【歯科的哺乳・離乳の話7】1歳児半検診でよだれかけしていますか?


【2019年7月4日 6:00 PM更新】

こんにちは

仙台市泉区・富谷市からも近い ただ歯科クリニックです。

初めての方はブログの簡単な注意事項こちらの記事に目を通してください。

 

今日はよだれかけの話です。

 

もくじ
①1歳児半検診でよだれかけしていますか?
②唾液があまり出ないとどうなるのでしょう?
③唾液が出なくなったのはなぜでしょう?
④3歳ぐらいまではよだれが出ていても気にしなくていいと思います。

 

①1歳児半検診でよだれかけしていますか?

先日参加したある学会で小児歯科の教授の先生が

「1歳児半検診でよだれかけをしていない子供が1~2割くらいいる」という話をしていました。

よだれかけをしていない子供が、よだれがダラダラ出ていないほうが行儀がよさそうですが、そういった子供のほうが問題だということです。

 

 

1歳半でははダラダラよだれが出る子供のほうが正しいということになります。

 

 

②唾液があまり出ないとどうなるのでしょう?

そのようにして唾液が出ないまま成長していくと、唾液が出ないとまずは離乳から色々食べていく段階でぱさぱさしている食べ物、水分があまりない食べ物を苦手とします。子供は「唾液が出ないから食べられないよ!」とは言ってくれないので、お母さんもついつい好き嫌いで見てしまいがちです。

 

もしくは唾液がないことで食べ物を飲み込むのが難しいので水で流し込むのを覚えてしまい、それが習慣化してしまうと、最初は苦手なものだけだったとしても、最終的には何でも咬まないで流し込んでしまうようになります。

 

 

好き嫌いの問題や、噛まないで流し込むといった「食べる問題」へとつながっていきます。

 

またご飯に代表されるでんぷんの食べ物は、噛んで唾液に触れることで甘みが出てきます。噛まない、もともとだ液が出ることが少ないようですとご飯も苦手とする傾向になります。

 

③唾液が出なくなったのはなぜでしょう?

唾液が出にくくなっている子供の場合様々な原因があります。

結構多いのは何らかの薬を飲んでいる場合。特にアレルギー系の薬を飲んでいる子供の場合唾液の減少がみられることがあるようです。他にも元々その傾向の疾患だったり、鼻がいつも詰まっているので口呼吸をしやすい傾向だったりすることもあります。

 

だから薬を飲むのはいけないということではなく、そういった場合はその可能性を考えながら子供さんに対応すればいいと思います。流し込みができないと噛むのが大変なので、一口量を少なくするように小さなスプーンやフォークも一本切って小さいのにするとか、よく噛んでもらうと飲み込むのに時間がかかるのであまりせかさない、そもそも食事が苦手としている傾向にあるので食べる前に運動したりしてお腹を減らして食べやすい状況を作るといったことが必要になると思います。

 

他にも口をしっかり使っていない、飲みやすい哺乳瓶をはじめ、授乳の時にあまり口周りををしっかり使わないでも飲める環境だった子供は、口の機能の発達が弱いので唾液が出にくいことがあります。こういった子供は離乳の進み方やその年齢の段階に合わせて足りない機能を上げていくことが必要になります。

 

④3歳ぐらいまではよだれが出ていても気にしなくていいと思います。

とりあえず3歳ぐらいまではよだれが出ていても気にしなくていいと思います。

周りの同年齢の子供がしていないと焦ったりもしますが、まずは子供さんの発達そのものを見ましょう。

 

例えば先ほども話しましたが薬や全身の状態などの兼ね合いもあります。また口周りを使っていないのであればつかえるようにしたいですが、そもそも歯の生え変わりが遅い傾向の子供で中々乳歯の奥歯が出ていない子供だとそもそもしっかり噛むことができないですし、その状態で噛んで口をしっかり使おうとしても無理です。何歳だから噛むのではなく、乳歯がしっかり出てこないとしっかり噛むことはできません。

 

後は3歳過ぎてからも今までとほとんど変わらないでダラダラ出てくるようですと、ラッパ吹いたり、シャボン玉を飛ばしてみたり、口笛を吹いてみたり「吹く」遊びや練習をしたり、写真を撮るときの一瞬の変顔ではなくにらめっこのような何秒か止める遊びや、お風呂で数を数えるときに鼻だけ出して口を入れたりするような遊びでいろいろアプローチしてみるのもいいかと思います。

 

 

大事なことはそういった傾向にある子供ということをお母さんが知っているのか?気にしていないのか?ということになります。

 


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