も起こったりします。様々な問題や原因により引き起こされた一つの結果が歯並びであり、歯並びだけ改善すればすべての問題が同時によくなるわけではありません。

 

このような機能の問題を中心に改善する一つの方法としてプレオルソというのは有効な手段の一つと思っています。

 

 

④大人の歯が生えてしまってからの矯正、大人の歯が生える前の矯正

当院のニュアンスとしては機能や舌の位置の問題があると新しく生えてくる永久歯が正しい場所に生えてこないことがあります。永久歯が生えてしまってから悪い位置に生えてしまった歯を改善するのではなく、生える前に機能の改善することで、永久歯が正しい位置に生えるようにするために使います。

 

もちろん永久歯が生えてから改善する方法もあるのですが、その場合はこういった既製の装置ではなく、床矯正やSH矯正、一般的な歯に固定の器具をつけた矯正などを使用しないといけません。そうなるとその子オリジナルの装置が必要になるので、治療費用等も変わってきますし、装着時間や子供の負担も変わって、ちょっとハードルが上がります。

 

床矯正顎を広げて拡大

 

先ほども言いましたが、永久歯が生えてからプレオルソや既製のマウスピースのみで歯並びを改善していくことをされている先生もいますが、実際はこれだけということではなく生活の指導、やトレーニング等を併用して行っていますし、それらを全部行っていくのは結構大変な量です。

 

ただ歯科クリニックではプレオルソなどの既製マウスピース矯正はこのような「永久歯が生えてから行う矯正」の前段階として行います。生えてしまった大人の歯のための矯正ではなく、大人の歯が生えてくる前の矯正治療ということです。

 

⑤大人の歯が生えてくるまで待っていいケースと待てないケースがあります。

床矯正などの型取りをして作る装置は大人の歯が生えてから型取りをして作る装置です。つまり動かしたい歯が生えるまでは作れなません。なぜなら生えてくる大人の歯が大きい歯か?平均的な大きさか?小さい歯なのかは実際に生えてこないと細かい値はわかりません。それがわからないとどのくらいの量を動かせばいいかというのが決まりません。乳歯の時に歯並びの問題があり、永久歯になったときに大変になるのがわかっていても装置を入れることはできません。

 

そういった大人の歯が生えてくるまでの時にもプレオルソなどの既製マウスピース矯正装置は使えます。ただ一つ大事なのは「プレオルソを使ったら永久歯がきれいに並ぶ」装置ではなく、その時点である歯並びの問題を改善できる装置ということです。

 

特に

・乳歯の反対咬合、受け口

・乳歯の過蓋咬合、深いかみ合わせ

といった顎の前後の動きにかかわる問題や

・顎の成長が足りないため乳歯がガタガタにならんでいる

といったスペースの不足の問題が永久歯の大きさの有無にかかわらず起こる可能性が高いケース

乳歯の時点で歯並びを悪くしている癖、それによって永久歯も悪影響がありそうな癖をプレオルソなどの既製マウスピース装置で改善できる場合

といったケースではこういったプレオルソなどの既製マウスピースを使うことで大人の歯が生えてから行う矯正治療がより軽度の状態のいい条件で開始することができます。

 

またこういった装置のいいところは生え変わりでグラグラの歯があっても入れられるので、この歯が生え変わるまで装置を作れないといったような場合にも使えます。乳歯が抜けてすぐに永久歯が出てくればいいですが、中々揺れてはいるけど抜けなかったり、出てくるのに結構時間がかかったりすることもあります。その間何もしないで待っているよりもこういった装置を入れることもあります。

 

あくまでこういった使い方はただ歯科クリニックでのプレオルソの使い方です。

プレオルソをそれぞれの医院で使う装置としてではなく、そういった治療法として考えてしまうとどこの医院でも同じように使わないといけません。またあそこの医院のと言っていることが違うという風になってしまいますが実際はそうではないので間違わないようにお願いします。

 

 

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