【子供の歯並び予防14】子供の前歯の隙間は自然に治るの?


【2017年10月12日 6:00 PM更新】

こんにちは

仙台市泉区・富谷市からも近いただ歯科クリニックです。

初めての方はこのブログの簡単な注意事項こちらの記事に目を通してください。

 

 

6~7歳の時期に生えてきた上の歯。前歯に隙間が空いているのが気になっているお母さんも多いのではないのでしょうか。正中理解というのですが今日はそのお話をします。

 

前歯の隙間

もくじ
①隙間は自然に閉じることもあります。ただし・・・。
②上唇小帯付着異常の可能性
③過剰歯~余計に多くの歯が作られている可能性
④飲みこむときにべろが前に出る
⑤前歯を閉じても歯が並ばないのであればまずはスペースを作る必要があります。
⑥まとめ

 

①隙間は自然に閉じることもあります。ただし・・・

正中理解、前歯の隙間は自然に生え変わりの中で閉じてくること上がります。ただしそれは隙間の量で大きく変わります。自然に閉じる確率は

隙間が1ミリの場合 99%

隙間が2ミリの場合 20%

隙間が2.7ミリの場合 1%

 

つまり前歯の3ミリを超えたら自然に閉じる可能性は低いと思います。

 

逆にただ歯科クリニックでは1ミリ程度であれば自然治癒を期待して、様子を見るのではなくちょっとトレーニングを指示して閉じるのを誘導します。

 

まずはお子さんの隙間がどのくらいあるか知りましょう。

3ミリ以上開いているのに「自然に閉じるかもしれない」と待っていても改善しないということになります。

 

また隙間の量以外にも他の原因があって隙間が閉じないことがあります。その場合は1ミリ以下の隙間でも自然に閉じないことがあります。

参考文献:デンタルダイアモンド社「小児歯科は育成医療へ」

 

②上唇小帯付着異常の可能性

上唇小帯といって上の真ん中の歯ぐきから延びる筋があります。

赤ちゃんの歯がないころはおっぱいを吸うために歯ぐきのてっぺんについているのですが、歯が生えてきて離乳を経ていく中でどんどん歯から離れていきます。しかし、離乳の時期に上の唇でしっかり食べ物をとらえる練習をしていなかったり、正しく噛むといった動作をしていないとなかなか赤ちゃんと同じ位置から離れません。

 

そうなると歯と歯の間の歯茎のところにも筋が入ってしまい、歯が閉じられません。

上唇小帯の位置が悪いと切る必要があります

治療としては、外科的に切除をする必要があります。当院ではレーザーで行うので、麻酔さえ上手にできるのであれば、子供にとって切除はそれほど大変ではありません。ただし先ほども申しましたが多くの場合は正しい機能の獲得ができていないために正しい位置に行かないので、切除をしても機能が悪ければまた戻る可能性があります。

 

③過剰歯、余計に多くの歯が作られている可能性

過剰歯といって余計に歯ができることがあります。4.5%のお子さんで起こるのですがそのうちの70%近くは上の歯の真ん中のところにできます。この歯があると邪魔で歯が閉じることができません。自然に出てくる場合もありますが、なかなか出てこないようですと抜歯が必要になります。

 

過剰歯による正中離開  生えてきた過剰歯

 

レントゲンをとらないと過剰歯は見つけられません。埋まったりしていて当院での抜歯が難しい場合には専門の大学病院や宮城こども病院で抜いてもらっています。

 

④飲みこむときにべろが前に出る

唾や食べ物を飲みこむときに舌が前に出てくるお子さんがいます。正しくは上の顎の歯ぐきを触ってないといけないのですが、そこまで上げられない舌の機能の問題があるお子さんは前に出してしまいます。

 

また前に出して前後に動かすのは授乳の時の動きです。本来は離乳から食べることを覚える段階で上に上がっていきます。そういった正しい機能の獲得ができていない可能性があります。

 

 

舌突出癖

 

仮にこういった癖がある人の歯並びを、ワイヤーでやるような一般的な矯正で並べても、また危惧を外すと元に戻っていきます。ワイヤーの矯正での歯を動かす力は数十グラムの弱い力をずーっとかけることで歯を動かしていきます。一方こういった舌が後ろから歯を押すのは500グラムに近い力がかかっています。もちろん24時間歯を押しているわけではないですが、飲食時以外の無意識の時も含めて1日2000回ほど人はつばを飲み込むので2000回強い力で後ろから押せば歯は動いてきます。

 

 

⑤前歯を閉じても歯が並ばないのであればまずはスペースを作るのが先になります。

開いている前歯が気になっているけども、実は歯が並ぶスペースそのものが足りない場合があります。前歯を閉じてもスペースがないので、その後に生えてくる歯が並ばない、結局はまた矯正をしなければいけないということがあります。

この場合はまずはスペースを作ってから最後に歯を並べるときに前歯を閉じます。前歯が開いていなくても、開いていても前歯4本が並ぶスペースがなければそれは床矯正などの適応です。

 

スペースが足りなければまずは拡大

 

⑥まとめ

前歯の隙間は開いている量によっては自然に閉じてくることがあります。

何らかの原因があって前歯の隙間が閉じないことがあります。

上唇小帯の付着異常の場合は切除が必要です。

過剰歯の場合は萌出してこなければ抜歯の必要があります。

正しい飲みこみができないのであればトレーニングが必要です。

閉じてもスペースがなくて歯が並ばないのであればスペースを作るのが先です。

 

まずはご相談ください。

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ただ歯科クリニックの床矯正を行っています。6~7歳の前歯の生え変わりの時に治療を開始すると、お子さんの成長する力を利用できて歯を抜かずにスペースを作ります。取り外しの床矯正は学校生活に負担をかけないで、家にいるときと寝ているときに装置をつけてもらいます。9~10歳の犬歯の生え変わりが始まるまでにスペースを作って前歯を並べられるかが床矯正成功のポイントです。

子供の歯並びのお悩み(小児矯正)

6~7歳の前歯のガタガタ(叢生)は床矯正

ただ歯科クリニックは一般社団法人 日本床矯正研究会の会員です。

 


プレオルソやT4Kなどの既製マウスピース装置は寝ているときをメインに行う正しい機能を獲得する装置です。乳歯の歯並びの3~4歳前後のお子さんでも負担が少なく装着をすることができます。

プレオルソ・T4K・ムーシールド~乳歯(3~5歳)の矯正治療

注意事項

*このページはただ歯科クリニックのブログです。あくまでも当院のの考えに基づいて書かれているもので、他院では診断・治療法・介入のタイミング等は違うことがありますのでご注意ください。

*このページの内容を無断で使用することは固くお断りいたします。

*医療法の改正に基づき術前術後の写真は掲載してません。無料相談時に類似症例を用いて説明をさせていただきます。




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