【子供の歯並び予防25】機能の未発達は永久歯の生え変わり前に改善しましょう


【2018年5月15日 6:00 PM更新】

こんにちは

仙台市泉区・富谷市からも近い ただ歯科クリニックです。

初めての方はブログの簡単な注意事項があります。こちらの記事に目を通してください。

 

子供の機能改善に対しての考え方のお話です。

 

もくじ
①機能が未発達な子供たち
②口を閉じるように言っても口呼吸はやめません。
③機能の問題はすぐに解決できるような単純なものではありません。
④永久歯の生え変わりが始まる前に改善するのがベスト

 

①機能が未発達な子供たち

6~7歳の前歯の生え変わりで、歯並びに問題を抱える多くの子供は何らかの口の周りの正しい機能が獲得できていません。正しい機能を獲得していないので、正しい成長ができない、正しい成長ができていないので歯並びにも影響が出てきます。

 

正しい機能というのは、本来であれば離乳が終わって乳歯が完成する3歳前後までにはできていないといけないことができていない状態です。

 

 

口呼吸の子供の口元

 

②口を閉じるように言っても口呼吸はやめません。

例えば口呼吸一つとっても

「口を閉じるように言えばいいですか?」というお母さんがいますがそれだけでは口呼吸を改善するのは不可能です。口呼吸というのは呼吸という体全体の問題であって、口元が閉じるか?閉じないか?ということではないからです。

 

口呼吸をしている子供は必ず舌が見えるようになっています。舌は本来は上の顎の歯ぐきのところについていないといけません。もし口呼吸で口は開いているが、舌のポジションに問題がないのであれば、開いている口から舌の裏側が見えてないといけません。でも実際そういったようになる子供はいません。

 

なぜなら舌が正しい位置にあるかどうかで、口の気道が開くのか?鼻の気道が開くのかが変わるからです。つまり舌が下がっているのに口だけ閉じても鼻の気道が開いていないので口では呼吸できないわけです。

 

正しい舌のポジション

口を閉じているときに舌は赤丸のところにないといけません。できれば先だけでなく全体が付くようにあるといいです。

 

この位置に舌が上がるのは、離乳のころから3歳前後の乳歯が並んでしっかり噛み合ったときにできていないといけないことです。「舌を上げるように意識する」だけでは筋肉がついていないのでできません。

 

口呼吸がどうか知りたい!という人はこちらでチェックしてみてください。

【呼吸・睡眠・息育4】とても簡単にできる子供の口呼吸チェック

 

 

③機能の問題はすぐに解決できるような単純なものではありません。

このような機能の問題はそれだけが独立して起こっているのではなく、様々なことと絡んで起こっています。ほつれた糸を取っていくように時間がかかります。

 

よく説明でいうのは3歳でできていなことが6歳でできていなければ3年間違ったことをしていたわけです。これを半年で改善するのでは簡単ではありません。同じよう3年かけて改善するのであれば9歳ぐらいになります。

 

10歳ぐらいになってから改善しようとしても、7年間も間違ったことをしてきたわけです。それを何年で治しますか?ということになります。さらに10歳であれば改善したとして何年もかかってたらももう乳歯が抜けて全部の歯が永久歯になっています。

 

 

④永久歯の生え変わりが始まる前に改善するのがベスト

正しい機能の獲得ができていないと、歯は正しいところに生えてきません。しかしそういった子供の機能が正しくなったからと言って歯はそれに合わせて動いていはいきません。中には動いていく人もいますが、動いていかない人の方が多いです。やはりこういった機能の問題は永久歯が生えてから改善するものではなく生える前に改善するものです。

 

何かあればご相談ください

 

こういった話をすると口呼吸であることで直接歯が動くイメージになってしまいますがもう少し実際は複雑です。直接的な口呼吸と歯並びの関係は口が開いていることで、唇の閉める力が弱いので出っ歯になってしまうといったことです。

 

しかし実際はもっと複雑です。正しい舌が動かせないことで呼吸だけでなく飲み込みの問題もあります。正しい飲み込み、嚥下ができないということは正しく噛めません。噛む力というよりも回数が足りなくなります。それによって顎は正しい成長ができなくなりスペースの問題などが起こります。これは顎の成長不足という問題があるので鼻呼吸になったとしても顎の成長が改善しなければ歯が並びません。

 

鼻呼吸をすれば当たり前ですが、鼻の中に空気が入ります。その空気が入る部屋を鼻腔といいますが、鼻腔はどんどん空気が入れば大きくなりますし、口呼吸で鼻を使わなければ大きくなりません。足り前ですが鼻の下が口です。鼻腔の中の床は口の中の天井、上の顎です。鼻呼吸をしていないことで鼻腔が大きくならければ上の顎も大きくなりません。スペースの問題になり歯が並ばなくます。さらに成長できない上の顎に合わせて下の顎が小さくなれば上下のスペースの問題ですし、下は普通に成長したら反対咬合・受け口の問題です。

 

もうここまで来てしまうと顎の成長の大きな問題になるので口呼吸にしたからといって歯がきれいに並ぶというレベルではなくなります。じゃぁ歯並びは矯正治療をすればいいのかというと、口呼吸がそのままでは反応が悪く進みが遅くなったり、次の新しい問題が出てしまうので改善していかないといけません。

 

そう考えると呼吸の問題、舌のポジションの問題は6歳前後の前歯が生え変わるまでに改善したほうがいいと当院では思っています。そのためには乳歯のうちから問題があれば積極的なアプローチが必要です。ただし簡単に数か月で改善するわけではないので焦らずにゆっくり行きたいです。

舌のポジションは筋肉の問題なので、逆上がりができない、跳び箱の4弾が飛べないそういった子供がある日突然できるということはないと思います。毎日の練習が大事です。そのあたりは焦らずに行きたいものです。

 

追記:2023年6月

こういった「食べる」機能の問題がある子供の一部は2018年から「口腔機能発達不全症」という病名で保険診療での治療の対象になることがあります。ただし、歯並び・かみ合わせの問題がある場合矯正治療と同時に行うのは混合診療になるので当院では矯正治療の中で指導をしていきます。

 

 

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