【2019年2月15日 6:00 PM更新】
こんにちは
仙台市泉区・富谷市からも近い ただ歯科クリニックです。
初めての方はブログの簡単な注意事項こちらの記事に目を通してください。
今日はよくある間違いの話です。
もくじ
①AとBの歯並びどっちが悪い歯並びでしょうか?
②生え変わりが始まったらお母さんが確認することは・・・?
③乳歯は何本あって最終的に永久歯は何本になるのでしょうか?
④永久歯のスペースがなければ乳歯が2本抜けることもある
⑤全体の生え変わりが遅いのと一本だけ遅いのは別。
⑥最初の前歯の生え変わりはよく見るけども・・・
①AとBの歯並びどっちが悪い歯並びでしょうか?
問題です。Aの歯並びの子供とBの歯並びの子供どちらの歯並びが悪いのでしょうか?
パット見るとAの子供のほうがガタガタがひどいように見えます。一方今の状態ではBの子供の方はきれいに並んでいるようにも見えます。しかし歯並びとしてはBの子供のほうが問題なんです。
Bの歯並びの子供は本来隙間になっている青い矢印のところに
反対側にあるように乳歯が一本ないといけません。
後ろから順番に左右の歯を数えていくとわかりますが、片側が一本足りなくなって合わなくなるのがわかると思います。一見きれいに並んでいるように見えますが、実際はBの子供は乳歯が2本抜けてそのスペースに永久歯が一本生えてきたということです。だから隙間が空いてスペースがあるように見えますが、これからもうすぐここに永久歯が生えてくるので全くスペースが足りていません。
②生え変わりが始まったらお母さんが確認することは・・・?
乳歯から永久歯の生え変わりが始まったらお母さんは
どの歯がグラグラしていて、どの歯がいつ抜けて、どこに歯が生えてきたか常にチェックする必要があります。そもそも小学生の低学年の子供の記憶は曖昧です。本人に「いつぬけたの?」と聞いても答えられないか、適当に答えていて合っていないわけです。
その時に絶対的なルールがあります。
上下左右歯の数は一緒
ということです。
③乳歯は何本あって最終的に永久歯は何本になるのでしょうか?
乳歯が全部並ぶと何本でしょうか?
答えは20本です。
上下左右4か所×5本で20本です。(下の図のABCDE)の方です。
そして6歳前後から永久歯の生え変わりが始まって、6歳臼歯という大人の歯(上の図の6の歯です)が上下左右4か所、乳歯の一番奥の歯から生えてきます。そこから乳歯が順番に抜けていって、大人の歯に変わるので24本の歯になります。
さらに12歳過ぎに12歳臼歯(上の図の7の歯です)と言われる大人の歯が上下左右4か所から生えてきて28本の大人の歯になります。
ここにさらに親知らず(上の歯の8の歯です)が生えてきたり、埋まっていたり、なかったりするわけです。
つまり抜けたりしてこれから生えてくる歯を待っているのであれば別ですが、生えてる歯+今抜けてこれから生えてくる歯の合計は上下左右対称でなければいけません。目が1つだったり、鼻が3つだったらおかしいように、歯も左右の歯の数、上下の歯の数があっていなければおかしいなと思わないといけないわけです。
④永久歯のスペースがなければ乳歯が2本抜けることもある
すごくスペースが足りない場合、永久歯が一本生えてくるのに乳歯2本分のスペースを使ってしまうことがあります。乳歯2本が抜けたところに永久歯が1本生えたらさすがにスペースは足りますが、次の永久歯のスペースが全くないわけです。
大原則として
乳歯が1本抜けたら永久歯が1本はえてくる
のでお母さんがいつ乳歯が抜けて、そこからしっかり永久歯が生えてきたかどうかをチェックしていればいいわけです。どこがグラグラしているかもわからない、本人が抜いて言われたら気づく。でもどこの歯が抜けたかわからない。その後に大人の歯が生えてきたかどうかもわからない。ではダメなわけです。
そのような状態で永久歯が生えてきて歯並びが悪く生えてきたら矯正相談に来ても話が進まなくなります。
例えば歯が抜けてもなかなか歯が生えてこない場合があり、もしかすると何か問題がある場合もあります。そうすると「いつ乳歯が抜けたか?」を知っているのが大事なのですが、本人は覚えてるわけもなく、お母さんもよくわかっていないと、たまたま今のタイミングで抜けただけななのか?レントゲンを撮らないとわからない骨の中の問題か?で話が変わってきます。
矯正相談ではレントゲンなどは撮影をしないで、見た状態でお話しするように当院ではしています。こういったことになると相談のためにレントゲンを撮る必要性が出てきたり、もしくは中で何かあった場合も想定して話をしないといけないので、最終的には必要のない話までしないといけません。
矯正をするにあたり「歯並びが気になるか」というのは一つですが、もう一つは「生え変わりが順調にいっているのか」というのもチェックしないといけないことです。
⑤全体の生え変わりが遅いのと一本だけ遅いのは別。
生え変わりの早い遅いというのはかなり個人差があります。例えば6歳臼歯は6歳にぴったり生えるわけではなく、早い子だと5歳くらいで生えてきますし、遅い子だと7歳過ぎても生えてきません。また男女で行くと女子の方が男子よりも早い傾向があります。下手すると1歳違いのお兄ちゃんと妹だと、妹の方が早く生え変わりがあったりもします。
それとは別に左右、反対側の同じ部位の永久歯が出てきたのに、もう反対側は出てこないというのは問題がある可能性があります。また上下で行くと下の方が早く生え変わりが始まるので、上の同じ部位が出てきているのに下の同じ部位の歯が出てきてないとなると何か問題がある可能性があります。
上下左右の同じ部位全体が遅いのと、どこか1か所だけが遅いというのは全く別ということです。
高校生ぐらいになって乳歯が一本だけ残ってる子供がいます。こういった場合は先天欠如歯といって永久歯そのものがない可能性があります。こういったのも高校生でわかるというよりも、もっと早い段階で反対側の歯が抜けて生えてきたあたりで気づかないといけないわけです。
⑥最初の前歯の生え変わりはよく見るけども・・・
どうしても最初の前歯の生え変わりはお母さんも本人も一大イベントなのでいつぬけた、どうやって生えてきたかを見ているのですが、何本も続いてくるともうまたグラグラしてきたぐらいでお母さんも歯さえ並んでいればOKみたいな感じになってしまいがちです。
また徐々に小学生の学年が上がってくると、歯磨きは本人に任せて、虫歯もできなければもういいかとなってしまいがちです。しかし
歯ブラシを本人だけすることが、お母さんが子供の口の中に無関心でいい
ということではありません。
歯の生え変わりによる何らかのトラブルで、歯並びやかみ合わせの影響があるときに「見た目」だけで考えてしまうと、大事なことを見逃してしまいがちになります。基本はどこの歯がグラグラしていていつぬけたか?そこから大人の歯が生えてきたか?が大事になります。
まずはご相談ください。
矯正の無料相談を行っています。(要予約)
無料相談では費用や期間だけでなく、患者さんの現在の今の状態、なんでこうなってしまったのか?そういったことを話します。矯正の無料相談は、診療日のどの時間でも対応していますが、必ず予約して来院してください。
メール予約:こちらをクリックしてください
お口の中を拝見していない状態でのメールや電話での問い合わせにはお答えしかねます。
無断でのキャンセル・何回も予約を変更するなどがあった場合お断りすることがあります。
ただ歯科クリニックの床矯正を行っています。
6~7歳の前歯の生え変わりの時に治療を開始すると、お子さんの成長する力を利用できて歯を抜かずにスペースを作ることができます。取り外しの床矯正は家にいるときと寝ているときに装置をつけてもらうので、学校での生活に負担をかけないで矯正治療をすることができます。
床矯正は9~10歳の犬歯の生え変わりが始まるまでにスペースを作って前歯を並べられるかが成功のポイントです。
ただ歯科クリニックは一般社団法人 日本床矯正研究会の会員です。
注意事項
*このページはただ歯科クリニックのブログです。あくまでも当院のの考えに基づいて書かれているもので、他院では診断・治療法・介入のタイミング等は違うことがありますのでご注意ください。
*このページの内容を無断で使用することは固くお断りいたします。
*医療法の改正に基づき術前術後の写真は掲載してません。無料相談時に類似症例を用いて説明をさせていただきます。
前へ:【子供の矯正44】乳歯の深いかみ合わせ(過蓋咬合)にご注意ください
次へ:【子供の歯並び予防35】子供の「食べる」ことの悩み、それ矯正が必要かもしれません
カテゴリ【不正咬合・悪い歯並びの種類について】の関連記事
(2024年2月14日更新)
【子供の歯並び予防52】10歳までに終わってしまうもの
(2023年5月29日更新)
【子供の歯並び予防45】保育園で起こる悲しい事故から何を学ぶか?
(2023年4月21日更新)
【子供の歯並び予防43】発達から考える子供の指しゃぶり攻略法
(2023年4月17日更新)
【子供の歯並び予防42】学校の歯科検診の「歯並び」の考え方
(2019年7月9日更新)
【子供の矯正46】乳歯の過蓋咬合にご注意ください。
Blogメニュー
▶Blogトップへ戻る