【2017年12月9日 6:00 PM更新】
こんにちは
仙台市泉区・富谷市からも近いただ歯科クリニックです。
初めての方はこのブログの簡単な注意事項こちらの記事に目を通してください。
今日は10人に1人の子供に起こる問題の話です。
もくじ
①大人の前歯がない子供が増えています。
②前歯は見た目の問題、奥歯はかみ合わせの問題になります。
③歯がないことで上下のアーチのバランスの不調和が起こります。
④大人の歯があるか・ないかはレントゲンを撮影しないとわかりません。
⑤奥歯の隙間を閉じるならば12歳臼歯が生えるまで
①大人の前歯がない子供が増えています。
乳歯が抜けたのに大人の歯がなかなか生えてこないな・・・
という時は
永久歯があるけども中々生えないだけ
というのと
永久歯そのものがない
という時があります。
永久歯がないことを先天欠如歯といいます。
日本小児歯科学会の平成19年から20年にかけての調査で15000人以上の子供のレントゲンを撮影したところ10.1%の子供に親知らず以外の永久歯の欠損が確認されました。
男女別では男子が9.1%、女子が11.0%なので女子が少し多いようです。1歯欠損が5.2%、2歯欠損が2.9%ということなので1本から2本歯の永久歯の歯がない子供が大人の歯がない子供の8割くらいになります。
②前歯は見た目の問題、奥歯はかみ合わせの問題になります。
前歯の大人の歯がないのは、左右の歯が非対称になります。
かみ合わせに問題がなければ、噛んだときに下の前歯は隠れるのでそこまで目立ちません。しかし上の前歯の場合左右の歯が非対称の形になるので見た目の問題がおこります。これはみんなが気になるということではなく、気になる人もいるし気にならない人もいます。
一方奥歯の先天欠如歯は見た目で気になることはありませんがかみ合わせの問題が起こります。
歯がないことで奥歯の場合、両隣の歯や反対の噛みあう歯が動いてしまいます。歯がないところで噛めなくなるということではなく、その歯がないことでかみ合わせが悪くなったりする原因になるということです。
③歯がないことで上下のアーチのバランスの不調和が起こります
親知らずを抜いた時上の永久歯は14本、下の永久歯も14本で並んでいます。
例えば上の前歯に1本の先天欠如があれば、上のアーチは歯1本分狭いアーチになります。そうなると下の歯は歯が全部あれば、上のアーチとのバランスが合わなくなります。一本歯がないために小さくなったうえに合わせて下のアーチをどこまで合わせるのか?つまり歯がきれいに並ばない可能性がありますし、下を並べるスペースを作るのを最優先にすると上とのバランスが合わなくなります。
逆に下の前歯が一本先天欠如歯、永久歯がないのであれば下のアーチは1本分小さいアーチになります。上の歯が14本の大人の歯があって正常なアーチに並んだとすれば、小さい下のアーチとの差ができます。つまりちょっと上が出っ歯気味になってしまいます。
どこか1本の前歯の大人の歯がないことで
上下左右全体のバランスが変わってくるということです。
どうしてもきれいに合わせたいということであれば、1本大人の歯がないために他の上下左右3本の歯を抜歯して矯正する必要があります。
④大人の歯があるか・ないかはレントゲンを撮影しないとわかりません。
先天欠如歯、大人の歯のある・なしはレントゲンを撮らないとわかりません。
前歯は6~7歳ぐらいである・なしは決定できますが、奥歯は6~7歳ぐらいで確定ではなくその後にレントゲンにうつってくることもあります。
永久歯がなくても乳歯の根っこの吸収がない場合はそのまま残すこともあります。ただし乳歯を残せるケースは患者さんが希望してというよりは経過を見て残せそうならそういった提案もできるということです。
今まで見たことありケースでは60歳過ぎて乳歯を使っている方もいました。ある調査では乳歯を残した場合30歳前後で脱落してくることが多いという話もあります。将来的に欠損部位に何らかの治療が必要でもかみ合わせが不安定な10代の間にはあまり触りたくないので、その時期まで持たないような根の吸収をしているのであれば無理に残そうとすることはあまりお勧めできません。
⑤奥歯の隙間を閉じるのであれば12歳まで
奥歯の場合早めに乳歯が脱落するのであれば、抜歯をして12歳臼歯が生えるまでに6歳臼歯を寄せてスペースを閉じるのも一つです。12歳臼歯が生えてからですと大きい奥歯2本を動かすのはかなり難しくなります。「なかなか抜けないなー」と奥歯の乳歯が待っている間に12歳臼歯が生えてきてしまうともうスペースを閉じるのは難しくなります。
大人の歯がなければ
・反対側の歯が抜けているのに全く動かない。遅い
・乳歯が抜けたけど永久歯が生えてこない
といった生え変わりの場面で異常に気付くことが多いと思います。
しかしその後どういった治療をしていくか?といったことを決めていくには部位や本数によって決めないといけな時期がありそれを逃すと対応が後手後手に回ってしまいます。
そういった意味で6~7歳の前歯の生え変わりの時期に矯正治療を始めると必ずレントゲン撮影が必要になるので永久歯がないのは確実に見つけられますし、対応も早くできます。
最初にもお話ししましたが乳歯が抜けた時に
永久歯そのものがないので生えてこないのか
永久歯があるけども何らかの理由で生えてこないかは
別な問題です。
そのうち生えてくるだろう・・と様子を見る前に歯科医院で見てもらいましょう。
まずはご相談ください。
矯正の無料相談を行っています。(要予約)
無料相談では費用や期間だけでなく、患者さんの現在の今の状態、なんでこうなってしまったのか?そういったことを話します。矯正の無料相談は、診療日のどの時間でも対応していますが、必ず予約して来院してください。
メール予約:こちらをクリックしてください
お口の中を拝見していない状態でのメールや電話での問い合わせにはお答えしかねます。
無断でのキャンセル・何回も予約を変更するなどがあった場合お断りすることがあります。
ただ歯科クリニックの床矯正を行っています。6~7歳の前歯の生え変わりの時に治療を開始すると、お子さんの成長する力を利用できて歯を抜かずにスペースを作ります。取り外しの床矯正は学校生活に負担をかけないで、家にいるときと寝ているときに装置をつけてもらいます。9~10歳の犬歯の生え変わりが始まるまでにスペースを作って前歯を並べられるかが床矯正成功のポイントです。
ただ歯科クリニックは一般社団法人 日本床矯正研究会の会員です。
注意事項
*このページはただ歯科クリニックのブログです。あくまでも当院のの考えに基づいて書かれているもので、他院では診断・治療法・介入のタイミング等は違うことがありますのでご注意ください。
*このページの内容を無断で使用することは固くお断りいたします。
*医療法の改正に基づき術前術後の写真は掲載してません。無料相談時に類似症例を用いて説明をさせていただきます。
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