【2018年1月20日 6:00 PM更新】
こんにちは
仙台市泉区・富谷市からも近いただ歯科クリニックです。
初めての方はこのブログの簡単な注意事項こちらの記事に目を通してください。
「歯が出ているので矯正したい」という形で相談をされる方は多いのですが、よく相談で間違ってしまうお話です。
もくじ
①日本人の7割の出っ歯は上の歯が原因じゃない?
②本来の正しい顎の位置で見てみると・・・?
③顎の位置関係を正常にするのはいつでもできるわけではありません。
④下の顎が前方に出づらい成人になってからの治療は?
⑤後ろに押し込まれた顎は何が問題でしょうか?
①日本人の7割の出っ歯は上の歯が原因じゃない?
「出っ歯」「前歯が出ているのが気になる」という相談は多いのですが、上の歯が出ている感じがするという場合大きく2種類に分けられます。
・上の前歯が出ていて下の歯や顎の位置に問題がない場合
・上の歯・顎の位置に問題はないが、下の顎が後ろに下がっている場合
の二つがあります。
どうしても上の前歯が気になっているので前者のほうではないか?と思ってしまう方が多いのですが、実際には上に問題があるのではなく下の顎が後ろに下がることでも相対的に上の歯は出て見えます。
日本人の場合は約7割が上の問題ではなく、下の顎が後ろに下がっていることが問題です。
②本来の正しい顎の位置で見てみると・・・?
例えばこのようになっている場合
横から見ると上の前歯出ているように見えます。
注目してほしいのは歯と歯の位置関係で、上の歯一本に対して下の歯1本で噛んでいます。
しかし正常なかみ合わせというのはこのように1本に対して2本の歯がかみ合うようになっています。
つまり先ほどのかみ合わせも正しい位置で噛ませるとこのようになります。
こうなるとどうでしょうか?まったく違って見えてきます。
これが下の顎が後ろに下がっていることで起こる出っ歯です。
上の前歯を内側に入れるのではなく、下の顎が正しい位置に出すのが治療になります。
原因が上の歯か?下の顎なのかで治療も大きく変わってきます。
③顎の位置関係を正常にするのは、いつでもできるわけではありません。
下顎が下がっていることによっておこる出っ歯は先ほどの写真を見ると、下の顎が正しい位置に行けば改善することがわかります。しかしこの一番の問題は後ろに下がった下の顎がいつでも前に出せるというものではないということです。
乳歯の歯がグラグラになって生え変わりをする時、子供は歯がグラグラしていても問題なく食事をします。一方大人が歯周病などであれくらい歯がグラグラしたらうまく噛めなくなって歯医者に来ます。歯が生え変わりするたびに子供が歯医者に来ることはありません。
これは子供の顎関節は未発達で動きやすいので、どこかグラグラの歯があればそこを使わないでも噛めるように動けるようになっています。大人の歯になった中学生以降にかみ合わせの位置が決まるとその位置で関節の位置が決まります。顎関節症と呼ばれるものの多くは大人の歯になってから起こるのはそのためです。
つまり下がった顎が問題であっても大人の歯になってから顎の位置が決まってから前方に誘導するのは簡単ではなくなります。
④下の顎が前方に出づらい成人になってからの治療は?
大人の歯になってから下の顎が下がっていることが原因であっても、前方に誘導するのは難しくなります。そうなると上の歯、第一小臼歯と呼ばれる犬歯の後ろの歯を抜歯をして上の前歯を後方に下げます。つまり下に合わせて上の歯列を後ろに下げるということです。
これでももちろん見た目の歯並びはきれいに並びますが上下のアーチが後ろに押し込まれるので、横顔の見た目が悪くなります。ここまで気にしないでとりあえず正面の歯並びだけ治ればいいというのであれば抜歯も成人では選択肢の一つです。
⑤後ろに押し込まれた顎は何が問題でしょうか?
下顎が後方に下がっている場合多くはほとんどの歯が永久歯になるころに突然動くわけではありません。多くは乳歯のころに何らかの問題から正しい位置からずれてしまったためにおこります。
後方に下がっている下の顎は後ろの歯では噛めますが、前歯で噛むのが上手ではありません。大きな食材や前歯でかぶりつく食材などをうまく噛みけれなかったり、奥歯で噛むので丸のみをしたりしてあまり噛まないで食事をするか、いつまでももぐもぐと噛んで飲み込めなくて時間がかかってたりします。こういったことから傾向としてあまり食べない、食が細い子供だったりします。
後ろに下の顎が下がることで気道が狭くなり、鼻呼吸ではなく口呼吸のほうが楽になります。呼吸の問題によりいびきなど睡眠の問題も起こってきたりします。
下顎が後方に下がっているのは歯並びだけの問題ではなく機能や成長発育にかかわる問題でもあると思います。そういった後ろに押し込まれているような顎の位置である場合当院では、乳歯の時からでも治療をして前方に出したりしていくことがあります。それはそういった間違った状態であることで歯並びだけでなくただしい発育ができないことで起こる様々な問題を危惧するからです。
まずは無料相談で上の顎が原因なのか、下がっている下の顎が原因なのかを知りましょう。
まずはご相談ください。
矯正の無料相談を行っています。(要予約)
無料相談では費用や期間だけでなく、患者さんの現在の今の状態、なんでこうなってしまったのか?そういったことを話します。矯正の無料相談は、診療日のどの時間でも対応していますが、必ず予約して来院してください。
メール予約:こちらをクリックしてください
お口の中を拝見していない状態でのメールや電話での問い合わせにはお答えしかねます。
無断でのキャンセル・何回も予約を変更するなどがあった場合お断りすることがあります。
ただ歯科クリニックは床矯正を行っています。
6~7歳の前歯の生え変わりの時に治療を開始すると、お子さんの成長する力を利用できて歯を抜かずにスペースを作ることができます。取り外しの床矯正は家にいるときと寝ているときに装置をつけてもらうので、学校での生活に負担をかけないで矯正治療をすることができます。
床矯正は9~10歳の犬歯の生え変わりが始まるまでにスペースを作って前歯を並べられるかが成功のポイントです。
ただ歯科クリニックは一般社団法人 日本床矯正研究会の会員です。
SH療法は狭窄した歯列を正常にする治療法です。歯列が狭窄していることで起こるかみ合わせや歯並びの問題を改善しする機能を重視した矯正治療です。1日8~10時間の装置の装着でいいので、学校が忙しい中学生や高校生、仕事がある社会人の方にも負担が少ない矯正治療です。
「SH療法」HPのSH療法を受けられる歯科医院にただ歯科クリニックも掲載されています。
注意事項
*このページはただ歯科クリニックのブログです。あくまでも当院のの考えに基づいて書かれているもので、他院では診断・治療法・介入のタイミング等は違うことがありますのでご注意ください。
*このページの内容を無断で使用することは固くお断りいたします。
*医療法の改正に基づき術前術後の写真は掲載してません。無料相談時に類似症例を用いて説明をさせていただきます。
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