【2019年3月22日 6:00 PM更新】
こんにちは
仙台市泉区・富谷市からも近い ただ歯科クリニックです。
初めての方はブログの簡単な注意事項こちらの記事に目を通してください。
最近ただ歯科クリニックのホームページには新しく「足育」のページができました。
今日はそういった話「なんで歯医者が足元を大事にするのか?」ということをお話します。
もくじ
①歩くとすぐに「だっこー」という子供いませんか・・?
②食べるときも排泄するときも足をつけるのが大事
③歩けなくなると歯医者に来れない
④足元がしっかりするとかみ合わせも・・・
⑤しっかりとした足元の成長をしましょう。
①歩くとすぐに「だっこー」という子供いませんか・・?
お出かけして歩くとすぐに「だっこー」という子供。こういった子供は実はあっていない靴、歩きづらい靴などを履いていている靴の問題を抱えていたりします。子供に靴を選ばせたら、音が鳴る靴や大好きなキャラクターのを靴を選びます。履きごごちでは選びません。そもそも靴があっていないということがわからないので、「だっこー」という表現になったり、歩くとすぐに「やだ!」という表現になります。
歩かないのがなぜ悪いのか?一つは成長の問題として、赤ちゃんの足には土踏まずがないのですが、歩き始めてから徐々に土踏まずという地面にぶつからないところができます。この足にカーブができることで重たい体重を支えるようになります。
小さいころにあまり歩いていないと、土踏まずができない偏平足になってしまいます。偏平足は体重の重さをそのまま受けてしまうので、長時間歩くことがつらくなってきます。
また歯医者的視点になると、歩かない、歩けない子供たちは一日の運動量が絶対的に不足してきます。しっかり運動ができないと、お昼寝をしなかったり夜寝れなくなったりして生活のリズムが崩れてきます。しっかり運動をしないとお腹も減らないのでご飯の食べる量が少なかったり、おなかが減っていないので好きなものしか食べなくてもお腹がいっぱいになるので好き嫌いが多くなります。
「食べる」問題の原因の一つになります。
歩くとすぐに「抱っこ―」と言われてベビーカーに乗せてしまうとおとなしくなりますが、根本的な問題の解決にはなっていないということです。
②食べるときも排泄するときも足をつけるのが大事
食べるときも両足をしっかりつけて座ることが大事になります。
両足をつけないで食事をすると、噛む力や噛む回数が減ることが分かっています。別に足がつく椅子がなくてもいいので椅子の上に正座をすることで代用できます。
正座はいいですが、あぐらや女の子座りも姿勢が悪くなってしまうのでダメです。
噛まない、噛めないことで顎を使わないと、顎の成長が不足をして大人の歯が並ぶスペースが足りなくなってしまいます。
また排泄も「踏ん張る」というように両足をつけて力を入れるのが基本になります。最近では洋式のトイレのために両足をブラブラしながらする環境のために排泄時に力を入れないので十分な便の量が出なかったりします。逆に両足をついてしまうといつもと違うので和式トイレができなくなります。まだしゃがめるのならいいのですが、ある調査ではしゃがむことができない子供たちがいることもわかっています。そういった子供たちを「子供ロコモ」と呼ばれたりしますが、これがお年寄りですと筋力の低下の問題となります。もちろん今しゃがめないような子供が大人になったら突然できるようになるわけでもないですし、仮にできたとしても元々不得意なのであれば高齢で機能が衰えたらすぐにできなくなるでしょう。
洋式トイレは一見楽なのですが、和式トイレと比べて前の人がすわったとに座るなど、いろいろ接触する部位が増えます。インフルエンザなどの何らかの感染症の流行があったときに和式のほうがリスクは低くなります。
両足をつけるというのはとても大事なことです。
③歩けなくなると歯医者に来れない
「フレイル」という言葉があります。健常な状態から要介護の状態になる中間の段階のことです。加齢により筋力が低下して、歩くのがつらくなり、外出もしなくなってくるこういった状態のことを指します。ただしまだ要介護が必要な状態ではないので「歯医者には行けるけどいけない」といった状態になります。
もちろんそのままにしておくと機能がより衰えていき歩けなくなります。問題はこういった状態になると外出も大変になるので歯医者に来ることが難しくなってきます。それまできれいに管理できて宅地の中も一気に悪化をしていくのですが、治療に行くのも大変といった状態になります。
最近では「健康寿命を延ばそう」とよく言われていますが、フレイルの状態では実際には外出も大変で健康な状態とはほど遠くなります。こういった状態をどうするかも大事ですが、そもそも子供のうちからある程度の筋力や機能を持たせることが大事で、もともと歩いていない、歩かない、しゃがめないといった子供たちは、高齢になったらすぐに筋力の低下と向き合わなければいけなくなります。
歯科治療は特に診療室でないとできない治療というのがあります。また回数などもかかることが多いので、できるだけ少なくするといっても限界があり通院できないと一気にお口の中の環境が変わってしまうことがあります。
④足元がしっかりするとかみ合わせも・・・
足元土台の重心が、前後左右にずれてしまうと、上の頭もずれてきます。多いのは開口という奥歯だけ噛んで前歯が噛んでいない場合にサンダルをよく入っていたり、体の重心が後ろに行ってたりすることがあります。
しっかり噛んだまま思い切り後ろののけぞったり、思い切り前屈をするとかみ合わせが少し動くのがわかるようにちょっとしたズレで噛み合わせのバランスは崩れます。
そういった体のバランスがずれているのに歯並びだけ治してもまたかみ合わせがずれていくわけで、後戻りというよりは根本的なところへのアプローチが足りないのだと思います。
⑤しっかりとした足元の成長をしましょう。
子供たちの足元が大事なのは歯医者としては、
1⃣運動量があることでよく食べて、よく寝る生活のリズムが生まれます
こういった子供はご飯の時にしっかり食べれるので間食が少なくなるつまりお菓子もあまりいらなくなります。
2⃣食事の時は両足をついて噛める子供に
食事の時に両足をつくことでしっかり噛むことができます。これらは顎の成長にも大事なことです。
3⃣正しい姿勢でいい噛み合わせを
体の重心のバランスが取れていることで噛み合わせの位置も安定します。
4⃣将来の老化に備えてしっかりとした足元の成長を
今の時点で歩くのが大変であれば、将来高齢で筋力が落ちたらすぐに問題が出てきます。
こういったことから歯医者でも「足」を見る視点を持っていく必要があると思っています。
注意事項
*このページはただ歯科クリニックのブログです。あくまでも当院のの考えに基づいて書かれているもので、他院では診断・治療法・介入のタイミング等は違うことがありますのでご注意ください。
*このページの内容を無断で使用することは固くお断りいたします。
*医療法の改正に基づき術前術後の写真は掲載してません。無料相談時に類似症例を用いて説明をさせていただきます。
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